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2011/08/04

囲いの中のしあわせ。

8月2日に見た博多座宝塚星組公演
「ノバ・ボサ・ノバ/めぐり会いは再び」の感想のつづきです。

 

博多座は銀橋がないので、毎年客席通路を使った演出が楽しみの一つですが
この公演でも何回かありました。

 

ノバボサでは、クズ拾いの場面、ちえちゃんソールがセンターブロック下手通路後方から
最前列を通ってセンター上手通路へ。
ルーア神父とシスターマーマが最前列の前通路を上手から下手へ。
それからクライマックスのソールの歌の後の総踊りの時は
ほぼ全員が客席に降りていたと思います。

 

それから、お芝居のあとのフィナーレでもほぼ全員の客席降りがありました。
ここでは、客席降りしてお客の顔をみつめながら歌を歌ってくれるので
マイクを通さない生声の英真パパの歌声が聴けました~
(いや~ん惚れてまぅやろ~
(ここ、好みのカワイコちゃんにやられちゃうと完全に堕ちる気がする・・・アブナイ

 

歌い終わると皆後方扉へダッシュではけていきます。
みやるり王子も真横を通っていって私はテンションアップきゃわゆい~

 

 

さて、ノバボサの後のお芝居「めぐり会いは再び」の感想です。

 

 

まさにロマンティック・コメディってかんじで良かったです。
ちえねねにぴったり!
私、こういうの大好物です
星組のイケメン&カワイコちゃんたちがキラキラしてたし。
お衣裳もセットも夢夢してたし。
シュガーコーティングのお菓子みたいな世界。

 

こんな衣裳やセットに負けないでいられるのはタカラジェンヌくらいだよねー
っていうくらいの現実離れが好き。

 

この設定、以前宝塚で見たことがあると思う・・・と思ってたら
「恋に恋してラビリンス」(でしたっけ?)と同じ原作ですよね。
初風緑さんと伊織直加さん、大鳥れいさんと舞風りらさんが
それぞれ入れ替わりを演じてたやつ。

 

で、アジス王子とレオニード姫という名前にも聞き覚えが。
アジス王子に恋したレオニード姫と侍女が男装して一騒動なお話・・・。
なんだっけ???
昔読んだことがあるのかな。あれれ?

 

とかさいしょは思いつつ、
でも演じている皆さんのパワーにそんなことすっかり忘れて
引き込まれていました。

 

単純な筋立て。
オチも想像できる。

 

だけど、気の利いたセリフと展開。
オーバーアクション気味な演技とバツグンの間で
吹き出しながらも、じーんときました。
こうくるな、と思うとおりにくるんですけど
それが小気味いい。
わかるわ、それって思わせてくれる快感。
こういうのってセンスの良さなんでしょうね。

 

ちえちゃんドラントの歌のさいしょのところで思わず落涙しちゃいました。
意地を張ってる2人が可愛くて。
心が動いていくのがよくわかって。
恋に落ちた瞬間っていうのを、宝塚でひっさびさに見た気がします。

 

ねねちゃんはロミジュリのときは苦手に思ったんですが
この役はすごく合ってて可愛かったです。
一方的にどんどん進めちゃうところとか(笑)
(ウィキッドのグリンダ系で大好き
手足が長いからオーバーアクションもとっても可愛い。
ドジッコ発言のところも笑っちゃいましたー。
彼女を見てて私は確信しました。
可愛い女の子こそが世界を救うって!

