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2010/11/02

可愛くて残酷でせつない。

TONOさんの「コーラル~手のひらの海~ 2」を読みました。

相変わらずストーリーテラーだ。
ディテールの隅々までTONOさんワールド。

こんなことをしてまでも生きていかなくてはいけない者がいて
こんなことをしなくては生きていけない者がいて
こんなことをしながらも生きている者がいる。

日々の些細な張り合い。
自分を支える矜持。
自分を守る嘘。

人は夢を見るだけでは生きていけない。
夢を見る作業と並行して
見た夢をそっと独りで殺す作業をくりかえす。
それが生きるという事だと
キラキラと可愛いキャラが目の前につきつける残酷な事実に
目をそらさせない ―― それが、TONOさんワールド。

人を想うこと。信じること。とらわれること。
それが人間らしさで
それがいとおしくて、しらず落涙する。

可愛くて残酷でせつない。
でも、どこか救いがあるように感じられるのが
TONOさんのやさしさかな。

お話は、
母親に捨てられた可愛くてさびしくて幸せな女の子「珊瑚」と
彼女が空想する人魚の世界という、二つの物語が平行する。

孤独と愛されること。
2巻では思春期の女の子の心と人魚の世界が綾をなしています。

これから、女の子を捨てた母親のナゾと
美しくて残酷な人魚の世界のナゾが解き明かされるのかも・・・
というかんじで次巻へ。

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