ル・ウィークエンド。
GW中の5月5日こどもの日、
宝塚歌劇花組全国ツアー公演「長い春の果てに/カノン」15時公演を見ました。
「長い春の果てに」は、ちょうど私が宝塚ファンになってスカイステージに加入したての頃
リカさん(紫吹淳さん)の退団を前に、宝塚大劇場版、東京宝塚劇場版、中日劇場版と
次々に放送されて毎日のように見ていた懐かしい作品です。
これで当時小学生だった次女はリカさんを好きになったけど同時に退団発表済みと知って
ショックを受けていたなぁ。
そんな娘を連れて観劇しました。
懐かしい作品を生で見られる期待を胸に。
蘭寿とむさん、痩せてたーーー!
でも垢抜けてカッコよくなってたー。
「長い春の果てに」は初演のイメージが強いので大丈夫かな?という心配もあったのですが。
最初のうちこそ、「あー初演の頭身は神だったわー」などと思ったりもしましたが、
物語に入り込むと気にならなくなりました。
蘭寿さんのステファン、かっこよかったです。
プレイボーイを気取っているけど人の好さそうな感じ。
滑舌もよくてセリフ聞きやすかったです。
さらっと流すセリフだけど、ステファンのフェアでリベラルなところを表すセリフとか
ちゃんと聴こえたから、ステファンの好感度もアップ。
脚本上、演出上も初演よりモラリストというかヒューマニストに描かれているように
感じました。
セクハラ発言もソフトになってた気が^^;
・
蘭乃はなちゃんは思っていたより大きかった(笑)
でもお芝居を見ているうちに気にならなくなりました。
歌も上手くなったなぁって。
「世界で一番好きな人」、泣けたー。
博多座でずっこけた記憶が嘘のよう。
がんばってるんだーって思いました。
ラスト、大人になって客席から登場するときがすごく綺麗でした。
あーエヴァは大人になって本当に綺麗なレディになったんだなぁって。
そしてステファンにツンツンしているかんじがなかなかよかった(笑)。
あれ、ステファンと気づいてやっていると思うと、エヴァって演技派だよねぇって。
14歳の頃から演技派だけど(笑)。
おかげで蘭寿さんの懐かしい八の字眉が見られた(笑)。
クロード(壮一帆さん)は、ステファンをとっても意識してるよねー。
ステファンが大好きなんじゃんと思いました。
ステファンとの生い立ちのギャップが凄いコンプレックスみたいだけど
それって、ステファンに近づきたいけど近づけない心理的葛藤に見えました。
夢に見てた王子さまが目の前に存在していて、もうどうしていいかわからない。
ステファン王子さまに接近したい、もしくは、なりたい、
それが本当の欲求なんじゃないかなって。
けどそれを認めなくない葛藤。
認めたら自分の死に物狂いの努力は何だったのかになりそうだから。
不治の病という究極の状況に陥って、彼はやっと自分の本心に正直になれたんだなと。
お前と友達になりたかった。
お前になりたかった。
心の奥底の本心。
どうにもならない切なさ。
セラヴィ。
お坊ちゃま育ちのステファンの胸にも、きっと届いたと信じたい。
桜一花ちゃんのナタリーは小さかった(笑)。
アルノー(朝夏まなとさん)との身長差がものすごかった^^;
初演の汐風幸さんのナタリーはアルノー(霧矢さん)をとって喰いそうなイメージだったけど
この身長差なら食べられないな(笑)とか。
小さい体に高~いヒールを履いて、
袖に引っ込むときはいつも走ってた(=^^=)
初演の汐風幸さんのナタリーがヒールを履くとアルノーよりも大きくて
大股でカツカツと歩く女医さんのイメージだったので
なんか可笑しくて可愛くて。
でも仕事が出来て、恋愛に失敗したけど理性的で前向きな
一生懸命な女性ってかんじが凄くして
これはこれでありだなと思いました。
朝夏まなとさんのアルノーはキラキラしてた。
つなぎ着てたはずなのにおかしいなぁ。
上等なつなぎを着せてもらってたのかな。
ナタリーは彼のどこがよかったのかな?と考えた結論は
若さとルックスと将来性だと思いました(笑)。
まぁくん宙組でもがんばってね。
望海風斗さんのブリスは真面目そうでした。
あれ、ブリスってこんな人だったっけ?
