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2015/04/23

アイムインヘヴン。

Tophat4月13日と14日、赤坂ACTシアターにて
宙組公演「TOP HAT」を見てきました。

2公演見ましたが、もっともっと見たかった~~~!!
音楽も素敵だし、
ほんとうに楽しくて可笑しくてラブリーな作品でした。
ミュージカル・コメディってほんとうほんとうに好き
見ているあいだ中、I'm in heaven

まぁ様(朝夏まなとさん)はほんとうに色男がお似合い。
恋する相手にあまりにも真っ直ぐすぎてかえってそれが不誠実に映ってしまうのね^^;
嘘でしょ本気じゃないでしょって思われてしまうタイプだぁ。
本人はいたって本気なのにね。
ええ、そういう人が大・大・大好物です。わたくし
主人公のジェリーはまぁ様にとってもお似合いの役でした。

そしてこの人はやっぱり無自覚に自分が愛されキャラだと知っているみたい。
だからお茶目なことをやって人を困らせてみたりからかってみたり。
それで人から嫌われるなんて思ってないでしょ(笑)

(思っていたとしてもそれならそれでいいと達観しているのかもね)
(だって誰かに嫌われたとしても世界中の人に嫌われるわけではないもんね)
(自分を愛してくれる人はきっと必ずいるもんね)
(じゃないとエンターティナーなんてやれない)

いつもその標的にされてしまうのが、かいちゃん(七海ひろきさん)演じるホレス。
ジェリーにはらはらどきどきな目に遭わされてばかりで心を安定させる薬を常用。
なのにそれをゆるしている男友達。ビジネスパートナーでもある。

ホレスがゆるして受け容れてくれることを知っているから
ジェリーはあんなことやらこんなことやらできちゃうんだよね。
愛だねd(^-^*)


かいちゃんってこんなに頭ちいさくってかっこよかったっけ???
というのがかいちゃんホレスの第一印象でした。
(いつも凰稀さんばかり見てたからかしら私…気づかなかった^^;)

小切手を盗んだ奴のほうが妻より倹約家とか
結婚とは自分の家が自分の家じゃなくなることとか。
ジェリーとの男同士の会話が面白かったです。
ほんとうは幸せだから言える軽口かもしれないですよね。

一見情けなさそうだけど、ほんとうはとっても包容力のある男性じゃないかしらん。
浪費家の奥さんも彼を困らせる友人も受け容れて仕事も成功させてるんだもん。
結婚するならホレスのような男性がいい。

マッジ役のせーこちゃん(純矢ちとせさん)はほんとうに達者な方。歌も芝居も。
マッジは最高でした。

ホレスが、私は君が、父が私に残してくれた財産を目当てに
私と結婚したんじゃないかと疑ってしまう…と弱気になれば
「遺産を残してくれたのが誰であっても貴方と結婚したわ」と応える(^_^;)

ホレスが否定してほしいのはそこじゃないってこと、ちゃんとわかってて。
とても頭がよくて回転が早い人。

まったくストレートじゃなくて消える魔球級の変化球だけど
「愛してる」っていう彼女なりのお返事ですよね。これは。

女友達のデイルがジュリーをホレスと人違いして、ホレスのことを素敵だったと言えば
そこに驚く(笑)。
いちいち面白い人。
夫をいつもコケにしてるけど、夫の欠点もちゃんとみつめながら受け容れているよね。
信頼しているからこその甘えだなぁと。
それを受け容れているホレスの器が大きいってことですよね。

そして何が起きても笑いとユーモアでうけとめるマッジは、
心配性でいつもおろおろしているホレスにとっての心の安定剤でもあるのでしょうね。
つまりはけっきょくお似合いのペア(笑)。

あそこが嫌いここが嫌いあそこもここも、それ以外はアイラブユー。
なんて現実的な、なんて素敵な愛の言葉でしょう。
2人の喧嘩ラブソングが大好きでした。


デイル役のみりおん(実咲凜音さん)いかにもこの時代のヒロインでした。
品があって。
これだけハイテンションで可笑しな人びとに囲まれて、ひとり『正常』って大変そう^^;
この世界観のなかで悩めるヒロインでいなくちゃいけないんだから。
過剰に悩み嘆きすぎても嘘っぽいし、彼女が喜劇になっちゃってはだめだし、
ちょっと間違うとぶち壊しかねない役どころを良い塩梅で存在してたなぁ。

それゆえに、ジェリーにお灸を据えようと誘惑するシーンのオーバーアクションが
効いていましたよね。いかにもトラップなかんじで可笑しかったです。

ベディーニさんがデザインしたドレスを身に纏ったデイルはどれも綺麗でしたが、
乗馬服でホテルのロビーに来るシーンは一瞬ですが、初見で私は彼女を見失いました。
宝塚は容姿のよい脇の方たちを一度に舞台上に登場させることが多いのだけど
あんな中でもジェリーが彼女にしか目が行かないように、
客席からも彼女がすぐにわかるようになってたらよいのにな。

(ベディーニさん、あの乗馬服はもうすこしヒロインらしくしてもいいのでは)
(そしてみりおんには娘役さんがパンツスタイルになった時の色気をもそっと)
(でもそれらを踏まえたところでサイトー先生の責任を問いたい^^;)

ロンドンのホテルでのガウン姿やヴェネツィアでのパーティのドレス姿は
1930年代の上流の雰囲気がでていてとても素敵でした。

デイルってベディーニさんの専属マヌカンなんですね。
作品世界のちがいもあるかもしれないけれど、
20年代のパリのマヌカンである「琥珀色の雨にぬれて」のシャロンとは
社会的な地位がだいぶちがうのかな。

(柴田作品とアメリカンミュージカルの世界観のちがい?)
(オートクチュールの購買層が貴族から実業家へと移り変わった時代のせいかな)


そして噂に違わず凄かった愛ちゃん(愛月ひかるさん)のベディーニさん
脱ぎながらの大ナンバー。
あんなのいつ覚えたの??? どこで覚えてきたの???!
ドキドキしてしまいました。
あのゆっくり振り向くところとか

ジェリーとのアドリブもよかったし。
お芝居の間も思い切りも最高。
なんだか愛ちゃんが大きく見えました。

こんな愛ちゃんを見られる日が来るとは夢にも思っていませんでした。
あのリストにあのアンリからのこのベディーニ
役の引き出し増やしましたね~~
愛ちゃんがこの作品に出演できてよかったなぁと思いました。

2公演しか見られなかったから舞台の隅々まで見ることはできなかったけれど、
みんなイキイキと舞台に居てこの世界を愛している!って感じがしました。
宙組はずっとシリアスなお芝居が続いたから、コメディどうなのかな~~と
心配もしていたのですが、杞憂でした。
これからの宙組もおおいに楽しみです。

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