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2009年10月の14件の記事

2009/10/26

ノーブルな男役。

久しぶりにCSをつけたら、ザ・クラシックのムラ千秋楽をやっていました。
かしちゃん(貴城けいさん)のサヨナラショーつき。

このサヨナラショー、好きだったなぁ。
(生では見ていないんですけども)

切々と胸に迫る歌が多くて。
アンナ・カレーニナのカレーニンの歌。
睡れる月の式部卿の宮の歌。
そして仮面のロマネスク。

かしちゃんほどノーブルな雰囲気のある男役さんを私は知りません。
ノーブルで真っ直ぐで育ちが良い役が似合う男役さんだったなぁ。

時代に抗い、権謀術数に破れ、美しく滅びていく役が
なんと似合ったことか。

かしちゃんで、仮面のロマネスクが見たかったなぁ。

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2009/10/25

ぬるいかな。

いまさらですが、7月以来の私の来し方を振り返ってみて。
といってもたった3ヵ月なんですね。
今年の前半が異常に忙しくて感覚が麻痺しているみたい・・・
それにも驚きですが、この3ヵ月は予想以上にいろいろあったなぁ…と
振り返ってみて今しみじみと思います。

大和悠河さんの場合、退団後1週間もたたないうちに初仕事が発表になって
それこそ、やきもきする間もなく先の予定を考えられて
私は嬉しさでいっぱいでした。
制作会見とか公式サイトとか、すこしずつ公に現れる「悠河さん」がたのしみで。

いままた来年4月のお仕事も発表になって
その間、ラジオにも出演されたし(私は聴けないものが多かったけど)
雑誌にも登場。
ファンとして、遠くにいても、これだけ贔屓の役者さんの動向がわかるのは
恵まれているなぁと思います。

これからも、初めてづくしで予測がつかないとは思いますが
(一陽ちゃんが云われてた「降ってわいたように」を喜べるように)
自分のペースをつかみつつ、悠河さんに逢える日を楽しみに
日々過ごしていけたらいいなぁ。と思います。
ぬるいかなぁ。

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2009/10/22

固ゆで卵は喉に詰まる。

高村薫さんの『リヴィエラを撃て』を読んでいます。

淡々とした描写でありながらどこか物悲しさが漂うところが、高村さんだなぁと思います。

思いを切々と語るのではなく、見たまま記憶のままを、ただ描写する。
そこで筆にのるもの、のらないものの、ちょっとした取捨選択。
それで思いが伝わってくるのが凄いなぁ。

筆がのってきたときに仄見えるセンチメンタリズムと、一段落ののちの侘しさ。
抑制された筆運びを台無しにしない程度の。そのバランスが絶妙。
そこにはまってしまうのかも。

政治経済、国際組織、物理化学の専門用語はまるっきしわからないけど、
描き出される「一瞬一瞬を黙々と働き、淡々と命を費やす男」に惹かれてしまう。
彼に向けられる女の言葉、肉親の言葉、同志や敵か味方がわからない者たちの言葉。
浮き上がってくる男のプロファイル。

何のために――。
これほど自分を抑制してまで、
何に命を懸けているのか。

ある一瞬にそれを感じることができたら
それが、ハードボイルド小説を読む醍醐味だと思います。
男が、心の奥底に封じ込めている口に出せない思い、一瞬過ぎる迷いや甘さ。
それがなにゆえなのか。

自己主張のつよい雰囲気ハードボイルは多いけど、
これはなかなかの作品と思いつつ読みすすめています。

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2009/10/18

夜霧のしのび逢い。

 月の青い光りを 受け 妖しく輝く おまえに

 惑い囚われて こんなにも こんなにも 苦しい・・・


岡田敬二先生のロマンチック・レビュー「テンプテーション-誘惑-」。
第4章「ヒート・アップ」 場所はフロリダのナイトクラブという設定。

男たちは白に原色のストライプのスーツとソフト帽。
女たちは露出度の高いアシメトリーな原色のドレス。
皆で軽快なラテンリズムを歌い踊る。

真ん中にスカイブルーのジャケット(インはレーシーな赤いシャツ!)に白いパンツの
ラテンラバー(和央さん)を迎えて、さらにヒートアップ! 陽気に軽快にさらに熱く。
音楽はなかなか止まない。

