孤独の中で人を疑い絶望するときもひとりじゃない。
8月20日(水)博多座にて「レディ・ベス」を見ました。
素晴らしかったです。
この作品の目線が好きだなぁと思いました。
作品に流れる精神性も。
レディ・ベス(のちのエリザベス1世)を演じた花總まりさん素晴らしかったです。
このヒロイン、好きだなぁと思いました。
見終わって、シシィが選ばなかった道を、ベスは自ら選んだんだなぁと思いました。
自尊心が高くて孤独な王女。
自尊心だけが頼りの孤独な少女。
亡き王の娘であることが彼女の自尊心を支えている唯一のもの。
その誇りを失ったら自分は泣き虫の少女以下の取るに足らない存在になってしまう。
そう心に言い聞かせて眠れぬ夜をやり過ごしている。
彼女の存在を快く思わない者たちは彼女に彼女の母の醜聞を吹き込んでいる。
偉大なる父王の妃でありながら、男たちと浮名を流し父王の怒りを買い、
ロンドン塔に幽閉され、父王がフランスから招いた首切り役人に処刑された淫売と。
孤独な王女は母を忌まわしく思い、
母が幽閉されたロンドン塔と首切り役人の影に怯えている。
でも彼女には、彼女の内面を深く思いやり成長を見守る存在がある。
涼風真世さん演じるキャット・アシュリー。ベスの教育係。
彼女が歌う歌に涙しました。
大人になるまでになくす夢もある
試練にぶつかり やっと自分を知る
他の誰にもなれないと知って
自分が 誰かがわかる ―― 「大人になるまでに」
ベスは孤独だけれど、けっして1人じゃない。
まだ無知で若くて、そのことに気づかないけれど。。
涼風さんの歌声がまた柔らかくてでも凜としてて心に浸みるんです。