「歌劇」1995年5月号
29日に初日を迎えた宝塚OGによるレビュー公演
「DREAM FOREVER」に関するツイートをみつけては
ニタニタしながら読んでいます。
読みながら、そうだ~ マリコさん(麻路さきさん)って
悠河さんが初舞台の時のトップさんなんだった~と思って
魔窟からその頃の「歌劇」を発掘してきました。
初舞台公演は、1995年星組
宝塚グランドロマン「国境のない地図」(2幕)。
宝塚大劇場 3月31日~5月8日。
東京宝塚劇場 7月2日~29日。
マリコさんのトップお披露目公演であり
悠河さんたち81期生の初舞台公演であり
阪神大震災により被害を受け公演中止となった宝塚大劇場が
再開して初の公演でもあるのですよね。
読者の投稿ページ「高声低声」は、そんな喜びの声で埋め尽くされています。
さて、この号を手に取った目的は
初舞台生5人が初舞台公演のトップさんを囲んでの
初舞台座談会です。
初舞台生メンバーは、舞風りらさん、花純風香さん、
梶花空未さん、麻愛めぐるさん、大和悠河さん です。
マリコさんに抱負を訊かれて、悠河さんは
「男くさい、大人の男が演じられる男役になりたいです」
マリコさんの答え。
「大丈夫。年と共に嫌でもそうなるから(笑)」
・
悠河さんからマリコさんへの質問。
「舞台で一番気を付けていらっしゃることは何ですか?」
マリコさんの答えは長いけど、引用させていただきます。
「一番はやっぱり健康ですね。一公演四十五日間ずっとベストコンディションというのは難しいと思うんだけど、お客様は同じお金を払って観に来て下さるわけでしょ?それなのにこちらが体調をこわしてレベルの低いものをお観せしたりしたら、それはとても失礼なことだと思うんだ。私達の、これが仕事なのだから、病気や怪我はしない。これが絶対条件ですね。
それと、舞台の上でのマナーかな。その場面で重要な人を立てなければいけないということ。自分がその場をさらうことだけが上手いわけではなく、その人をよく見せることも技術だということかな。だからそういう計算も必要だし、百パーセント役にのめり込まずに、演じている自分とそれを客観視している自分を常に置いておくことですね。格好良く言えばね(笑)」
他にも研1生の質問にとても具体的に答えてくださってます。
積極的に人とコミュニケーションをとること、
怒られること転ぶことに慣れて大胆に挑戦すること、などなどなど。
初舞台生の憧れの存在であるトップさんの口から教わるってことが
さらにまた、きっと心に響くのだろうなと思います。
最後に初舞台生に向けて
「大震災の後だし、トップが変わるしと、色んなことが重なって大変だと思うけど、本当に頑張っているよね。今すごく夢がある時で、それはずっと続くと思うけれど、夢があるからこそ辛いことも多いと思う。でもそこで挫折するのも突き抜けるのも自分次第なんですよ。ベルリンの壁じゃないけど、これから百回位壁にぶち当たるでしょうが、宝塚が好きだという気持ちがあれば、夫々に何らかの道が開けて行くと思います。四十六倍もの競争率を勝ち抜いて来た人達だから、大丈夫だと思います。期待しています。頑張って下さいね」
温かいなぁ。
ちなみにと思って、悠河さんがトップのときの
初舞台生座談会の号も発掘してきました。
2009年6月号です。
初舞台公演は、2009年宙組
ミュージカル・ロマン「薔薇に降る雨」
ロマンチック・レビュー「Amour それは…」
宝塚大劇場 4月17日~5月18日。
東京宝塚劇場 6月5日~7月5日。
95期生の初舞台公演であり
悠河さんの退団公演でもありました。
座談会の初舞台生メンバーは、
礼真琴さん、ひろ香祐さん、水美舞斗さん、
実咲凜音さん、妃海風さん。
トップさんなのに研1生に共感しまくりな気がする座談会です(笑)。
それだけ、悠河さんにとって初舞台は感動いっぱいだったんじゃないかなぁ。
研1生(ひろ香さん)の質問
「舞台をご一緒してトップさんて本当にすごいなと思うのですが、これまで辛かった事はありましたか?」
悠河さんの答えは
「大好きな宝塚の舞台に、ずっと立てているという事自体がすごく幸せな事だから、たとえば上級生に何か注意されて落ち込んだり、どうやってこの役をやればいいのかと悩んだりした事も、今にして思えば全て幸せで楽しい悩みだったと言えますね。これから皆もきっといろんな経験をしていくと思うけれども、忘れてほしくないのは、“大好きな宝塚の舞台にずっと立っていられる幸せ”。外の舞台とかだと毎回舞台に立てるか分からなかったりするじゃない。例え辛い事があっても、“ああ、私は舞台に立てている”と思って頑張ってほしいなと思います」
そして最後の初舞台生へのメッセージは
「私達は震災直後の入団で、初舞台が踏めるかどうかも分からないところから始まったから、ライトが眩しくて幸せだなと思った初舞台の時の感激をすごく覚えているの。震災の後で生活も色々と大変だと思うのに、お客様が観に来てくださって拍手してくださる…。こんな時期に楽しい舞台をやっていていいのかしらと思ったりもしたけれど、だからこそお客様は私達の舞台に夢を見てくださるんだとすごく感じたのね。皆もそんな舞台に立てる幸せを忘れず、思う存分宝塚でしか出来ない舞台を楽しんでください。これでもかって思うぐらい男役、娘役をとことん追求していってほしいと思います。皆、今の気持ちを忘れずに、前を向いて歩いて行ってくださいね。これからの活躍を楽しみにしています」
こうして思いはつながっていくのだなぁと思います。
・
<覚え書き>
「歌劇」1995年5月号
表紙は、稔幸さん。
巻頭カラー特集は、麻路さきさん。
カラーポートは、真矢みきさん、久世星佳さん、純名里沙さん、愛華みれさん、
千珠晄さん、夏河ゆらさん、姿月あさとさん、万理沙ひとみさん、
絵麻緒ゆうさん、英真なおきさん、妃宮玲子さん、月影瞳さん、
汐風幸さん、雅景さん、彩輝直さん。
今月の特別記事は
「JFK」「バロック千一夜」雪組宝塚大劇場公演座談会
「国境のない地図」星組宝塚大劇場公演楽屋取材
安寿ミラサヨナラショー
えと文は
岸香織さん(専科)、伊織直加さん(花組)、星野瞳さん(月組)、
星奈優里さん(雪組)、湖月わたるさん(星組)
楽屋日記は
陵あきのさん、高央りおさん、穂高ゆうさん、水原まどかさん、
朝倉葵さん、春野寿美礼さん、天乃悠華さん、菊穂りなさん、
瑠菜まりさん、成瀬こうきさん
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コメント
まあまあまあ。。。なんて懐かしい。。。
さえちゃんショットどーもでした(ぺこり)
もうすぐ100年な宝塚。
色々紆余曲折もありますが
本当にDREAM FOREVERって思います。
投稿: 一陽 | 2011/11/01 00:56
◇一陽ちゃん、
さえちゃん、研5かな?
愛ちゃんと同じくらいのときですね(笑)
本当に。
夢よ永遠に
投稿: theo | 2011/11/01 21:24
客席降りはありますか?
投稿: ラウルん | 2011/11/02 17:10
◇ラウルんさん、
あるそうですよ。
たのしみですね(^^
投稿: theo | 2011/11/02 19:19