そして・・・音楽が止んでも熱は冷めないまま舞台は暗転。
曲調もアップビートから、聞き覚えのある気怠くスローテンポなものに――
それが、映画「夜霧のしのび逢い」のテーマ曲「La Playa」。

ラテンラバーのリッキーこと和央さんは、ブルーのジャケットを脱ぎ、
舞台の高いところからセリと一緒に降りてくる蛍光オレンジの
アシメトリーのドレスの女――それが、ペネロペこと悠河さん。
長い手足、高い胸、バービーのようなスタイルです。
もう釘付け。

セリがフラットになって、フリオこと初風さんやベルナルドこと水さんと踊る悠河さん。
お、おおきいぞ。
ス、スリットも深いぞ。。。(狼狽)

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2009/10/17

too much love will kill you...

(前記事の悠生ちゃんのコメントにレスしていたら長くなってしまったので・・・)
(最近の心境の総括でもあるかな・・・)

宝塚でも外の世界でも、
一介のファンに見えるもの、知らされているものは限られていて
あとはファンが勝手に憶測していろいろ云っているだけですよね。
(誰のことではなくて)

予想や噂話はあくまでも娯楽。
本当のお楽しみまでの「つなぎ」みたいなもの。
本当のお楽しみは、劇場にあるんだから、
それに踊らされて悲観的になってたらもったいないなと。

悠河さんがこれからどんなふうに進み、どんなお仕事をされていくのかわからないけど、
ついていくというより、自分が求めていれば見るし、行くし、
そうでなければ、ゴメンナサイm(_ _)m
ってかんじでいきたいなと思ってます。私はです。
これからは、ひとつひとつ吟味して。
といいつつ、シビアな判断と情のあいだで葛藤ですかね…(^_^;)
割り切れないのが「愛」ですわ。

この先のお仕事が発表になるのも、宝塚時代のようにコンスタントではなく
不定期なものになるのでしょう。
それにも慣れていかなくちゃいけないのだし。
自分の足場もしっかりして、行きたいときには心置きなく行けるように
していたいなと思います。

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2009/10/15

武士に二言は無い。

でもtheoさんにはある。

今朝起きてみたら、ムラに行くことに全然抵抗がなくなってました。
ぐだぐだ思っていたときは、負でいっぱいだったのに
書いてみたらすっきり気が晴れたのか。
ぐだぐだ考えることに飽きちゃったのか。
持久力がほんとナイ。
すぐに今の景色に厭きて、別の扉を開けてみたくなる

それでも、この距離を縮めたくなるくらいの何かがあればの話だけど。
(やっぱり遠いもん)
宙組は11月13日が初日なのねぇ。
(だめだってば具体的に考えちゃ・・・)
これで年内に行ったら…「行かない」宣言をした手前
周囲に盛大につっこまれそう。
やっぱり大人しくすべき?
2月の件もあるのに、ここで藪から大蛇を出したらマズイし。
まあ塞翁さんのお馬の件もあるし。そのときはそのとき。←能天気
だから、だめだってば。私。

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2009/10/14

好きになった相手がたまたま。#つづき

あ。前記事で書いた
「好きになった人がたまたま宝塚の人だっただけ」
は、あながち間違いじゃないかなとも思います。

好きになった相手がたまたま既婚者だったり、同性だったり、青磁の壺だったりするのって
世間ではありがちだと思うから。
属性で好きになることもあれば、属性は関係なしに好きになってたりすることもあるし。
好きになったあと、どうするのかは、それによって変わるかもだけど。

宝塚の人の大和悠河さんが好きだったけど、
宝塚の人じゃない今の大和悠河さんも好きだぞと。

大和悠河さんファンの私にとって、彼女の卒業は1つの転機かなぁと思っていたけど、
それは、とくになんでもなくやり過ごせました。
好きな気持ちに何も変わったことはないです。

たぶん、もう1つの転機になりそうなのは、「カーテンズ」で女優大和悠河さんを
この目で見たときでしょうか。
それが受け入れられるかどうかですよね。一陽おねえちゃま。(←“この道”の先達)

まあ、それはそれ。そのときはそのときで。
いまは、それまでの時間をうんと娯しんで過ごしたいです。
モラトリアムは長いほうが愉しめる♪
(あーんな大和悠河さんとか、あぁーーんな大和悠河さんとかを脳内で♪)

