間違いの喜劇@メルパルクホールFUKUOKA
蜷川幸雄演出「間違いの喜劇」の福岡公演、本日のお昼公演を観てきました。
いや~~~ぁ、すごく良かったです。しばらく言葉も出ないくらい。
なにが良かったって、あれもこれもあれもそれも良くって、一つ一つ書けそうにないくらい。
蜷川さんの演出だしシェイクスピアだし、野村万作一門の「まちがいの狂言」の原作でもありますし(某幼児向け番組でやっていた「ややこしや~」のややこし隊の)、
これは見に行かなくちゃとは思っていたんですけど。
私、主演の小栗旬君が何者かも知らないので、当然その人気も知らず、いつものように観劇友達U月(仮名)と一緒に行こうと思ってチケットを2枚先行予約していたら、彼女のお嬢さん(小6)が小栗君のファンで別の日に親子で観劇するから…ということになり、へ~~~主演の子は人気の人なんだ~~!と、そこではじめて驚いたという経緯なくらいでした。
(お嬢さんはジャニーズファンだから、小栗君もジャニーズの子かと思ってました…(^^ゞ)
以下はこんな私の簡単な観劇感想です。(ネタバレ含みます)
・ ・ ・
主演のアンティフォラス役の小栗旬君、ポスターで見たときは、私のタイプではないなと思っていたんですが、
スミマセン、舞台の彼はすごいタイプでした。(^^ゞ
私ってホント、ルックスで堕ちる人間だよな~~~(涙)とつくづく自分の業の深さを思い知りました。
お芝居は、周りの芝居巧者の皆様方に比べるとまだまだだとは思いましたが、双子のキャラクターをしっかりと演じ分けていたし、なにより主演オーラが眩しかったです。
彼が登場するとやっぱりパッと舞台が明るくなります。
それにしても、小栗君のスタイルの良さ。9頭身くらいありそうでした。
頭ちっちゃ~~! 白い衣装が似合う~~~。(←超ミーハー)
頬のあたりと横顔がちょっとタニ君に似てる…と思わせるあたりもワタシ的に大きかったかも。
(好きだから似ているように見えるのか、似ているから好きなのか…笑)
好きだったシーンは、エイドリアーナの最初の登場の時。
ドローミオと目配せしたり、同じポーズで驚いているところがツボで、がっちり私のハートを掴んでくれました(笑)。
客席いじりも上手で、客席沸かせてました。
それとフィナーレのダンスシーンは、やっぱり眼福。絶品でした。
エイドリアーナとルシアーナ姉妹には、びっくり!
エイドリアーナ(内田滋さん)はサイショ、ちと微妙~~(^_^;)と思ったのですが、演じているうちにとってもキュートに見えてきて大好きになっていました。
オーバーアクション&表情にも笑わせていただきました。可愛い時と恐い時の落差が素敵。
ルシアーナ(月川悠貴さん)の妖しい美しさには最初の登場から釘付けに。摩訶不思議な魅力いっぱいで目が離せませんでした。
アンティフォラスに求愛されるシーンは美しさに息を飲みました。
テンション高めでヒステリック&コミカルな姉のエイドリアーナとローテンションな口調で醒めた物言いの妹のルシアーナという“コンビ”が私のツボにはまって、とってもとっても好きでした。
ドローミオ役の高橋洋さん、この人なにげに凄かったような気がする…。もしかして凄い身体能力の持ち主?
(あーんなポーズやあーんなフリって、じつはタイヘンなのでは??)
早口のフール的な台詞口調が、シェイクスピアだなぁ~(^-^)と思いました。
アンティフォラスとの掛け合い台詞が命。の役。本当はすごい難しい役では?と思う役を難なくこなして客席を幾度となく笑いの渦に巻き込んでました。
シェイクスピアの時代だからこその悪口雑言もほどよく巧く聞かせてくれて、とても面白かったです。
イジーオン役の吉田鋼太郎さんは、一人だけ次元が違うっていうんでしょうか。一人だけ喜劇モードじゃないところが、すごく面白かったです。
皆がドタバタ、コメディしている中で悲愴感漂わせて存在してらした・・・もしかして、これってすごく難しいのでは?
