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2015年6月の6件の記事

2015/06/29

もうエースを引かなくてもいいのね。

6月28日(日)福岡市民会館にて、宝塚歌劇星組公演「大海賊」と
「Amourそれは…」を見ました。

北翔海莉さんと妃波風さんのトップコンビのプレお披露目公演です。

昼夜の2公演を見ましたが、素晴らしいトップコンビが誕生したなぁと思いました。

 

風ちゃんは、CSなどで拝見する姿から、あまり宝塚の娘役的ではない印象が
あったのですが、「大海賊」ではとても可憐なお姫様として舞台にいました。
エレーヌの勝気な面が強調されるのではないかと思っていたのですが、
初演のえみくらちゃんより大人しめに造形していて意外でした。

可愛いさもさることながら、その声が魅力的だと思いました。
幅広い声が出せるんだなぁ。
可憐なエレーヌの声も、ショーの地声で歌い上げるところも。
抑揚に繊細な感情まで感じられてとても好きでした。
エレーヌの最期の海を見たいというセリフも、「きれいだわ」も。
その声がいじらしくて涙が出ました。

この役のために、そしてトップ娘役という立場のために
とっても努力している気がして、なんだか心から応援したくなりました。
風ちゃんがんばれ~(*^_^*)

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2015/06/21

私たちは愛し合ったのよ ―― それがすべてよ。

6月8日と9日、宝塚大劇場にて宙組公演「王家に捧ぐ歌」を見ました。
・・・と感想を書きはじめて早10日。

この作品はたくさん考えることがあって・・・なかなか感想を書き終えられません。
こうしているあいだにも、劇場ではどんどん皆が深化しているのだろうなぁ。

私が初見でまず思ったこと、それは『みりおんがカッコイイ』でした。
1幕のダークなカーリーヘアにアースカラーのアシメトリースカート。
立ち姿がまるで女戦士(アマゾネス)みたい。

「モンテ・クリスト伯」のメルセデスとか、私は戦うみりおんが好きなのかも。

 

アイーダ役がみりおん(実咲凜音さん)と発表された時に、
私には心配なことが1つありました。

戦勝国に囚われて奴隷となった敗戦国の王女で、
劇中では戦勝国エジプトの女官たちに虐められるシーンもある役なので
『何も悪くないのに妬まれ虐められる可哀想な私』感が前面に出てしまったら
私はアイーダに共感しづらいだろうなと。

初演では、私はだんぜんアムネリス派で、アイーダのことはかろうじて
男役の安蘭けいさんが演じたから受け容れられた気がしていたので、
娘役がウェットに演じたら、私はアイーダという人を受け容れらないんじゃないかと。

じっさいに見てみると、それはまったくの杞憂だったようで、すごくドライなヒロインでした。
それがとてもよかった。
怨んだり、卑屈になったり、そんなじめじめしたメンタルの王女様ではありませんでした。
とても理論的で知的な女性だなぁと思いました。

虐められても、けっして屈しない人だなぁと。
ラダメスが生きていることだけが大切で、その他のことはどうでもいい潔さ好きだなぁと。
本当に怯えるべきことは何か、区別ができているアイーダがかっこいいなぁと思いました。

父や兄たちが、風土や血や先祖からの精神に縛られているなかで、
理性的に、論理的に物事を考えてしまう彼女だからこそ、1人浮いてしまうんだろうな。
でも誰にもわかってもらえなくても、自分の意思を曲げない強さがあるんだなぁ。
父のことも兄のことも愛しているから、そこに苦悩はあるけれども。
基本的に、1人で立って生きていける女性なんだなと思いました。

その彼女が、ラダメスとの愛を選ぶにいたるまでが、アイーダにとっての物語だなと。
どちらかというと、そういうロマンスとはかけ離れたところにいた彼女が。

こんなアイーダをロマンスに巻き込む朝夏ラダメスの威力たるや・・・。
『私たちは愛し合ったのよ ―― それがすべてよ』と言わしめるんだもんなぁ。
まぁ様おそるべし・・・

