魍魎の匣。
ああ、猫が――箱にみつしりと入つてゐる。
「まるで仕事を終えた陰陽師みたいよ」
上は、肥満猫の飼主の懊悩で、
下は、リクルートスーツを着て自転車で坂道を上り、よれよれで額に前髪を貼りつかせて塾講師のバイトから帰ってきた娘を見てひと言。
影響されすぎかなぁ。
文庫版『魍魎の匣』を読みました。
相変わらず、榎木津に惚れています。
いろんな面白さがてんこ盛りで、こんなに満ち足りる小説は稀だと思います。私にとってですが。
思考を刺激する要素満載で、いろんな読み方ができますが、何年間かを宝塚ファンとして過ごした私としては、このたびは自己愛と同一性の部分にとりわけ思い馳せられました。
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