« MARHABA ANA PHOENIX !! | トップページ | 50年経てば魔法は消える? »

2014/12/02

私には新しい時代の幕を開ける使命がある。

11月23日から27日まで宝塚大劇場にて
宙組公演「白夜の誓い」と「PHOENIX宝塚!!」を見てきました。

お芝居がとてもよくなっていました。
初日の頃のあれはなんだったのだろうと・・・^^;

お茶会で聞いたのですが、さいしょの脚本が2幕ものくらい長いもので
それを1幕の長さにするのに、初日ギリギリまで場面のカットや
セリフや歌詞の変更等々あったとか。

初日ギリギリまで脚本が完成しないというのはどの先生もありがちなことのようですが
原田先生の脚本はあっさりしていて、役者の芝居次第で意味がついたり
深まったりするので、お稽古期間が短いのは痛手だと思います。
演技指導が細かい方でもないような印象をうけますし。

原田作品の芝居を役者に任せるところは今の芝居力をつけてきた宙組には合っている
気はしますが、それだけに初日までに芝居を深める時間がほしかったなぁと思います。
たぶん、初日の頃に1回だけ見た人と、2週間後に見た人では感動がかなりちがうのでは。
料金おなじなのになぁ。

私がストーリーをわかって見ているせいもあるのでしょうけど、
見るのが面白くなってきました。

(ねたばれになると思います)

まず、ソフィアが変わったと思いました。
初日は、ただ主人公に都合が良い女性としか思えず、葛藤もない人?のような
印象だったのですが、グスタフにイザベルのことを打ち明けられる場面の
表情や声や間が変わったような? なんだかつい彼女の内面を慮って見てしまいました。
ソフィアせつないよねぇ・・・と。

このときのグスタフの表情がまたソフィアへの思いやりとすまなさがうかがえて・・・
かなめさんの表情フリークな私としましてはとても美味しい場面になっていました♡
そんな顔されてしまったらたまらない~( ´艸`)

視線を合わせて正面から詫びるのではなくて、微妙に視線を落として
「すまない・・」と言うのが、グスタフとソフィアの関係性を表していて。
その声も深くやさしくてとても心地よくて。

初対面でのあの頑なで冷ややかな2人から徐々にここまで来たのだなと。
おたがいにどこまで相手のフィールドに入っていいのかさぐりあっているような
そんな初々しさを感じる関係だなぁと。
ほんとうにいまやっとここまできたのだなぁと。
静かに穏やかに心を通わせあっていることがつたわって来ました。

それから、ソフィアとイザベルの対面の場面も初日では寒々しく思えたのですが
今回の観劇では2人のけなげさにほろりとさせられました。
言葉だけでは寒い場面でも、心が感じられるとこんなに印象がちがうのだなぁと。

そして、それからのソフィアの「さあまいりましょう」で舞踏会の場面へつながるのが
すごく好きでした。
ただ「さあまいりましょう」というだけのセリフだけれど、いいなぁ。
みりおん、貫禄もでてきたなぁ。
(柄違いだと思っていたアムネリスもできそうですね。アイーダもできそうだけど)

今回の観劇で私のツボは、かなめグスタフのさまざまな表情でした。

凱旋して王妃に「すまなかった」というときの表情が回を重ねるごとに優しくなっていく気がしました。
エカテリーナに「私の妻ソフィアです」と紹介したあとにソフィアに向ける表情も。
女性2人を残して去っていくときの表情も。(テッシン伯爵に向ける微笑・・)

それまでの表情が頑なだからこそ、心が通じてからの柔らかさが生きるのだなと。
農民のニルスや部下のリリホルンなど皆に慕われる王様なのに
王妃にだけは冷淡さを装いながらも子どもみたいな不貞腐れた顔をするのが、
なんだか可愛くて私は胸の奥がきゅんきゅんしてました。

きっとどちらも言葉に尽くせない思いを胸に秘めて笑顔で踊る舞踏会シーンは
その音楽と場面の美しさもあいまって見ていて心が昂ぶり揺さぶられました。
とても幸福な気持ちになりました。
信頼ってこういうことだなぁって思える2人の表情です。

その関係性の変化を細かく表現できる素晴らしいコンビだなぁと思います。
やっぱりやってくれるなぁ♡と。うれしく思いました。
かなめさんとみりおん、2人のお芝居の方向性が私はとても好きだと
あらためて思いました。

それから、軍備拡張を迫るアンカーストレムと
平和と民の幸福を優先しようとするグスタフが言い争う場面も、
なんとか自分の思いをアンカーストレムにわかってもらおうとするグスタフの必死さ。
その思いがとてもつたわってせつなかったです。
あんな顔、イザベルにもソフィアにもしないくせに・・・グスタフったら。

時代はアンカーストレムのいうように世界はこれから列強の時代に入るのですから。
支配するか支配されるか。強くなければ、賢くなければ、領土や国民を守れない。
でも、そればかりを推し進めたらどうなってしまうか、現代の私たちは知っている。
ほんとうはグスタフの言うとおりだということも。
だけど・・・いままさに大国の脅威にさらされている状況では、
グスタフの主張はアンカーストレムの言うように夢物語に思えるのもしょうがない。
だから、なかなかわかってはもらえなくて。

「これだけ言ってもわかってもらえないのか」

うん。わかってもらえないと思うよ、グスタフ・・・(u_u。)
どれだけ言葉を尽くしても、あなたの考えはその時代には進歩的すぎるよ。
そのていどじゃ無理だよぉ。。。といつも思って見ていました。

アンカーストレムは自分の考えこそ正しいと思っているから。
自分の考えこそ国を救うと思っているから。
国のためというのは、彼にとってすなわちグスタフを大切に思っているということだから。
だから彼も必死なんだなぁと、今回の観劇の何回目かでわかりました。
彼も自分の思いをわかってもらいたいんだよ、グスタフに・・・。そう思いました。

だから2人の訣別がせつない。
自分の国民のために冷徹な決断を、アンカーストレムを退ける決断をするグスタフの
その苦しい思いがとてもせつなかったです。

決裂してからの2人の歌が、見るたびにどんどん盛り上がっているように感じました。
あのチカラの入りよう。
まさしく、ヒロインはアンカーストレムだなぁと。
原田先生、そういうこと?