アイーダが銀橋でラダメスに頭ぷるぷるするのが可愛くて好きでした。
この落差がねぇ ラダメスに陥落する前と後で。

(8日に見たときよりも9日のほうが可愛さアップでした。)
(いまはもっと可愛くなっているのかなぁ。。。)

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2015/06/17

物事はいつでもあるべき道をたどります。

6月8日と9日に宝塚大劇場にて宙組公演「王家に捧ぐ歌」を見てきました。
・・・の感想のつづきです。

配役が発表になったとき、もっとも心配だったのが
ゆうりちゃん(伶美うららさん)のアムネリス役でした。

なにしろ初演では、月組で2年トップ娘役をつとめ、さらに専科で経験を重ねた
檀れいちゃんが星組トップ娘役としてのお披露目で演じた役ですから。

トップスターの相手役として寄り添う役ではなく、娘役といえど1人で毅然と立っていなければ
成立しない役、それが「王家に捧ぐ歌」のアムネリスですから。
それを別箱ヒロインの経験があるとはいえトップ娘役ではない彼女が演じられるのかなと。

その大人っぽい容姿から、主人公よりも年上の美貌の女性役をふられることが多い
彼女ですが、前回の大劇場公演のエグモント伯爵夫人イザベラのお芝居を見ていると
ほんとうは年齢相応のお嬢さんなんだろうなぁという印象があったものですから。

「翼ある人びと」のクララ・シューマンや「SANCTUARY」のマルゴなど
演技指導や設定など細かい指導があれば、それに応えられる力はあるけれど
前回のイザベラのように、彼女の等身を大きく超えた器の大きな人物を
自分で解釈しての役作りするとなると、なかなか苦戦しているように見えました。

初演でこの作品のアムネリスの重要性を強く感じていただけに
ゆうりちゃん大丈夫かなぁ。毅然とラダメスと対峙できるかなぁ。
とくにラストのアムネリスはその美しさと威厳で作品の意味合いを決めるからなぁ。
どきどきどき・・・・・・で望んだ8日の初見。

結論を先にいえば、ゆうりちゃん、ちゃんとアムネリスでした!

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2015/06/13

時代から時代へと誇らしく語れるように。

6月8日と9日、宝塚大劇場にて宙組公演「王家に捧ぐ歌」を見てきました。
宙組7代目トップスター朝夏まなとさんの大劇場お披露目公演です。

5日に初日が開けたばかりのまだ3日めでしたが、
想像以上の高いクオリティの舞台になっていて
今の宙組の力を感じて感動しました。

贅沢三昧のエジプトチームのはしゃぎっぷりや、
アムネリス様の豪華なコスチュームの数々に
初演当時の景気の良かった時代の香りが。
そして12年を経て甲斐先生のナンバーの素晴らしさを
あらためて感じた観劇でした。

耳になじんだ宙組コーラスがその名ナンバーを重厚に繊細に歌い上げる。
この宙組の歌声によって高められる感動。
これまでも宙組のコーラスは素晴らしいと思っていましたが、
ここまで力があるとは知りませんでした。
思わずもっといろいろな名作をこの宙組コーラスで聴いてみたい思いに駆られました。

エチオピアの女性の囚人たちが故郷を思ってうたう歌に感動でした。
勢いだけではないのが凄い。
あおいちゃんからはじまって、えっちゃん、きゃのん、さすがだなぁ~と思い、
つづく娘役さんたちもとてもよかったです。
(プログラムで桜音さん、真みやさん、美桜さん、小春乃さんと確認)
歌うまさんたちにこんなナンバーがあるのっていいなぁ~

あのハーモニーと揺らぎ。
エチオピアのプリミティブな何かが伝わってくる感じがしてよかったなぁ。
エジプトとはちがうんだなってことが、あれで理解できた気がします。

ウバルドをはじめとするエチオピア人たちに流れるもの。
上辺だけを見ても理解なんてできやしない。
土地や風や血や受け継がれた魂。
何代もに渡って命がけで守ってきたもの。
故郷を離れてエジプトに連れてこられて囚人となっても、
1人1人の心の中にしっかりと息づいているのだなぁと思わせる歌でした。
それこそ、観念的に平和を唱えられたくらいで捨てられはしないだろうと。
それを野蛮とか無教養とかいう視線で見るのはちがうぞ、と思いました。

