女が立てる波風が男の船を走らせるのさ。
7月11日(土)、キャナルシティ劇場にて、劇団☆新感線の『五右衛門VS轟天』の福岡公演初日を見ました。
劇団☆新感線はゲキ×シネでしか見たことがなかったのですが、前日に急遽お誘いいただき見ることができました。
(しかも誘ってくれた某U月氏が急用で見れなくなるという…ザンネンなことに)
いやぁもうおかげさまで、すっごくたのしい時間を過ごさせていただきました。
しかもしかも、女海賊アンヌ様(天海祐希さん)がサプライズゲストとしてひょっこり1場面登場されて、めちゃくちゃテンションあがりました。
いやぁあのワイルド&ノーブルな海賊姿 そして華やかな笑顔
これは惚れます。
天海さん登場の主旨はどうやら吹き替えの映画の宣伝のようで、キャラクターのぬいぐるみ同伴(笑)
古田さんはもちろんそこをつっこまずにいられない(^_^;) 古「宣伝ね」 天「宣伝です(笑)」
天海さんはゲキ×シネ「蒼の乱」のPRで台湾に行かれたときの話しも。
「蒼の乱」がとても好調で「ターミネーター」の新作を買わずに「蒼の乱」を買った映画館もあったとドヤってらっしゃいました。
すかさず「(こっちを)買ったの?馬鹿ねー」って呆れる古田さん(笑) 訳あって女装シーンだからなんだか言葉遣いも絵的にも、可笑しいのなんの(笑)
男前美形の天海さんと、女装古田さん(*^^*)
台湾帰りだからか、天海さんの差し入れが大量のバナナらしくって、それにもつっこんでらっしゃいました。
天海さんとバナナ
それから、ぜひ劇団☆新感線の台湾公演を!とおっしゃってました。
古田さんが座長(いのうえさん?)が飛行機だめだから~とおっしゃってましたが、眠らせて引きずって…とうれしそうに天海さん。
新感線の公演にまた出てくれる?と訊ねる古田さんに、ぜひ!と天海さん。なるべく早く、身体が動かなくなる前にって。古田さんと肯き合ってらっしゃいました(笑)。
とにかく、古田さんと天海さんの掛け合いがおもしろかったです。
古田さん、下ネタも言われてたみたいで(笑) (劇中で繰り返される例の単語とか(;^_^A) それに「コラッ!」と返す天海さん、いいなぁ。お2人とも頭の回転がすばらしい。
(てゆうか美人に「コラッ!」って言われたいだけなような・・・少年のような古田さん)
と、とても楽しいひと場面でした。
さて、以下はほとんど前知識もないままに見た感想です。
(ねたばれしています)
・
松雪泰子さんのお竜さんが、とっても素敵でした~~~~
うつくし~~~~
そしてきっぱり潔い~~~!
もう、大好きです
身勝手で調子のよいこと言っているようで、じつは義理堅くて誠実で。
身に覚えのない罪を咎められてほうっておいてもよさそうなのにちゃんと調べて解決してきて、およそ自分にはどうでもよさそうなことでも、自分が原因ならちゃんと詫びも入れちゃう。
そのうえ法外なサプライズも♡
サラサラストレートの金髪にふんわり花柄ミニのリカちゃんコスプレを、その美貌と頭身スタイルで♡
それはやる必要があるのか?というツッコミはなし。だってこのうえもなく極上のコスプレで眼福だったから
ほんとうに美しい人を見るとドーパミンいっぱい出ちゃいます~
それだけで多大な価値が。
彼女に振り回されてぼやく五右衛門に言うせりふが、
「女の立てる波風が男の船を走らせるのさ」(たぶん。うろおぼえなので正確ではないです)
うん。大人だ。いい女のセリフだ。人生は捉え方ひとつで見える世界が変わるよね。
(良い脚本には、良いセリフがあるなぁ)
この一見あつかましいような言葉で、いい男がどんなものかを訓えてるよね。
五右衛門がモテるのはまさにその度量だもん。
女に振り回されまい騙されまいとピリピリしている男より、いくらでも騙される男のほうが人間が大きいと思うもの。
騙されても傷つけられても立ち直る男の強さに人は惹かれる。
