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2009/04/26

遠くヘ行きたがる女と。

宙組宝塚大劇場公演「薔薇に降る雨」「Amourそれは…」4月26日の公演を見ました。
1週間ぶりでした。
劇的に何かが変わった訳ではありませんが、好きなセリフのシーンがさらに好きになりました。

 

しかし、人は睡魔によって感受性が損なわれる事も実感しました。
ああぁ…寄る年波がかなしひ…(涙目)。

 

以下ネタバレいたします。

 

 

ヘレンとジャスティンの食後のシーンが好きです。
わかってないなーと思いつつも、男性のこんなところは嫌いじゃありません。
こういう男性は、1人の女性に愛想を尽かされても、すぐ次の女性がそばにやって来るのだと思います。
女性が途切れないタイプ。
魅力的だけど、母親としては娘にすすめたくはないタイプ。
もっと包容力がある男性のほうが、女性は幸せになれると思うけど…如何せん、このタイプに弱い女性が多い事を母も知っています。

 

 

あの夏の日。
どこへ行きたいかと尋ねる主人公に、できるだけ遠くと答える若き日のヒロイン。
7年後、アメリカへ旅立つ2人。
彼女の願いは叶ったのだなーと思います。

 

今いる場所に留まりたい留まらなくては生きられない女性ヘレンは、やはりジャスティンといては辛くなるのかな…。
でも、ジャスティンに安らぎを感じさせられるのはヘレンのような気も。

 

「この世にたった1人の僕の薔薇」とかなんとか、ジャスティンはイヴェットに言うけど、薔薇とずっと一緒にいると生き抜きしたくならない?
(最近そんな芸能ニュースを見た気が)
イヴェットに愛想を尽かされないよう、頑張ってくだされ。

 

見ながらいろんな事を思う、それだけ普遍的で身近なテーマなのだと思います。

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コメント

theoさんへのメールがエラーになってしまって(涙)

でも、質問の答えが、ここにあった気もします。

どうも、イヴェットとヘレンの気持ちの差が私にはわかなくて…。

ジャスティンの事を
「とどまる人ではない」と思うヘレンと、
「性格については、全く気にしてない」イヴェット。

というか、ヘレンの気持ちがわからないのかなぁ…。

ジャスティンは、燃える思いではないけど、きちんと
ヘレンへの思いも持っていて、「ずっと一緒にいたいと思った」と言っているし、その気持ちに嘘はないと思うけど。。

お母様のことが気になるのだとしたら、アメリカに行かなくても
「ここでできるかも」とまで言っているのに。
でも、ジャスティンから離れてしまう気持ちがわからないなぁ。
うーんうーん。

このお芝居、奥が深いですね。
今までになく、考え込んでしまいます。
じっくり、theoさんと語り合えたらいいのに。。

投稿: yu | 2009/04/26 23:06

◇yuちゃん、
私もこのお芝居を見ていろいろ考えます。
1つは、ヘレンにも女のプライドがあるんじゃないでしょうか。

可能性があり、本人も別の場所(高み)を目指したがっている男性を、自分の都合で諦めさせて、一生そのそばで生きるのは、彼女には辛いのではないかなぁ。
彼に夢を諦めさせたという負い目を背負って生きるのは…。
たぶん、ジャスティンは知らず知らずの間に、ヘレンからすると手の届かない自分を垣間見せちゃっているのでは。
たとえば正装して上流階級の夜会に混じって社交界の薔薇と呼ばれる女性をパートナーにして踊っても、様になってしまう所とか。
ヘレンはその事実は知らなくても、あのシーンにあったように、ジャスティンの居姿からその名残を感じてしまう。
それって辛い気が…。
そういう1つ1つを全部自分の胸に納めながら一生を生きる事が、ヘレンには辛いのだと思います。
ジャスティンが無自覚なだけになおさら…。

ヘレンは自分とジャスティンの未来を具体的に考える聡明さゆえに、不安が拭えなかったのだと思います。

イヴェットは、もともと遠くへ行きたいと言うような向こう見ずでチャレンジャーなところがある気がします。
2人きりでアメリカへ行って、家事とかどうするんだ?とか思うけど(アメリカに立つのに着る服の準備は整えても、そーゆーことは考えてないだろーとか)
物事を受け入れて、その中でより良く生きるすべを考える姿勢の人だから、なんとかするかな?
つーか伯爵家がすぐ援助をしそうだけど(^_^;)
そういうバックグラウンドの人だから向こう見ずもできるのかな?

投稿: theo | 2009/04/27 01:10

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