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2015/06/04

そんなお前が妙にいじらしかったもんだ。

5月の博多座、雪組公演の感想をまだ書いております。
この人について書きたいと思う人が多すぎて書いていない人がまだいます。

今回の公演、ちぎみゆコンビをはじめとする雪組さんの芝居がほんとうに好きでした。
どの役にも見どころがある脚本だったというのも大きいと思いますが
その脚本にしっかりと応じた的確なお芝居と内面を見せてくれた雪組さんの力量も
すばらしかったなぁと思います。
そのうえであらためて、それぞれの役の性格付け、役割、必然性、見せ場が明確な
脚本演出っていいものだなぁとしみじみと思いました。

そして雪組さんとお芝居をした専科の花形ひかるさんもすてきでした。

ダンダラ模様の羽織を脱ぐ所作、袴を脱ぐ所作、着流し姿、座布団を返す所作。
いやんもう男前~~~

照葉さんの膝枕でくつろぐ姿や目線。
絵になるわ~~~と。

そんなビジュアルからうけるときめきもものすごかったですし、
この「星影の人」という作品における土方としての居方もまた
なんともいえずときめきました。

お芝居の最初のほうにあるセリフで、総司にむかって
その明るさで寂しさを紛らせていたのだろうと、
そんなお前が妙にいじらしかったもんだと言うセリフが、私の落涙ポイントの一つで
そのときの土方みつるさんのチギ田総司を見る目に愛しさがこもって温かくて
うるうるしながら見ていました。

その前の場面で、新参隊士たちに「局中法度」を読み上げていたときの
鬼の土方の厳しさを見せてからのこの場面なもので、なおさらに。

 

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2015/06/01

融通の利かない男だったとあきらめてくれ。

宝塚歌劇雪組博多座公演「星影の人」「ファンシー・ガイ!」の
初日、中日頃、千秋楽と計5回の公演を見たのですが、
見るたびに進化するのはもちろんでしたが、もっと見ていなかったなぁと
思わずにいられない公演でした。

博多座公演は、組を2つに分けて約半分の人数で公演するので
例年ですと、トップさんほか真ん中付近を集中して見てしまうのですが、
今回の雪組公演は、演目のせいもありますが、いつもよりもたくさんの人が
目に留まって、なんだか見ていてたいへんでした。
このメンバーに、だいもんやれーこちゃんやひとこちゃんも加わるとか・・・
雪組の充実振りたるや、怖ろしい・・・(@_@;)

 

3年前博多座で見た雪組の「フットルース」でこの先の方向性が気になった
きんぐ(蓮城まことさん)が、山崎丞としてとても大人っぽい芝居をされていて
なんだかとてもうれしかったです。
探索のため隊士の中で1人町人の身なりでふだんは柔和で腰の低い所作をしているのに
ひとたび敵とすれ違うときの眼の奥にさっと殺気が宿る瞬間を見るのが好きでした。

そんな隙のない出来る男なのに、総司にはつい気をゆるして口を滑らせてしまうところ。
手を叩いてお腹の底から笑ってしまうところ。
総司とどんな関係なのか、総司をどう思っているのかが見えて好きだったなぁ。

切腹を覚悟した山南さんの許へ明里さんを連れてくる場面は、総司といっしょに
「さすが山崎さんだ」と思いました
山南さんの目を見て彼の気持ちを読み取り、目で頷くところ。
黙って明里さんの塗り下駄を拾う所作。
ほんとうに良い芝居だったなぁ。

そんな所作のひとつひとつが私の心に染みました。
ほんとうに、宝塚時間ってすごいなぁ。
こんなにも成長する人を見せてくれるんだもん。

ショーでも面白いパフォーマーになられたなぁと思いました。
客席降りで目の前を通っていく生徒さんに呆然と手も足も出なくてしょぼん(´・_・`)な私に
微かにほほ笑んでくれたことは一生忘れないんだもん。
いい人だなぁ。

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