葛藤を捨てた女。
「薔薇降る夜に蒼き雨降る」愉しんでます!
この設定、この世界観大好きです。
騙し合う人たち。
笑顔。愛の言葉。裏の顔。
いちばん愉しんでいるのは作者でしょ。
きっと書いてて楽しかっただろうなー。
荻田レッドに荻田ブルーの舞台。
深紅の薔薇と煙る雨の蒼。
情熱と褪めた心。
「それもまた嘘なのに。」
女の嘘を知りながらさらに深みへとはまっていく心。
悪い女と知りながら、これ以上悪い女にしたくはなくて、無力を自覚しながらも何かをせずにはいられない男たち。
痛いほどにわかるー。
甘い地獄の責苦に悶え 苦し紛れに嘘をつく。
赤く染まる闇 傷口はさらに深く抉られ溢れ出す恋心。
うーん荻田ワールド♪( ´▽`)
カッサンドラは葛藤しない女。
刺激的なこと面白いと心惹かれること利益になることだけを追い続けて生きる女。
故郷を飛び出した時、そう生きると決め
葛藤することを捨てたんだと思う。
そんな彼女が愛しい。
人を動かすのは、冷めた理性ではなくて理不尽な情熱だから。
人は、情熱に駆られてばかをするほど幸福感に満たされることはない生き物だから。
ばかな情熱を注ぐ対象を待ち焦がれているものだから。
カッサンドラが魅力的なのは、そのあざとさと白々しさとわかりやすさゆえ。
だから彼女に騙される。
騙されずにいられないから騙される。
騙されたいから騙される。
愛しいと思ったらもう踏み外している。
そんな女だから。
そんな彼女にはまって
この作品にはまって
私は重症です。
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コメント
土曜日に鑑賞しました。最後の方のけだるいボサノバを歌う場面がすごく良かったです。大和さんの歌いつまでも聞いていたかった。何でこれほど大和さんの歌に惹かれるのかしら。もしかして彼女の魂が好きなのかなぁ...
投稿: ジャスティン | 2012/11/07 00:33
◇ジャスティンさん、
私も、あのボサノヴァの「薔薇に降る雨」がとても好きです。
あの気怠さが合っていましたよね。声も。
また聴けるチャンスがあるといいなーと思います。
私も彼女の魂に惹かれています。
天使なところも悪魔なところも。
錯誤も間違いも魔力ゆえですね(笑)
その瞬間を味わうと抜け出せません。
投稿: theo | 2012/11/08 02:32