選ばなくてはいけないわ。
5月25日から27日までの3日間、梅田芸術劇場メインホールにて、ミュージカル『1789~バスティーユの恋人たち』を見ました。
宝塚版は見ていないので25日がまったくの初見でした。
今回この作品は主人公ロナン、ヒロインのオランプ、そしてマリー・アントワネットがWキャストになっていて、25日はマリー・アントワネット役の花總まりさんが一足先に楽を迎えられる日でした。
私が見た3公演は、25日マチネの小池徹平ロナン/夢咲ねねオランプ/花總マリー、26日の徹平ロナン/神田沙也加オランプ/凰稀かなめマリー、27日の徹平ロナン/ねねオランプ/凰稀マリー、でしたが、キャストの組み合わせが変わると心に響いてくるところもちがいました。
見られなかった組み合わせではどうなのかな。
花ちゃんのマリーとさやかちゃんのオランプの芝居も見たかった~~
加藤和樹君のロナンも見たかったです。(ぜひぜひ再演希望です!!!)
初見では、ねねオランプの『許されぬ愛』やロナンの『サイラモナムール』にうるうる。
2回目以降は1幕のパレロワイヤルからもう泣きそうに。ラストで全員が歌う『悲しみの報い』では涙が流れるのを止められず…。このカタルシスはクセになります。
作品自体は、名場面はあるけどドラマはない感じなんですけど。
ドラマは見ている側の胸の中にあって、それを役者に引き出される感じかなぁ。
それとフィナーレがこんなに楽しいミュージカルははじめてかも(笑)。
ラストで歌われる『悲しみの報い』の歌詞はしみじみ小池修一郎だなぁって思いました。あの甘っちょろい夢が私は大好きなのだ(笑)。
ただ全体的にはこれぞ小池修一郎なダイナミックな演出はなくて、どちらかといえば往年の宝塚的既視感がたくさんでした。
カーテン前のお芝居が多かったり、客席降りが多かったのも「ここは本来銀橋の場面かな?」なんて思ったり。
舞台機構の問題なのかもしれないけど小池先生がどのくらい携わったのかちょっと疑問かな。
小池修一郎的既視感も散見されて、見ていてあっネバセイ、あっエリザ、スカピン・・と思いました。
本来のフランス版がそうなのでしょうけど場面場面がぶつ切れなのを如何につないでいくかに苦心したのかな。それにしてもちょっと安直じゃないかなと感じたところや、唐突に感じたところがあったのも否めませんでした。
もしかしたら、フランス革命の顛末になじみのない人やロジック重視の人には感動しにくいかもとも思います。
私は演じる人たちの熱にノックアウトされたかなぁ。楽曲も好みでしたし。
フランス版を日本版にするのに苦心している気がしたのは楽曲もでした。本来もっと高い音なんじゃないのかなぁそのほうがカタルシスあるのになぁとか。もっと音響効果使ってもいいのじゃないのかなぁとか。ちょっと中途半端かなぁと思いました。
日本語の歌詞を当てたり演者の都合だったり観客の好みを考えたりしてこうなっているのかなぁと思いましたけれど、ロミジュリの宝塚版初演を見たときに感じたのと同じ歯がゆさを感じました。
これは日本版として確立していく過程でなくなっていくのかもしれませんけど。まだちょっと途中な感は否めないかな。
で、やっぱりこれだけビートがはっきりあるのにじっと聴いてるのつらいなぁと思いました。
ノリの良いナンバーでは客席も一緒に騒いで楽しむ作品ですよね本来は。できないけど。客席降りが多用されているのに無秩序はこわいですし。
でもせめて手拍子とかで盛り上げたいなぁと思いました。
キャストが発表になった時は本当に好きな役者さんばかりでうきゃっだったのですが、時期的に遠征が難しく、花ちゃんのマリーも見たいし・・と計画したら結局梅芸1遠征で3公演、限られたキャストスケジュールの中でしか選らべなかったのが今となっては悔やまれます。
3公演しか見られませんでしたが、ナンバーはいまも耳に残っています。またいつか見ることができたら・・・。
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