初演だと、ステファンの遊び友達で軽薄そうでステファンにいつも弄られてて、
でもじつは親友思いで、おちゃらけた顔の半面、親友の恋人に思いを寄せる
そのギャップがせつないヤツ(><)というイメージでしたが
だいもんブリスは、真面目でいつも親友の身を気遣う気のいいヤツ。
もっと自分を出したらいいのにな。
(これは役者の持ち味かな)
スーツが地味だった印象が。
アルノーのほうが良いもの着てる気がしました。
アルノーはつなぎのはずなのに、おかしいなぁ。
スーツの仕立て?
ちょっとした裾の長さだったりウエストの絞りだったり肩幅だったりかなぁ。
フリーランスになったら見た目も大事だから、フローレンスにアドヴァイスしてもらって(笑)
フローレンスの華耀きらりちゃん。
なにしろ初演の大空フローレンスがかなりのインパクトだったから
娘役さんにはそりゃ~ハードル高かったと思います。
気が強くて知性にも美貌にも自信があって溌剌としてて、ちょっと男前。
男前の部分は初演よりちょい少なくなってたけど、それでも娘役さんとしては十分あったし、
なにより美貌に自信がある、ちょっと鼻持ちならないけど憎めない女性を
きらりちゃん、しっかりと作って好感度高かったです。
ラスト近くの脅迫じゃなくて誘惑(笑)の場面、
ブリスがたじたじだった(笑)。
そういえば、ブリスはセリフや見せ場が初演に比べて短くなったり
カットされたりしてたなぁ。
それで役が薄くなったのもあるのかもしれません。
インパクトといえば、ステファンのママ、イボンヌ役。
初演の夏河ゆらさんの怪演は忘れられませんが、今回の花野じゅりあちゃんも凄かった。
スタイルいいし、美人ママだし、やっぱり怪力(笑)。
腹筋もやっぱり割れてるんだ(笑)。
うさぎのダンスシーンは、じゅりあママの独壇場(笑)。
おちゃらけても、ダンサーの上腕は凄かった。
ステファンの女性遍歴にはまちがいなく、ママの影響が現れてる^^;
けっきょく気の強い女性に惹かれて、尻に敷かれてる。
エヴァにもやられっぱなしだし(笑)
ていうかね、気の強い女性は、ステファンタイプが好きなのよ。
ステファンの父、病院長のジョルジュ(高翔みず希さん)もおなじタイプですね。
この父にしてこの息子あり(笑)。
高翔パパも滑舌がよくて、とってもヒューマニストで上品でナンパな紳士でした。
恋愛には理解ありそう。(自分も苦労したっぽい)
うん。ほんとうに、この父にしてこの息子あり。(^^)
ステファンの部屋から帰るとき、この日のパパは
「帰りに『通りもん』を買って帰ろう」とか言ってました。
ママもそれを受けて、何か言ったのだけど「ええ、そうしましょう。通りがかりに『通りもん』」
???的なちょっと意味不明なかんじで、自分で言って、すべったのがすぐわかったみたいで
ちょっと恥ずかしがりながら、それでも高笑いして出て行かれました(笑)。
そんなママが可愛かったです(=^^=)
それから、初演のときからインパクトなセクシーナースの役。
なにしろ、初演のこの役を演じた穂波亜莉亜さんのお名前、いまだに忘れませんもん。
今回は、真鳳つぐみさんという娘役さんが演じられたんですね。
やっぱりセクシーな超ミニの白衣に目立つメイクアップ。
モンローウォークめっちゃがんばって、笑いもいっぱいとってました。
そしてやっぱりステファンにお化粧の濃さを指摘されてた(笑)。
彼女を見ながら、「あー私いま、石田先生の作品を見てるんだわー」という実感が
すごく沸きました^^;
(「黎明の風」であすちゃんが演じたマッカーサーの秘書とかね)
こんな彼女だけど、手術前のエヴァの車椅子を押すときの表情がとってもやさしくて
エヴァがステファンにキスをねだるときは、そっと車椅子から離れて
とってもやさしいお姉さんなんだなと、ほっこりさせてもらいました。
畏敬の念を示さなくてはいけない場面でおちゃらけたり、セクハラまがいなセリフを言ったり、
両方の女性に良い顔して結局傷つけてみたり、
人間ってダメなところもいっぱいあるけど、でもやっぱり、人っていいよね。
そう思わせてくれる石田先生らしい作品で、
地元福岡で全国ツアーで、宝塚のこの作品を見れてよかったなーと
しみじみと思いました。
蘭寿さんはじめ、花組の皆さん、ほんとうにありがとうございます
お芝居だけで長くなってしまったので、ショーについてはまた後日に。
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