卒業後すぐに「カーテンズ」出演が発表されて、
じっさいの初日まで時間があるのは、私にとってはすごく幸運でした。

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好きになった相手がたまたま。

このところ、会社の同僚とか友人で、私を宝塚ファンと認識している方たちから
たびたび「つぎはいつ宝塚へ行くの?」的なをこと訊かれます。

そろそろ行く頃だと思われているみたい。(まるわかりだよ馬鹿っつーか)
そっか、いままではそういうスパンで行ってたのね…(^_^;)

「え?行きませんよ。贔屓さんは退団したし」
と答えると、不思議な顔をされます。
な、なんで・・・? むしろ私のほうが動揺。

どうやら、宝塚が好きな人というのは、贔屓の生徒さんが退団したら
またつぎの人をみつけて、応援するものだと思われているみたい。

いや、そういう人もいるでしょう。
むしろ、そういう人こそ宝塚ファンなのかも。

そう思って、
「私は宝塚ファンではなく、好きになった人がたまたま宝塚の人だっただけみたいです」
と、今日訊ねてきた人には答えました。

うーん。これで正解なのかな。

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2009/10/13

さよならを教えて。

秋のお休み。
BGMにフランス語の歌ばかり聴いています。
フランス語はまったくわかりませんが…(^_^;)

1つは、『ロシュフォールの恋人たち』。
ピンクのカトリーヌ・ドヌーヴがとっても可愛い
おしゃれなフレンチミュージカル映画です。

もう1つが、フランソワーズ・アルディ。
私が知っていたのは、「さよならを教えて」。
キュートなフレンチポップスという印象でした。
ストレートの金髪の横顔の
ジャケットの写真がとても印象的で。

そして、これが去年リリースされた彼女のベストアルバムのジャケット。
いま60代です。
シックでアンニュイで知的でカッコよくて、やっぱりキュート。

こちらが、彼女の公式サイト。→Françoise Hardy
すてき
キュートでアンニュイな若い頃の写真しかしらなかったので
こんな年齢の重ね方をしていたなんて、ぜんぜん知りませんでした。

さらに、中に入るとこのアルバムジャケットの大きな写真と視聴ができるページにいけます。
それがこちら→ 100 chansons
すてきでしょ
「さよならを教えて(Comment te dire adieu)」も、かなりしっかり視聴できます。
クルマのCMかなにかで、ほとんどの方が知ってらっしゃると思います。
TVスポット(VOIR LE SPOT TV)へのリンクもクリックしてみてください。
昔の彼女のスチールも見れます。
ね? すてきでしょう

とにかく、すてきでしょう~~~が云いたくて書きました(笑)。

フランソワーズ・アルディとカトリーヌ・ドヌーヴに耽る秋です。
(もちろん悠河さんは別格

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2009/10/12

もうムラへなんか行かない。

 もう森へなんか行かない
 すみれの花を探しには・・・
                  (フランソワーズ・アルディ)


「もう森へなんか行かない」は、フランソワーズ・アルディの歌のタイトルですが
私には、木原敏江さんの作品としてのほうがなじみがあります。
でも、どんなストーリーかは忘れてしまいました・・・なんやそれですね(^_^;)
ただ、タイトルだけでせつない気分だけは甦ります。

7月以来ずっと、私の頭の中でタイトルのフレーズがルフラン。
勝手に脳内で、森がムラに変換されて。
せつない思いとともに。

私が初めてムラこと兵庫県宝塚市の宝塚大劇場周辺を訪れたのは
いまからちょうど6年前の2003年10月。
宙組公演「白昼の稲妻/テンプテーション」観劇のためでした。

その年の夏、博多座ではじめて見た大和悠河さんの
「真っ赤なペネロペちゃん」を、どうしてもこの目で見たくなり・・・
心が決まったときは、もうチケットの一般発売は終わっていたので
ネットオークションで落したチケットを手に。

