宙組「コパカバーナ」@博多座 #1
夢見心地の数週間が終わり、ちょっと落ち着いてきました。
(落ち着きすぎとも?)
ここいらでマトモな感想を書いておかないともう書けないぞ・・・と思いますので
あやしい記憶を手繰りながらがんばってみます。
えーとまず作品全体のこと。
一口にいって、この作品が博多座にきてくれてよかった! うれしかった! でございます。
脚本的には、英語の洒落、アメリカンジョーク、固有名詞の翻訳に苦心されてるなーといいますか、もっと翻訳を練る時間があれば良くなっただろうになぁと思う箇所もあり、
年齢設定を変えたことで死んでしまったセリフもあり、
で綻んでいるところもあるのは否めないのですが、
それを上回る面白さとドキドキ感と華やかさがありましたし
やっぱりバリー・マニロウさんのナンバーが素敵でした。
何回リピートしてもぜんぜん厭きずに見られたのは、
心に残るナンバーに宝塚らしい華やかさ
そして舞台に登場する1人1人の意気のなせるところだと思います。
以下固有名詞等について、私なりの解釈をすこし。
・
登場する固有名詞について
「ジョー・ディマジオのお連れさま」 by ボーイ長(貴羽右京さん)
ジョー・ディマジオはメジャーリーグの超人気スター選手。
社交的な人だったようで、マリリン・モンローと結婚していた時期もあり。(新婚旅行先は日本)
みるからに田舎から出てきたばかりのローラを「もしかするとジョー・ディマジオのお連れさま?」なんて、これはボーイ長のそうとうな皮肉ですね。
「きっつーーー!!!(>_<)」ってかんじです。
「わたしをベティ・ブープって呼んでもいいわ」 by ローラ(紫城るいちゃん)
ベティ・ブープは、アメリカのアニメのキャラクター。
セクシーなくちびるとウィンクが印象的で、日本では「ベティさん」「ベティちゃん」として親しまれてCMにも出ていたと思います。
マリリン・モンローなどの映画スターじゃなくて、「ベティ・ブープ」っていうことろが、ローラの可愛らしさというかちょっと幼いところかな。
ここでリコはぐっと心を掴まれた模様(すごくニヤけてたタニリコ)。
ちなみに、楽では「わたしを博多人形って呼んでもいいわ」と言って、リコをさらにニヤけさせていましたね。
おそるべし魅惑の天然娘ローラ!
「エビータ・ペロン!」 by コンチータ(遠野あすかちゃん)
いっそ「エビータ」といったほうがわかりやすいミュージカルにも映画にもなったかの有名な
元アルゼンチン大統領夫人、エヴァ・ペロン。
マドンナの「Don't Cry For Me Argentina」でも有名かな。
ここ、コンチータは「んなわけないやろ!」ってつっこんでほしかったのかしらん。
(サマンサの「わたしを誰だと思ったの? マドンナ?」にも通じるセンス?)
どんな時でもおちゃらけることを忘れない芸人気質のコンチータ。超美人なのに。
危険な裏社会を生きているリコは、コンチータのこんなところが好きだったのかも。
「ガダルカナル以来の負傷兵がまた1人」 by グラディス(美風舞良ちゃん)
ガダルカナル島は、太平洋戦争の激戦地。
この戦いで日本は2万人以上の死者・行方不明者を出したとのこと。
一方アメリカ側は死者千人、負傷者4,000らしいのですが(wiki参照)
戦争によって自国が数千人も死傷者したということ自体がアメリカ人には衝撃的で、
喩え話にされるのかなと思います。
戦争の記憶のある日本人には、笑いにくいセリフかもしれません。
「ロジャースさん、ハマースタインさん」 「ラーナーさん、ロウさん」 by ローラ
ロジャース&ハマースタインは、「オクラホマ!」「南太平洋」「サウンド・オブ・ミュージック」など数々のミュージカルをヒットさせた作詞作曲家コンビ。
ラーナー&ロウは、「ブリガドーン」「マイ・フェア・レディ」などのヒットミュージカルを作った作詞作曲家コンビですね。
固有名詞はこれくらいでしたっけ。
作品(スティーブンの夢のほう)の時代性を表現するディテールの一つなのかなぁと思って見てました。
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