50年経てば魔法は消える?
かなめさんのサヨナラ公演中で毎週のようにムラへ遠征して
それ以外の日は仕事と通院・・・という日々を送ってて
観劇しても感想も書けずにいました。
というわけで思い出しながら感想を。の第一弾。
11月26日に梅田芸術劇場メインホールにて、
宝塚OGバージョン「CHICAGO」を見てきました。
キャストは
ビリー:峰さを理さん、ヴェルマ:和央ようかさん、
ロキシー:大和悠河さん、ママ・モートン:ちあきしんさん
峰さんのビリーはさすが。初めて舞台を拝見したのですが、ほんとにさすが。
つかみどころのない、本音を見せない、どんな綺麗事でも悪びれずに言える男。
どんな非情なことでも悪びれずに言える男。
彼にとっての正義はお金? お金の価値だけが彼を裏切らないものなのかな。
そんな難しい役を破綻なく演じられてました。
和央さんは退団されて初めて見ました。
脚ほっそ~~~い!
あの存在感は女優さんになっても健在。
なかなか計算高い女性なんだけど、罪悪感とか倫理観はちゃんと持っている上での悪女。
自分をちゃんと客観的に見れる賢い女性。
ゆえにロキシーに散々な目に遭わされてしまうのだけど、懐が大きいというか、
彼女をいやいやながらも受け入れてしまう女性。
ママといっしょに「品がないのよ」と歌うところ、皮肉が利いてて面白かったなぁ。
そして悠河ロキシーと並ぶといろいろ懐かしくて・・・。
なんともバランスの良い並びですよね。役としても役者としても。
ラストの2ナンバー、もっと見ていたかったなぁ。
・
悠河さんを見るのも1年半ぶりかな。
ロキシーとても似合ってました。
自分を守るためなら自分の吐いた嘘も自分で信じ込んでしまえるような。
他人のアイディアもたぶん自分のアイディアだと思い込んでしまえるようなそんな女の子。
本人は嘘をついているつもりも、パクっているつもりもないから平気な顔をしていられる。
都合の良いときには猫なで声。思い通りにいかないと悪態を吐く。
それを恥じるような客観性はない。
だから無敵。
なんでもできてしまう。
恥を知り客観性をもつヴェルマは、だから彼女に勝てない。
ヴェルマは観客側の視点のひと。
そしてロキシーはあっち側のひと。
なんだな。
とんでもない女の子なのに憎めないのは悠河さんの持ち味ゆえかな。
でもヴェルマにシンパシーだよね、客席は。
客席が、というか作品がロキシーに寛容でいられるかどうかは
ヴェルマにかかっている気がするなぁ。
ぜったいにヴェルマのほうが大変なコンビだもん^^;
和央ヴェルマはなんだかんだで、しょうがないなぁとロキシーを面白がって
受け入れているそんなヴェルマで、そこが姉御的でした。
2人を見ていて、このコンビで「紳士は金髪がお好き」が見てみたいなぁと思いました。
CHICAGOは映画も舞台も見たことがなくて初めてだったんですが、
お衣装がかなり刺激的。レディースの皆さん、あのコスチュームが着こなせるのが凄すぎ。
そしてダンサー揃いでダンスナンバーはとても見応えがありました。
セレブ育ちゆえに嘘をつく必要さえないまりもちゃん(ゴーツーヘルキティ)や
真実を言っているのに(たぶん)英語がしゃべれず交渉することができないがゆえに
絞首刑にされてしまうハンガリー人の星奈さん(ハニャック)というキャラクターも
皮肉が効いていて面白いなぁと思いました。アメリカだなぁと。
それから、ある意味宝塚ファンへの挑戦?のようなメアリー・サンシャイン(岡本知高さん)の存在も。
かなめさんの退団公演中じゃなかったら、別のキャストでも見てみたかったなぁと思います。
1回でも見れてよかったです。
いつかまた再演があるといいなぁ。
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