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2009/10/11

きみのごたごた あなたのお楽しみ。

『ある結婚の肖像 ヴィタ・サックヴィル=ウェストの告白』を読みました。

「きみのごたごた」とは、ヴィタの恋愛沙汰のことを彼女の夫のハロルドが揶揄したもの。
「あなたのお楽しみ」とは、ハロルドの同性との楽しみをヴィタが揶揄したもの。

それぞれに同性の恋人を持つ夫婦。(ヴィタの場合は、男性も女性も)
けれども、誰よりも深く愛し合い信頼し合っていた夫婦なのです。

ふたりに共通していた倫理観。それは――
「他人に対して、とりわけお互いに対して思いやりをもつこと」
「自分たちの生まれながらの才能を心ゆくまで伸ばすこと」

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2009/10/07

一陣の風。

今朝は、WOWWOWの宝塚プルミエール「大和悠河スペシャル」を見ました。

このために、先月WOWWOWを契約したのに予約録画に失敗してしまい
再放送の今日に懸けて、運良く仕事が休みだったので、早朝からスタンバイしていました。
なにかを始めると、時間を忘れてしまうので、本当に2時間まさにスタンバイ。
(辛うじて洗濯だけしました。全自動洗濯機って有難き文明の利器ですねぇ)

髪が伸びて(笑)、お化粧もすこし変わっていたけれど、
中身は変わらない、私の知っている大和悠河さんでした。
すこしだけ、現役時代には言わなかったかも、というようなことを言っていました。
(退団間近にすこし語ったかもしれませんが)

下級生時代に抜擢を受けてもがいていても、これは同期には言えないと自分で消化していたとか。
○×の質問での娘は宝塚には入れないとか。
親も大変だろうなと思って、というような理由でした。
どこかでご両親に申し訳ない思いを抱えながら、一人でがんばっていたのだなぁと
宝塚時代の彼女のいろんなことを思い浮かべました。

女優さんになっても大和悠河らしく前を向いてすすんでほしいです。
そんな大和悠河さんをこれからも見続けていきたいなぁと思いました。
心に一陣の風が渡っていきました。

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TUXEDO JAZZ!

WOWWOWで放送されていた2007年花組の「TUXEDO JAZZ」を見ました。
なに? このハイレベルなショーは。
宝塚でもこんなんやれるんじゃん!
と目からウロコでした。

微笑ましい作品や元気がでる作品も好きですが、
こういう大人のショーもいいなぁ。
始まってから終わるまで、気持ちよく酔える作品で。

歌える人は歌い、踊れる人は踊り、可愛い子は次々目立つし。
(由舞ちゃん可愛かったーーー!)
名前わからないけど、可愛い娘役がいっぱいいたし。
(一花ちゃんの衣裳が大きすぎる気がしたけど、わざと???)

難を云うと、彩音ちゃんがこの世界観にミスマッチに思えました。
彼女にはもっと大人っぽい感じのパートをふってもよかったんじゃないかなぁ。
黒いドレスとかで。(黒蜥蜴とかぶっちゃうかな)
彩音ちゃん中心の夜の女王的なシーンが見たかったな。
(そうしたら、みわっちの女装はなくてもいいと思います)

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2009/10/03

そろりそろりと参ろう。

昨夜は、大濠公園能楽堂で催された忠三郎狂言会に行きました。
月初の仕事を休めない日でしたので、バタバタと退社して次女と待ち合わせ。
去年は、ムラ観劇と重なって、見ることができなかったので
2年ぶりとなります。

残念ながら忠三郎師が術後の療養中ということで、今年は福岡にはいらっしゃれなかったようです。
代わりに忠三郎師のご嫡男、良暢さんがご挨拶、「福之神」では代わって勤められました。
2年ぶりに拝見する良暢さんは、だいぶ大人びて見えました。

番組は、
 「福之神」 福之神 茂山良暢、参詣人 河原康生 篠原太一
 「鬼瓦」  大名 茂山千作、太郎冠者 茂山千之丞
 「木六駄」 太郎冠者 茂山良暢、主 中島清幸、 茶屋 田口俊英、伯父 山口幸生?
        (伯父の代勤は、アナウンスがありましたが失念してしまいました)

「福之神」では、良暢さんが福之神でした。
朗らかな感じが良かったです。
うまいこと言って、参詣人からお神酒をもらってらっしゃいました(笑)。
うまいこと言って、なんだかよくわからないけど皆幸せそうだからいいか、と思わせるのが
良暢さんの持ち味かも。

「鬼瓦」は、大名が茂山千作さん、太郎冠者が茂山千之丞さんでした。
さすがのお2人。小さい笑いから、大きい笑いまで自由自在のようでした。
この演目は、ねたがねぇ(笑)。憎たらしいような、しんみりしちゃうような。
どっちやねん、という可笑しさがよかったです。
恋しがっているのに、その言い様(笑)。
幕後の可愛いお爺ちゃんにおちょくられたような感じがたまりませんでした。

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