ビルとマリアおばさん。@博多座
博多座ミーマイ、見に行くまでは1回見ればじゅうぶんだと思っていたのですが、
8/2と8/4と2回見て、やっぱりもう1回見たくなって困ってます。
できれば後半日程で。。。(まさきちゃんのジャッキーも見たいし)
けど、楽前後は並びでムラだしなぁ。
仕事帰りに飛び込みで6時公演を見るしかないかなぁ。お盆明けくらいに。
(以下、ネタバレします)
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さて、ミーマイは、天海さん主演のビデオを見ています。
登場人物の中では、邦なつきさんのマリア公爵夫人が印象的で好きでした。
頑なさの中に、ときおり感じさせる弱さがなんともいえず・・・
いかにも「公爵夫人」という感じの、厳格さと寛大さ。
人間的にも立派な女性だと感じさせるのに、なぜか、「あること」についてだけは、頑ななくらい聞き分けがない。
その「あること」っていうのが、「義務と恋愛に関すること」。
エドワード8世(ウィンザー公)とシンプソン夫人の顛末もゆるせない。
(前の記事で、ジョージ5世と書いてますが、エドワード8世のことでした)
彼女を頑なにしている理由が、物語を追っていくとわかってくるのですが、その厳格な彼女からは想像だにできないくらいの、あまりに純情な彼女たちのロマンスが好きでした。
一方、博多座で見たマリアさんは、「マリア公爵夫人」というより、「マリアおばさん」と呼びたくなるような女性でした。
初見では、期待していたロマンスの部分が薄まっているように思えて、それがとても残念でしたが、温かくてチャーミングな人柄が魅力的で、霧矢さんのビルにはとっても合っているなぁと思いました。
ことに、ビルにパーティのホスト役を指南する場面の可笑しさ、可愛さ(笑)。
霧ビルとも息ぴったりで、「やっぱ、2人は血が繋がってるわ~」としみじみ思いました。
その、血の繋がりっぷりにも、うるっとしてしまうんです。
本当に可愛いくてチャーミングな叔母と甥です。
たぶん、ビルの父、彼女の兄である亡きヘアフォード卿(先代)も、こんなふうにコミカルでチャーミングな面のある人だったんでしょうね。
彼女は、そんな兄がとても好きだったんだろうなぁ。
ビルの中に、その兄の面影を見て、兄の血を感じているから、彼がどんなに貴族らしくなくても、全面的に受け入れているのだろうなぁ。
そして、それゆえ、兄が苦しんだであろう身分違いの恋愛について、受け入れがたい感情をもっているのかも。
ビルもまた、やがて兄のように苦しむだろうと思うから、サリーとのことを頑なにゆるさないのかなぁと思いました。
博多座の公爵夫人は、肉親への愛情に根ざした可笑しみと柔和さが魅力のマリアおばさんだなぁと思いました。
そして、どんなに対立しても、心の絆が感じられるビルとマリアおばさんでした。
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コメント
相変わらず読みが深いなぁ~
私は邦さんがとても好き(あの気品は光あけみさんと共に宝塚でも貴重な存在)でマリア侯爵夫人というのはピッタリですよね。
でもおっしゃる通り今回のマリアはきりビルにはあっていたと思います。「あなたは本当にヘアフォード家の人間ですよ」がなんとも優しい印象でした。
投稿: 一陽 | 2008/08/07 08:06
◇一陽ちゃん、
本当に。人情派のビルにお似合いのマリアさんでしたね。
ふとした時にこの2人が似ていると、お話に説得力がありますね。
ビデオを見たときは、「この結末でいいんだろうか? サリーは彼らに解け込んで、うまくやっていけるんだろうか?」といらぬ心配をしたのですが、
博多座版では、そんな心配はしませんでした(笑)。
投稿: theo | 2008/08/07 10:39