 

宝塚なのに高見沢さんがいる・・・と思ったお兄様(笑)。
金色盛髪ドS系。
狙い過ぎじゃん。と思うけどハマり過ぎでゼンゼンオッケー(笑)。
小柳先生に聞いてみたい。どこまでが先生の狙いなのかって。
どこからが涼様の策略なのかって。
(もう、とよこさんとは呼べない・・・)

 

れみリゼットと紅ブルギニョンは動くたびに客席から笑いが(笑)。
あの客席の期待を裏切らない加減はブラヴォーですね。
可笑しいけど可愛い2人。
美形な喜劇役者(笑)。

 

ノバボサは、宝塚を見慣れないお客の一部にはあのノリに
どうついていけばいいかわからない戸惑いがあったみたいなのだけど
(見終わって「つかれた・・」という呟きも)
そんな慣れないお客の心の緊張を、リゼットとブルギニョンの
わっかりやす~~~い芝居が解きほぐしていたようでした。

 

もっと博多の客席が慣れてきたら、
ノバボサもこのお芝居もさらに楽しいことになっていきそうです(笑)。
どこまで~~???(笑)

 

柚美伯爵夫人とともみんリュシドールも微笑ましいペアでした。
かめロマ(危険な関係)みたいに、もっとドロドロなのかとおもったら、あらら(笑)。
この先を考えると心配しちゃうけど、まいっか。
リュシドールはまだまだお勉強が必要みたいだし。
伯爵夫人はすべて呑み込んでいると思うし。
しかし、柚美副組長やっぱりきれいやわー。

 

壱城エルモクラートはキャラ立ちがむずかしそうかな。
偏屈さではお兄様にはかなわないし。
打算と夢のあいだで揺れるリアリティをもっと笑いにもっていけるといいのかな。
他のキャラたちに比べて、他人事な感じが薄い役なので(見る側からして)
むずかしい役だなぁと思いました。
がんばって。

 

アジス王子の衣裳なつかしかったー!)^o^( (カラフ@鳳凰伝ですよね)
タカコさんが堂々と着ていたのを、みやるりちゃんが可愛く着てて・・・たまらんでした。
まさに末っ子の魅力炸裂。
面白いことをいろいろ云っていた割りには、選択がコンサバでちょっと不満でしたが(笑)
(もっとキテレツな道を歩んでほしい)
(けっきょく自分が愛されキャラなことに、本人がいちばん気づいていないのがツボ)

 

人の心の機微の描き方がセンスよくて、
みんな良い人で大団円っていう終わり方もハッピーコメディで
これはこれでよかったかなと思う
そんなお芝居だったな。

 

収まるところに収まる。
身分を越えたり、国籍を越えたり、肌の色の違いを越えたりはしないの。
ノバボサもだし。このお芝居も。
それが宝塚らしいかな。

 

でも、それでいいのかな。
そういうのを越えた作品を見たければ、外部にたくさんあるから。
宝塚は宝塚にしかできない夢を。
それを見に行くのだから。

 

そんなふうに思って
そんなふうに大満足な公演でした。
1回だけ見るつもりが、もう1回見てもいいなぁ~と思えるくらいに。

 

ということで、公演期間の後半にまた見に行きます
役代わりもあるからたのしみです

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コメント

>宝塚は宝塚にしかできない夢を。
>それを見に行くのだから。

まさに。。。それですよね~

なので外部の舞台とは違う感覚を味わいに
通っておりまする。

投稿: 一陽 | 2011/08/05 01:19

◇一陽ちゃん、
そうそう。
その夢夢しい中に真理があったりするから
面白いんですよね~

単純だけど感じるところが満載のいい作品ですね。
すごくそれぞれのキャラも立ってるし♪

投稿: theo | 2011/08/05 07:42

私はいまの星組の大ファンで、
実は大劇場→東京×2→博多座×3予定のものです。
今回初宝塚観劇の友人と一緒でしたが、
まさに、おっしゃるように「めぐりあい~」は見やすい感じだったようです。
涼さんを高見沢(?)という評価に爆笑してしまいました。

投稿: あこ | 2011/08/05 16:05

◇あこさん、
本当にどこの高見沢さんかと・・・(笑)
私はとことんビジュアルにこだわる涼さんが好きです
あのゴージャスなウィッグ、そうとうだと思います!

博多座をご覧になってムラや東宝との違いや進化、いかがでしたか?

投稿: theo | 2011/08/05 19:33

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