それがイジーオンの役目なのか、だからこそ舞台が締まるのか。彼がおちゃらけてしまったら台無しなんだろうな。
ラストの再会シーンは泣けました。
エミリア役の鶴見辰吾さんの存在感も凄いな~と思いました。
登場はあれだけなのに、皆この人の言うことには納得させられるんだ、という威厳がありました。
再会シーンは本当に泣かされてしまって。。。
それと、フィナーレのダンスがすごくキレイでした。手の伸ばし方とか、本当に品のある女の方のようでした。
ところで。ラストシーンのアンティフォラス弟(小栗了さん)、小栗旬君の実のお兄さんなんですね!
家に帰ってプログラムを見ていてびっくり!でした。
演出的には、最初の客席通路からの登場からずっとワクワクドキドキさせられて盛り上がりっぱなし。
まるで吉本新喜劇でも見ているかのように、笑いの連続で・・・「本当に蜷川演劇?」と何度思ったことか(笑)。
アドリブなんだかわからないけれど、小道具を客席に落としたり、お客さんをいじったり、役者さんたちもノリノリ。
でも、もしかしたらシェイクスピアが生きていた当時の彼の芝居小屋もこんな感じだったのかも?
笑わせながら台詞に毒がいっぱい。それがシェイクスピアの喜劇かも。
(現代に生きている私にはなかなか頷けないことも沢山登場人物に言わせてるんですけど…^_^;)
なにより、彼の時代、俳優さんは全員男性だった訳だから、この男だけのシェイクスピア劇ってなかなか真髄をついているのかなーと。
その中にはシェイクスピアを夢中にさせた―シェイクスピアにソネットを贈られた―少年俳優(女役)もいたといいますから。なんとなくルシアーナ役の月川さんにその面影を重ねてみたりもして、本当に見ているあいだ至福の時でした。
ただ、少しばかり残念に思ったことが。
演出でも演技でもなく、観客のこと・・・・
スタンディングオベーションは好きにやって良いと思うのですが、自分の席を離れて、最前列の人の前に立つってどうなんでしょう?
マナー違反じゃないでしょうか。
唖然と見ていたら、一人二人じゃなく、そうとうの数の方が前に駆け寄って行かれました。
しかも今回は客席通路を通っての役者退場の演出で、役者さんたち本気で困ってらしゃったように見受けましたけど。
主演の小栗君のファンの人たちなのかな。
福岡だけの出来事ならジモティとして本当に恥ずかしいです。
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コメント
卯月です。ご無沙汰してます。
間違いの喜劇、ほんとに素敵でした。
小栗くんは、客席のあちこちのドアから出没し、観客の真横を猛ダッシュで走っていきます。その直後にあの長セリフ。肉体的にも、かなり鍛えてきたんだろうな、と感心。
ルシアーナの月川くんは双眼鏡でアップで覗いても、まるで女性にしかみえない。ハスキーな落ち着いた声がゾクゾクするほど色っぽかったです。
完全に、今回は小栗くん目当てで観に行ったのですが、思いの外感動でした。いやーよかった~。
蜷川シェイクスピア、またぜひ観たいです
投稿: 卯月 | 2006/03/05 22:11
卯月サマ、こんにちは。
本当によかったねー。次の観劇はご一緒しましょう。
それにつけても、母校の講堂で解体直前に上演されたという蜷川さんの「真夏の夜の夢」、
見とけばよかったーと悔やまれます。
投稿: theo | 2006/03/06 23:45
初めてのコメントですが、ずっと読んでます。
うううううう、行けばよかった!
地方在住(北九州)だとチャンスは逃すなですよねぇ。ベルばら@雪組を観に入ったばかりだから、家族の手前自粛したけど、この感想読んでたら非常に悔やまれます!
以前書いてた「見れてラッキー宝塚」
とっても気に入って勝手に使わせてもらってます。ごめんなさい。
投稿: 凡子 | 2006/03/07 10:08
こんにちは、凡子さん。はじめまして!
もしかして大型猫(笑)を飼っていらっしゃる凡子さんでしょうか?
だとしたら、時々ブログを読ませていただいていますよ~
(人違いでしたらゴメンナサイ<(_ _)>)
地方に住んでいたら、どうしても「見られるときに見ておかなくちゃ!」気分になってしまって…(^^ゞ
これでも一応家庭もありますし、経済的限界もありますし(コレ、けっこうシビアです)、
見られてありがたいなぁ~っていうのは本当に痛感しています。
それで、今回の「間違いの喜劇」みたいな作品に出会えたら、極上の喜びです~。
またこんな出会いがある日を夢見て、日々のイロイロを頑張ろうと思います。
という…年甲斐もなくミーハーな主のブログですが、また遊びにいらしてくださいね!
お待ちしています~(^^)
投稿: theo | 2006/03/07 19:20
ぐほぉ!
