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2009年9月の7件の記事

2009/09/28

ややこしや。

ブリギッテ・ハーマン女史の
『エリザベート 美しき皇妃の伝説(上下)』を読みました。

んもう、ややこしい人やなぁ~(^_^;)――というのが感想です。
もちろん、トート閣下は登場いたしません(笑)。

エリザベート曰く
「もっとも幸福な人間とは、いちばんたくさん幻を見られる人間のことだ」そうです。

少女時代の彼女は、たくさんの幻を見ていた。
この世の少女たちが夢見る幻のなかでも、もっとも美しい幻も。
でも、それは結婚と同時にあっけなく潰えてしまう。

それから幾度か新しい幻も見たけど、どれもあっというまに萎んでしまう。
彼女は、ひどくロマンチストなくせに、ひどく冷静すぎるのだ。
すぐに幻のその先まで見えてしまう。
情報分析と判断力は抜群だけど、それを自分の幸福のために活かせない人。
見えすぎて、悟りすぎて、諦めて、現実から逃げてしまう人。

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2009/09/23

にゃんこだぞ。

文庫版『百器徒然袋―風』を読みました。
面白かったです。

『百器徒然袋―雨』同様に、薔薇十字探偵、榎木津礼二郎の活躍?を描いた3篇が収録されています。
榎木津と関わってしまい、榎木津の「下僕」とされてしまった語り部の『僕』。
『雨』では、さいごのさいごに正しい名字が判明しましたが、こんどは下の名前を覚えてもらえず無茶苦茶言われています。
権太郎だの牛五郎だの五十三次だのゴンザレスだの。
こうして並べると、なにやら「五」のつく名前と思われそうですが・・・榎木津のいい加減さは、そんな生やましいものではない。
名字だけでも覚えてもらっているのは、恵まれているほうではなかろうかと。
サルとかマスカマオロカとかよりはマトモ。

1篇め「五徳猫 薔薇十字探偵の慨然」は、招き猫が巻き起こす騒動。
道端で「にゃんこだ、にゃんこだぞ」「にゃんこが欲しい」と喚く30半ばの眉目秀麗の男。
榎木津は猫が好きなんです。

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2009/09/16

君はいつかの何とか云う人。

文庫版『百器徒然袋―雨』を読みました。
ええと、ナゼ「雨」なのかわかりませんでしたが、尋常じゃなく面白かったです。

薔薇十字探偵こと、榎木津礼二郎を主人公にした3篇が収められています。(なぜ「薔薇十字探偵」なのかはとくに理由はないみたい)

中禅寺(京極堂)が主人公だと1000ページ、多い作品では2000ページにもおよぶのに、榎木津が主人公だと250ページくらいで終わってしまう(笑)。
まちがいなく、きっとこれは榎木津だからだと思います。
とにかく破天荒。快刀乱麻?というか。荒唐無稽というか。
途中が飛んでいきなりなんですもの(笑)。説明はなし。
(中禅寺が主人公だと、まさにこの説明=憑物落しにページを費やすわけで)
まさに破壊神です。

1篇め、「鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱」は
複数の男たちに酷い目に遭わされて子までなしたお嬢さんの年の近い叔父である「僕」が、はじめて榎木津に逢い、榎木津の「仕切り」によって、男たちに報いを受けさせるお話。
榎木津が、「目には目を、歯には歯を」と言い出して、なんだか悪い予感が。
中禅寺(京極堂)までもが「悪趣味な」と言いながらも加担するし。
や、やっぱり???

男たちに女装させるために中禅寺ときたら例によって延々と薀蓄を。
そのなかで日本古来の伝統文化と称して歌舞伎と宝塚の話が。
そして「今はまだ東宝劇場が接収されているから大変ですね」と。
昭和28、9年頃のお話です。
中禅寺の知人の少女歌劇を愛好する妖怪研究家って、もしかして多々良先生?
多々良先生、あれで宝塚ファンだったの???
奥深いわ。

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2009/09/14

少しずつ。

悠河さんが少しずつ公に姿を現しはじめました。
もったいないから、少しずつでいいよ。(^^) 
と思います。

久しぶりにWOWWOWを契約しました。
WOWWOWサイトのあれが、例の「オスカル様」かな
可愛い・・・
スカステもOG情報のためにとりあえず解約していません。
日比谷から戻って以来点けてもいないのに…(^_^;)
(カーテンズの制作発表を見たら解約予定)
ラジオは九州では聴けそうにないですが
それでもわくわくします。

2月まで少しずつ、大切に味わいます。

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2009/09/13

みなぞこ。

文庫版『百鬼夜行―陰』を読みました。

『姑獲鳥の夏』から『陰摩羅鬼の瑕』までの登場人物たち(主に脇キャラ)の内面に焦点を当てたサイドストーリー集というかんじでした。

榎木津も京極堂も登場しないので地味です。
うすぼんやり罔兩としたなんとも言い難い世界でした。
たいていの恐怖はこうしたものだろうなぁ。

「実力とは己の力ではない。己の背後の力である」(『火間虫入道』)
己の中に巣食う亡者たちの言葉に翻弄され闇に堕ちていった男。
絢爛豪華な袈裟衣を纏う蠱惑に、理性も客観性も求道も見失う男。

憑物は落とされないまま、「その日」を迎えてしまう。
日常の裏側。

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2009/09/07

フィクション。

小池修一郎さんの『エリザベート 愛と死の輪舞』を読みました。

予定の本を読み終わって、今日は家事に勤しむつもりでした。
が、家事をしていると考えたくないことを考えてしまうので、ここは別のことで頭をいっぱいにしようと思って、宝塚関係の某掲示板とか開けてみましたが・・・

相変わらず、なんでしょうけど、皆それぞれに生徒さんをめぐって勝手なストーリーを作って、自分のストーリーの中の登場人物である生徒さんの行動に、勝手に怒ったり嘲笑したり。
よくやるなぁと思いました。
どれも仮定、憶測でしかないのに。
真実であるかのように置き換えたうえでそれぞれの脳内ストーリーがすすんでいる…。

同じフィクションを読むなら、本を読むほうがいいやと思い、本棚を漁って以前読みさしにしたままだったこの作品を手にとってみました。

ところどころにト書きのような文章があったりもしましたが、舞台にはなかったシーンやセリフに、なるほど~と思ったり、
舞台がまざまざと思い浮かぶ箇所があったりして面白かったです。

私は娘役のエリザベートよりもあさこちゃんのエリザベートが好きでしたが、この作品を読んでその理由がなんとなくわかる気がしました。

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2009/09/06

キレイゴト。

分冊文庫版『陰摩羅鬼の瑕(上、中、下)』を読みました。

シリーズ8作目になるこの作品、以前さわりの部分を読みさしたまま何年もほうっていました。
よって今回が初読になります。

感想は、うむむむ。
良い意味でペダンチックな部分は相変わらず面白いのですが、
「なぞ」となる部分がストレートすぎだなぁ。
重要人物に「裏」がなさすぎるというか。
もしかして?と思ったとおりで、あっさりしすぎている気がしました。
さらに「その裏」がなくて。

そして、なによりこの事件の核となる人物、由良伯爵を私は好きになれませんでした。
その花嫁になる女性のことも。
キレイゴトすぎます。

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