必ず明日は来る。
悠河さんが宝塚を退団して6作目の舞台となった「100年のI love you」。
彼女がこの2年間で自分自身の血肉にしてきたものが
ギュッと詰まった100分間だったように思います。
在団中もそうでしたが、退団してからも
やっぱり私は坂道を一生懸命に登っている悠河さんがたまらなく好きなのだと
実感した公演でもありました。
坂道というよりも、あえて切り立った険しい崖を選んで登ろうとするその純粋さと
投げ出さない意思の強さが好きです。
一見怖れを知らないように見えがちだけど
怖れを知らないわけではない、それと闘い克ちながら登り続けている人なのだと
ひとたび知ってしまうと目が離せなくなってしまう。
そんな彼女だから
シンデレラロックのシドやパラダイスプリンスのスチュワートが似合うのはもちろんのこと、
彼女が演じた芸術家たち・・・無名時代のモディリアーニや
成功と名声とジャズエイジの狂騒に我を見失い大切なものを失うフィツジェラルドの苦悩や
おのれの高慢さと繊細さに振り回される若きエゴイスト、青春のプリンスミュッセの葛藤が
美しくリアルに胸に迫ってきたのだと思うのです。
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