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2012/02/19

悲しみだけが夢をみる。

一昨日は、「悲しみだけが夢をみる」というTVドラマをぶっ通しで見てしまいました。
1988年のNHKの銀河テレビ小説です。

オープニングの宝塚の空撮や、旧音楽学校、花の道、宝塚大劇場などの
風景に惹かれて第1話を見て、ついついつづきを…。
主役は富田靖子さん。宝塚温泉街の旅館の一人娘さんの役。
彼女のお母さん役が、淡島千景さん!
ご本人同様に元宝塚の娘役スターで今は大劇場対岸の旅館の女将という設定。
映像に昔の淡島さんご本人のブロマイドが何枚も出てくるんですけど、
そりゃ~そりゃ~麗しくて美しくて。

主人公の親友で音校生役が有森也実さん。音校の制服が可愛い♪
じっさいの旧音楽学校で撮影されているみたい。
音校教師役で、但馬先生、故寺田先生ほか、劇団関係者の名前も。
音校生役はじっさいの生徒さんたちかな?

私が知らない宝塚の町が興味深くて。
宝塚ファミリーランドや、旧宝塚大劇場。
舞台になっている旅館は、本物の建物を使用しているみたい。
大劇場から見えていたあの建物は、やはり旅館だったのよね。
でももう私が通っていた頃は、営業してなかった気がする。
ソリオもセルカもワシントンホテルもない宝塚。
街灯には、「宝塚第一ホテル」の文字も見える。
旅館やホテルがもっといろいろあったんだ。
宝塚ワシントンホテルにある島家さんは、もともとあの場所にあったのかとか。

でも見続けた理由は、淡島千景さんと田村高廣さんのお芝居が
あまりによかったから。
主人公の親世代を演じられてるんですけど(ちょっと世代がちがうけど^^;)
なんというか、品の良い関西の大人の雰囲気です。
昔のロマンスのエピソードも素敵~
娘たちを謀るシーンもお茶目でよかったです。

淡島さん、キリッと女将さんをされてるときの表情と
昔を思い出してお茶目な目元をされるときの乙女なかんじと
どちらも、とっても素敵でした。

タイトルの「悲しみだけが夢をみる」の意味を
最終回で、淡島さんと田村さんがそれぞれ本役とはちがう老婦人と老人になって
語る場面が、もう夢みたいに素敵でした。
せつなくてじんわり哀しくて郷愁を帯びて、包み込むように温かい
市川森一さんらしいセリフだなぁと思いました。

そんな市川さんは昨年末に、
そして淡島さんは先日他界されました。
素敵な上品な昭和の思い出を残して。
ご冥福をお祈りいたします。

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コメント

素敵なお話ですね。
このタイトルが本当にいいです。
私にとって堪らないほど懐かしい風景です!

たしかね。楽屋口から大橋にいく途中に甘味処が
あったの。あそこのお汁粉とかあんみつとかが
美味しくて。ジェンヌさんも普通に入ってきて
食べていたような記憶があります。のどかな時代
でしたわ。

投稿: 一陽 | 2012/03/07 01:52

◇一陽ちゃん、
私も懐かしい気がします~(^ ^)←知らないくせに(笑)

長閑でいいですね~
いまは少々システマティックになりすぎなきらいが…
セキュリティのためにはしょうがないのかなぁ。

投稿: theo | 2012/03/07 20:02

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