軍を率いてグスタフを守り、グスタフの一番でいることこそが
アンカーストレムの生き甲斐だったんだろうなぁ。
それを奪われてしまったから、あんなことになったんだろうなぁ。

自分の諫言を退け国を間違った方向へ導こうとするグスタフはきっと破滅すると
アンカーストレムは戦慄している。
グスタフは破滅する―――。

だから。
「私がやらなければ誰かがやっていた」――だったんだろうなぁ。

自分以外の誰かがやるくらいなら―――。
1人で「天城越え」的境地まで盛り上がっちゃったんかなぁ。

でも、自分へのグスタフの気持ちを知ったら。
泣き崩れてしまうんだよねぇ。

「わかってくれるか」
死に瀕しても、それがいちばんの気がかりなんだね、グスタフ。
アンカーストレムにこそわかってほしかったんだね。

相思相愛だったんじゃん。
ちょっとだけボタンを掛け違えてしまったんじゃん。

という2人を見守る宮廷の人びと。
「陛下ーーーーぁぁぁぁぁ!!!」

ソフィアが親友ポジ、アンカーストレムがヒロインポジだよね。まさしく。

(アンカーストレムはイザベルには嫉妬するくせに王妃には嫉妬しない)


場面が前後してしまいますが、リリホルンが暗殺を懸念してグスタフに
オペラ座の舞踏会への出席を取りやめてもらうよう進言する場面の
グスタフの表情が好きでした。

たとえ自分は命を落としたとしても、国民とともに勝ち取った平和を
とともに祝いたいというときの誇らしさと充実感と民への愛が凄絶でさえありました。

「私には新しい時代の幕を開ける使命がある」

思いが、こもっていますよね。
なんど聞いても心がふるえます。

リリホルンも毎回感銘をうけているように見えました。
ここの2人の信頼感が好きでした。

アンカーストレムに自分の気持ちをわかってもらいたいと切実に願うのと同時に
リリホルンには国の未来を託すんですよね。グスタフは。

1人の人間としてのグスタフの願いと、国王としてのグスタフの願い。
その2つが、揺れながら彼のなかに在るんだなぁ。
ずっとそうだったんだろうなぁ。

もっと焦点が絞りきれていたら・・・と思えなくもないですが、
私はこの作品が大好きになりました。

リピートすればするほど、深いところがわかってきて。
次の観劇ではどんな気づきが待っているのか、わくわくしています。

|

« MARHABA ANA PHOENIX !! | トップページ | 50年経てば魔法は消える? »

コメント

こんばんは。
今読んでい胸熱いです
先日念願かなって初大劇場遠征してきました

最初は場面がプツ、プツとかわってちょっと消化しきれなかったのですが途中からどんどんひきこまれかなめさんワールド、宙組さんワールドにどっぷりでした。

もう毎日でも観に行きたい~~~ほんとに気持ちは毎日劇場に通っていますnote

投稿: かずママ | 2014/12/02 22:03

こんばんは(^^)私も「白夜の誓い」大好きです。特にグスタフ王の表情とその声は本当にたまりません!!大好きです!(ご存知ですよねー)
毎公演かなめさんの演じる役の男性が私の理想の男性となるのですが、グスタフ王もまさに理想の男性であの表情、あの声で囁かれたらメロメロになりますよね。私はいつもお手紙にも書いているのですが、聖堂の場面が本当に大好きなのです。あのわかりそうでわからないお互いにちょっとずれているもどかしさそしてその声...話がそれてきてしまいました。今後もどう変化していくのか本当に楽しみです。

投稿: mi-mie | 2014/12/02 22:46

◇かずママさん、
大劇場デビューおめでとうございます(笑)
ムラの雰囲気は独特のものがありますよね。

ほんとにほんとに、かなめさんのお芝居はぐいぐい引き込まれます(*^^*)
とても細かい感情まで表現されますよね。
私はグスタフという人が大好きになりました。
ほんとに毎日でも見ていられたら・・・
ムラ千秋楽、私なりにしっかりと心に焼きつけて来たいと思います。

投稿: theo | 2014/12/02 23:13

◇mi-mieさん、
はい、ご存知です~(笑)
私もグスタフ大好きです。あの声と表情がいいんですよね~
大劇場主演5作のうちでキャラとしてもいちばん好きかなぁ♡
これからどう変化するのかもたのしみですね。
きっと予想以上によくなりますよね~ いつもそうですもん(*^^*)
東京の楽のその日まで、苦しみながら作っていきたいとおっしゃっていたかなめさんに
心の底から尊敬と期待を抱いています♡

投稿: theo | 2014/12/02 23:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« MARHABA ANA PHOENIX !! | トップページ | 50年経てば魔法は消える? »