逆に見られているなんて思ってなかったでびっくりです。多分。大型猫は黒ですが・・・
今のブログはどうも、家族にみられているようなんで、舞台系のみ最近他のブログに引越ししてます。
地方に負けず、舞台楽しみましょうねぇ。
投稿: 凡子 | 2006/03/08 10:28
えっ? 引越しされてしまったんですか?
そういえば、雪遠征の話題はアレだけなのかなぁ~?と…(^^ゞ
よろしかったら、こっそり?URL教えてくださいませ。
凡子さんのブログは、宝塚関係のキーワードでヒットするので読ませていただくんですが、
ナゼか息子さんの面白い話題のほうが記憶にありますです。。。(^^)
投稿: theo | 2006/03/08 21:57
小栗旬くんのお兄さんの了さんは、6歳年上だそうです。
小栗くんを検索してたら、鋼の錬金術師シャンバラを往く者に行き着きました。アルフォンス(弟ではなくドイツ版)の役を、旬くんと了くんの2人で演じているらしい??どういう状態だろう……。
シャンバラは映画館で観ましたが、あのころはまだ小栗旬ファンではなくおぼえてません。やはりDVDを買うべきだろうか?
ところで、月川悠貴くんの情報、なんかありませんか~?
投稿: | 2006/03/10 21:09
うーむ。コレ↑はUさんかなぁ~(笑)
月川悠貴君のことは、プログラムに書いてあったこと以上のことは知らないです~。
というか間違いの喜劇が初見ですし。
でもルシアーナ、本当に綺麗でしたねー。びっくり。
投稿: theo | 2006/03/11 00:06
はいはい卯月です。
theoへ
たいへん失礼しました。名乗りもしないで……
ここ数日、メンテナス中だったようで、なんどかカキコしたけどダメだったんですね。で、コメントとりあえずコピーしていたものが、まちがえて貼り付いて送信してしまってたようです。うっかりでした~
凡子さんへ
はじめまして。
野村萬斎と玉三郎とユアンマクレガーとジョニーデップとKAT-TUNと、そして小栗旬のファンです。よろしくおねがいします。
投稿: 卯月 | 2006/03/11 06:47
ココログ、死んでましたね。
可愛い息子ネタのブログ、もう私の書いているものに間違いないですね。
意外にネットの世界は広いようで狭いものなんですね。だから舞台系の新しいブログは、すぐ検索にかかると思います。名前は違いますが、書いている内容は変らないんで。
卯月様
興味はあるんですが、能や歌舞伎まで手を伸ばしだすと家計が破綻しそうなんで、宝塚を中心に観劇するようにしてます。よろしく。
投稿: 凡子 | 2006/03/11 09:15
++卯月サマ++
そうだったのね。ニフ(ココログ)はすぐにトラブるのよね。ごめんね。
わかっているけど、動かすのも面倒でね~。
でも卯月が来てくれるような週末夜とかが危ないし、やはり移転を検討すべきかなぁ。
++凡子サマ++
凡子様にもご迷惑かけていましたか…。
やはりここ(ココログ)も潮時かなぁ。。。
あ。早くもお引越し先わかりましたです(笑)。
というか、ここ数日見ていたところでした。(^^ゞ
でもお名前がまったく違うので、そうとは気づいていませんでした。
ニ○ースの件、私も「知っている誰か(何か)に似ているのよね~」とずっと思っていたので、ソレソレ!と腑に落ちました。
(↑あちらはコメントできない設定にされているようなので、こちらで…(^^ゞ)
投稿: theo | 2006/03/11 18:14
ぎゃーあーあー!
なんで、そんなにすぐ発見できてしまうんですか。多分、じゃなくて確実に当たっているし!
打たれ弱いし、自己満足的なブログなんでコメントは受付ないようにしています。
ここにばかりコメントしてごめんなさい。
ま、そんなことでよろしくお願いします。
投稿: 凡子 | 2006/03/13 15:05
ハイ、こちらこそよろしくお願いしますね。
って…自分のブログちゃんと更新しろよって感じですよね、私。
プライベートでも凡子さんのところと同じ学齢の子供がいるんですよ。(2人ともこの春卒業で…)
昨日が下の子の卒業式でした。
これまでも決して忙しかった訳ではないんですけども、ここのところ気疲れというかなんというか…テンションがあがらなくて。
(私はテンションが低いと何も書く気がおきない体質みたいです)
投稿: theo | 2006/03/16 22:24