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2015/06/01

融通の利かない男だったとあきらめてくれ。

宝塚歌劇雪組博多座公演「星影の人」「ファンシー・ガイ!」の
初日、中日頃、千秋楽と計5回の公演を見たのですが、
見るたびに進化するのはもちろんでしたが、もっと見ていなかったなぁと
思わずにいられない公演でした。

博多座公演は、組を2つに分けて約半分の人数で公演するので
例年ですと、トップさんほか真ん中付近を集中して見てしまうのですが、
今回の雪組公演は、演目のせいもありますが、いつもよりもたくさんの人が
目に留まって、なんだか見ていてたいへんでした。
このメンバーに、だいもんやれーこちゃんやひとこちゃんも加わるとか・・・
雪組の充実振りたるや、怖ろしい・・・(@_@;)


3年前博多座で見た雪組の「フットルース」でこの先の方向性が気になった
きんぐ(蓮城まことさん)が、山崎丞としてとても大人っぽい芝居をされていて
なんだかとてもうれしかったです。
探索のため隊士の中で1人町人の身なりでふだんは柔和で腰の低い所作をしているのに
ひとたび敵とすれ違うときの眼の奥にさっと殺気が宿る瞬間を見るのが好きでした。

そんな隙のない出来る男なのに、総司にはつい気をゆるして口を滑らせてしまうところ。
手を叩いてお腹の底から笑ってしまうところ。
総司とどんな関係なのか、総司をどう思っているのかが見えて好きだったなぁ。

切腹を覚悟した山南さんの許へ明里さんを連れてくる場面は、総司といっしょに
「さすが山崎さんだ」と思いましたweep
山南さんの目を見て彼の気持ちを読み取り、目で頷くところ。
黙って明里さんの塗り下駄を拾う所作。
ほんとうに良い芝居だったなぁ。

そんな所作のひとつひとつが私の心に染みました。
ほんとうに、宝塚時間ってすごいなぁ。
こんなにも成長する人を見せてくれるんだもん。

ショーでも面白いパフォーマーになられたなぁと思いました。
客席降りで目の前を通っていく生徒さんに呆然と手も足も出なくてしょぼん(´・_・`)な私に
微かにほほ笑んでくれたことは一生忘れないんだもん。
いい人だなぁ。

山南さん(彩凪翔さん)がいかにも山南さんでした。
山南さんならぜったいそう言うと思うことを言ってて・・・。

自分の良心によって物事を公正に見て正論を通して切腹を受け容れる。
克己復礼のほんとうのすがただなぁ。

けれども彼1人を頼りに、彼1人に夢を見ていた明里さんにはあまりに残酷だweep
明里さんの嘆きにはなぐさめの言葉も浮かびませんでした。

ただ、こんな山南さんに生きるときめきを与えたのはまちがいなく明里さんだったこと。
彼女がその生に色を与え豊かにしてくれたかけがえのない存在であったことはまちがいない。
総司にとっての玉勇さんとおなじに。

山南さんもまた、総司にだけは自分の心の理屈ではかれない部分を見せられたのだなぁと。
「君ならいい」と。

もともと山南さんは、新撰組の隊士のなかでも好きな人なんですけど、
翔君の山南さん、大好きでした。
この山南さんならば、わかります。
新撰組の有り方に疑問を抱き、自ら脱走し、正論を通して切腹を受け容れること。

どんな時代にあっても、彼のような人は生きていくのが大変だと思うけれど、
命を賭けて理を通すことができた彼は、うらやましいとも思います。
ただただ、明里さんがせつないですけど・・・。

明里さん役の妃華ゆきのちゃん、若さとしっとりした雰囲気とで逢引の場面も健気で
この山南さんが惹かれ運命を感じ人生の輝きを見出す相手であることが納得できました。
そして、今生の別れの場面、山南さんにすがって取り乱す姿に涙が堪えられませんでした。
咲妃みゆちゃんと同期なんですね。
綺麗でしっとりとしたこれからが楽しみな娘役さんだと思いました。


1人ひとりに、きちんと性格づけがあり必然性があり役割がある。
そんな脚本がどんなにしあわせか。
演じている人たちも演じ甲斐があるだろうなと思いました。
こういう素晴らしい脚本が出来上がるまでには、そうでない本も何本もあるのでしょうけど。
いい作品をいい舞台をこれからももっと見られますように。。。


まだまだ書きたいことがありますので(土方さーーーん!)
それはまた後日に。

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