意味がある。
4月6日から9日まで、宝塚大劇場にて
宙組公演「モンテ・クリスト伯」「Amour de 99!!」6公演を見てきました。
「モンテ・クリスト伯」、2週間でさらにこんなに深まっているとは!
そんなうれしい驚きの観劇となりました。
滞在中にもどんどん深化していたように思います。
--以下ねたばれします--
牢獄の場面のエドモン、メルセデスとエドモンの対決シーンは
最初の観劇のときから胸に迫るものがあったのですが、
いっそう深くいっそうせつなかったです。
ことにあの対決シーンは究極のラブシーンですよね。
メルセデスに殺されようとするエドモンの心には
封印していた彼女への愛の鼓動がふたたび脈打ちはじめている。
エドモンを殺そうとして果たせなかったメルセデスの心にも
押し殺していた恋心がひたひたとあふれている。
けれども2人はかつて終わらせたこの恋を、またここで終わらせなくてはならない。
そんなせつなさが、きゅうきゅうとつたわって来ました。
「さよなら、メルセデス」
彼女から離れて言い放つエドモンの内面にあるのは、
もはや憎しみでも怨みでもなく、なにかが落ちたような、なにかしらが購われたような
…そんな表情に私には見えました。
彼が決意していることは、彼がこれからしようとしていることは
自分のための復讐ではなく、自分以外の人のためにすべてを終わらせること。
無に帰すること。
それができるということは、
あの底知れない憎しみという感情から、彼は解き放たれたのだなぁと。
とてもとてもせつない決意だけど・・・。