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2009/06/07

「薔薇に降る雨」異聞#11

東京宝塚劇場公演がはじまりました。
私がその様子を垣間見れるのは、月曜日のCSニュースかな。

握手会、行きたかったけれど、発売日が公演初日で、その日に整理券配布とか
思ってなかったなー。
初日に在京していないとムリな企画だったのですね。
メモリアルブックは、阪急ブックスのフェアウェルキャンペーンで発注しているので
発売日を把握してなかったのでした。
(キャンペーンは遅いほうの発売日に合わせて発送なんですよね。think


さて。会員歴は浅いけれど、まぁそれなりに会活動をしてみて、それなりに見聞きして
いまの私には、私なりの悠河さん像が心の中にあります。
ファンゆえの甘さもあるのは自覚しているけど、それなりに現実も見て。

つくづく感じてきたことは、
人は、見たいようにしか見ないし、受け取りたいようにしか受け取らない。
価値を決め、意味を与えるのはその人の脳みそ。
だから、そういう他人のフィルターがかかったものを、不用意に判断材料にするのは危険。
(他人のフィルターがかかったものを、かんたんに信じるのは信じたい心があるからですね)

自分で見て、自分で感じて、自分を信じ、自分で荷を負う。
じゃないと、パイド・パイパーにさらわれちゃうぞ。と思います。


なにはともあれ。
悠河さんが宝塚のスターとして、幸せに卒業してくれるといいな。
いまはそれを、心から願っています。

では、#10のつづきです。

盛大にねたばれしています。

S.13 イヴェットの屋敷(その2)

グザヴィエさんと入れ替わりに、イヴェットの弟のフランシスが登場。
辛気臭い不満そうな雰囲気です。
「あいつ、何をくれたと思う?」

グザヴィエさんは、金時計をくれたそうです。
「嫌味なことをしやがる」

嫌味ととるのは、フランシスのそうとしか思えない気持ちゆえでしょう。
グザヴィエさんは、フランシスやイヴェットに喜んでもらいたかったんだから。
空気読めてないけどね。

人の心(とくに気位の高い相手の)を読むのは苦手なのでしょうね――グザヴィエさん。
彼の生い立ちや過去に、その理由があるのかも。

いつも、おもいきり手を伸ばさないと手に入らないものを追いかけて、
それを手中にする努力を、ほかの誰よりもして、
ここまできた人なのかも。

――そしていま、憧れ続けた社交界の薔薇を手に入れようとしているのだから。
手に入れた薔薇がしおれないように、グザヴィエさんなりに愛情をかけているつもりなのよ。

フランシスは、本当に貴族のおぼっちゃん育ちのようですね。
気位だけは一人前のよう。
でも、それではねぇ。幸せになれないわよ。

「姉さんの気持ちがよくわかる。
 まるで少しずつ内臓のどこかが犯されていくみたいだ。
 こうやってだんだんあいつに言いたいことも言えなくなるんだよ」

この子は考え方が受身というか卑屈ね。
自他の感情の区別、意識の境がまだ曖昧――つまりコドモってことね。
自分と同じように自分以外の人も感じていると思うのは、若さというか経験不足ゆえでしょうね。

自分の感情充足、気分が第一。これも若い(経験値低い)ってことよね。
言える人間になる努力をすればいいだけなのに。
自分に可能性があることにまだ気づいていないくらい若いんだろうなぁ。
と、分析しちゃうのは、通ってきた道だから。(^_^;)

「私がどんな気持ちか、本当に分かる」

ほら。イヴェットの冷徹な一刺し。
この人は、この7年の間に、そうとうな内的経験をしてきたんだろうな。
苦しみの底から這い上がってきた人なんだろう。
甘ちゃんの弟ちゃんには、わからないのね。

「分かるよ。悪かった。本当は姉さんのほうがずっとつらいのに」

やっぱ、わかってない――
姉は、この状況を辛いとか辛くないとか、そんな次元ではとらえていないと思う。

姉のように「自分」を消滅させるほどの自己否定を、経験したことがないからともいえるかな。
まさに「再生」した、生まれ直した姉は強いです。
レゾンデートル(存在理由)を見出した人は強いです。

「人はみんな何かのために生きていると思うの」

彼女の「何か」とは、「家」、彼女を彼女よりも愛してくれる人たちを守ることだ。
「アルヌー伯爵家の令嬢」である彼女に、尽くしてくれる人たちを守ることだ。

そのためには、恋愛という個人的感情の成就も棄てるつもりでいる。
そんな彼女に、弟ちゃんの言葉はあまりに軽い。

「捨ててもいいよ。伯爵家なんて」
その伯爵家のおかげで世間知らずに生きている――プライドと気分を害されただけで
ぶちぶち言っているアナタが言いますか。

「どうせ捨てる事ができないなら、憎むより、
 少しでも受け入れられることを見つけてゆくしかないのよ」

「そう思って、耐えようとしているの」
弟ちゃんは、まだわかっていない。
けど、すこし姉の気持ちがわかりはじめているかも。

「耐えるつもりなんてない。私の人生だもの。
 ただ、できることをよりよくやりたいと思うだけ」

イヴェット男前。
この作品の登場人物の誰より男気あります。
惚れます。

がしかし、六分の侠気には四分の熱がなければですよね…(与謝野鉄幹さん)
情熱を抑え込むイヴェットにすこし胸が痛いです。

そして、イヴェットと弟ちゃんのとても感動的なナンバー。
(みっちゃん、このナンバーでよく泣いてたなぁ)

『ただ憎んでも変わるはずはない』
『きっと幸せになるコツがあるはず――』

(つづきます)

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