そして、五右衛門がモテるのはそのブレないところだよねと思う。
うまくいかなくて明日の見えない隠遁生活をしていても、みんなどこかで彼を信じている。
いいタイミングで彼がどーんと登場すると、やっぱり!待ってました!となる。
その裏切らなさ。
それがうれしくて、客席も彼が好き。
『五右衛門VS轟天』はブレない五右衛門と、さまよえる轟天とアンドリューが自分を取り戻すお話かな。
自分にとってはどうでもよいことでも、相手が大事にしているものならそれを否定しない。
五右衛門のやさしさ、そんなジェントルなところが、人を惹きつけ物事を解決する気がします。
他人から見てどうでもよいことでも、自分にとってはコレだ、と思えるものがある轟天はすごいんだなって。
五右衛門はそれを教えてくれたなぁと思います。
物事単純にはいかないけど、それを単純にするパワーと知性が大切だなぁって思いました。
自分にとっていちばん大切なものが何かがわかった人は強いなと。
そしてほんとうに強くなった人には愛があるよなぁって。2人を見ていて思いました。
しかし橋本じゅんさんの轟天は強烈なキャラでした。
皆がこぞってつっこまずにはいられない。それって愛されてるってことですよね。
そんな自分を受け容れられたら最強ですよね。
高田聖子さんは素敵だなぁ。マローネも五右衛門も。
彼女がセンターで歌い踊るとわくわくします♪
で、彼女の五右衛門がとっても男前できゅんきゅんしました。なんか涼しいなぁ♡
腕力はなくなってしまったけど、だからよけいに魂が男前ってわかる
弱ってる男前大好き
そして見るたびに、こんなふうに捨て身になれる高田聖子さんってハンサムだなぁって思います。惚れます。
戯衛門さんの銀髪がすばらしかったです。めっちゃつやつや。めっちゃ70年代。
このへんのニュアンスの絶妙さ本気さが新感線らしいなぁと惚れ惚れしました。
栗根まことさんのお芝居はほんとうに面白い。唸るほど上手い。
敵になり味方になり。心変わりをしても納得させられる。なんともいえない得体の知れなさ。
おリカちゃんとの芝居はもう凄すぎて。こういう笑い大好きです~~
ばってん不知火さんはなんなんでしょうね、あのテンション(笑)。
めちゃくちゃ博多弁(ぼてくりこかすぞ!とか)だなぁと思っていたら池田成志さん大野城出身?(^_^.)
1回しか見てないからどこまでが脚本どおりでどこまでがアドリブかわからないんですが、、、(笑)
でも、彼がいなければこの奇想天外なストーリーはすすまない。ナニカを一身に背負ってらっしゃた(笑)。
見るからにイルカに乗った少年だったアンドリュー宝田役の賀来賢人さん。まだお若いみたいなのにこの再現率はなんなの~~(笑)
彼もまた轟天さんと同じく自分の拠り所であったものを失ってから、自分自身を取り戻していくキャラクター。
ボロボロになっているところとか振り切ってて面白かったです。
風の谷のウマシカちゃんへのピュアな恋心。誰もが目が点になるようなウマシカちゃんの変節ぶりにも、彼女はそうやってしかこの森で生きていけなかったんだ(意訳)と受け取るところ、愛おしいなと思いました。
若い彼はこれからたくさん裏切られたり騙されたりするんだろうけど、そうやって五右衛門みたいな好い男になっていくんだろうなと思いました。
で、彼はちゃんと過去から戻れたのかな~?(^_^.)
ほかにも面白いキャラクターだらけで、笑いに笑いを重ねてあっという間の2幕でした。
新感線の生の舞台を見るのは初めてでしたし、ゲキ×シネも数えるくらいしか見ていないので知らないキャラがいっぱいでしたけど、そんなのは問題にならないくらいとっても楽しかったです。
(世代的にモトネタになっているものがわかったりもするから余計にウケたかも)
誘ってくれた某U月に感謝です。
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