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2010/04/12

嘘と真と夢と。

10日の「戯伝写楽」のマチネの後、一緒に見た友人と
彼女が以前勤めていたいわゆる現代の版元さんの話で盛り上がりました。

もう10年以上も前の話で、いろんなことがあった訳で、
最近はすっかり話題にもしていなかったのに・・・。
やっぱり、戯伝写楽の登場人物たち、蔦重や十返舎一九(与七)や歌麿や北斎(鉄蔵)
といった面々の人間模様、嫉妬や葛藤、傲慢さ小心さ強さ弱さ…を
目の当たりにしたせいかなぁ。

話の結論は「もの書く(描く)人って奇人ばかりだよね」ってことかな(笑)。
経験上も、舞台で見た彼らも。。。(^_^;)

本当に、このホン、面白いです。
脚本、出版してくれないかなぁ。

私の一番のお気に入りキャラは、山路和弘さんが演じる蔦重こと蔦屋重三郎。
とにかくカッコイイ~!
一部私たちのあいだでは、“イケメンミュージカル「戯伝写楽」”(←開演アナウンス風に)
の異名をとるこの作品ですが、一番のイケメンは蔦重さんだと思います!

べらんめぇ口調もカッコイイ。
頭に楊枝を挿してもステキ。
江戸の「いき」の権化です。

ラストの、「いけねぇ」にめっちゃシビれます。
そうよ。そうじゃなくちゃ、「いき」じゃない。
野暮といきの境目をちゃんと噛み分けてらっしゃいます。

ビジネスにはシビアだけど、遊びも心得てらっしゃる。
成功した大人の男の充実感と貫禄を持ちながら、
駆け出しの兄ちゃんたちのおちゃらけにも、体を張って付き合う。
(ゆっくりターンがステキなんです~happy02

まだまだ勝負に打って出ようって気概にあふれてる。
「失敗してもいい。また出直せる」
そういう気概をもってる人だと思います。
イイ男ってこういうヒトを言うのよheart04
ということで、すっかり惚れました。

蔦重さん主役のホン書いてください。中島さん!

脚本も好きですが、
やっぱり見ているとここはいかにもオギーワールドだ~!と懐かしく思う箇所もあります。
1幕で隈取の立役風の男や、桜姫東文庫みたいなコングさんが出るシーンとか。
うわぁ~荻田先生っぽい~と思いました。
あそこで、翁の能面の人が出てきますが、せっかくならもっと腰を落として重心を下げて
摺足してくれたら、本物っぽいのにな~惜しいな~と思います。

あの能面の人、他のシーンにも出てきますよね。
十郎兵衛の前に竒しく立ちはだかったり、何かの暗喩かな?
十郎兵衛が能役者なことに関係ありかな?
わからないままなのが口惜しいです。

で、狂言方ではなくてシテ方なんですよね。十郎兵衛さん。
そこも皮肉が利いているというか、彼の内的な何かに関係ありそう。

宝塚の「粗だらけの脚本を派手な舞台演出と出演者の魅力で押し切って見せる」、
という手法に慣れていると、こういう綻びのない脚本に感動します。
で、大和さんはつくづく、宝塚で生きてきた人だなぁと思います。
辻褄の合わせ方が、ゆるいんですよね。
というかですけど、
舞台の箱の上で、おせいが科をつくっている箇所が何度かありますが
あれ、どういう演出の意図なんでしょうね。
必要なのかな。
いや目の保養ではありますけど、不思議だ。

脚本と演出がぴたっ、ときていない?
私が見きれていない?
わからないままなのがもにょもにょする~
このままじゃ終われない~
(大阪公演までのがまん~)

それはさておき、荻田先生というと、歌詞がステキですが、
この作品でも、ステキな歌詞がいっぱいあります。
たぶん、荻田先生の歌詞だよね…と思うんですが
蔦重さんの歌、鉄蔵さんの歌がすごく印象的で好きでした。
メロディもステキだし。

蔦重さんはとてもリアリスト、だけどじつはロマンチストかも。
鉄蔵さんは反対に、ロマンチストになりそびれた、じつはリアリストなのかも。
なんか、そこが、
この作品の脚本と演出の関係みたいで面白かったです。
嘘を暴く残酷さ。
真を欺く残酷さ。
夢を見せる残酷さ。
でも、それに弄ばれる心地よさ♪

音楽もとてもよかったです。
浮雲さんが唄う歌は、SADEみたい。
フルートがステキだったなぁ。
パーカッションも面白かったです。
で、2幕の最初のハードロックが凄い好きでした。
このままロックコンサートする?してもいいよって気分になるくらい。
挿入曲のCDが出たらいいのになぁ。

なんていうか、とにかくお楽しみがいっぱいの作品です。
あれもこれもあれもそれも。
ストレートプレイとして見てみたいくらいの脚本だし
でも、内面を歌う歌詞もいいから、やっぱりミュージカルでよかった気がするし、
音楽もいいし。
ちょっとほんと1回じゃもったいない作品です。

でもってイケメンパラダイスだし(笑)。

(おせいちゃんのかかとは可愛いし・・・ ←小声で)

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