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2015/12/11

あくまで執事。

Manashitsuji
12月5日(土)6日(日)、福岡キャナルシティ劇場にてミュージカル「黒執事-地に燃えるリコリス2015-」を見ました。

「黒執事」。かなり以前に友人からコミックを勧められていました。が、その当時は大和悠河さんに夢中で漫画を読めない体質に陥っていました。(1つに夢中になるとダメなのです私sweat01

原作はまったく知らないままにただひたすら古川雄大さんを福岡で見られる機会を逃してはならないという一念で友人にチケットをお願いしたのでした。
その後、広瀬友祐さんが「1789」でフェルゼン役を演じられると知り、AKANE LIVさんも出演と知り、わ~~~*\(^o^)/*となりました。

観劇前に原作を読んでおこうかなとも思いましたが、知らないままに見てどれくらい楽しめるか試すのも面白いなと思い、あえて読まないでおきました。
執事っていうくらいだからヴィクトリア朝の英国が舞台でポスターの雰囲気的にゴシックかなぁ~くらいの認識で、開演までに友人から切り裂きジャックの事件がモチーフになっていることを教えてもらいました。ナルホド。頭の中でポーのような黒い霧がたちこめる猟奇な世界を想像しながら開演を待ちました。

舞台の幕が開き、さいしょに目の前に出現するものたち。地下牢。鉄格子。少年。黒装束。覆面。暗黒。猫背の男。―― おおお~ゴシック。怪奇ロマンの世界だぁ。

地獄から這い出てきたような猫背で歪な表情の男が一瞬で背筋のピンと張った端正な執事に変貌。―― わぁ。ステキheart02
居丈高な少年マスターと白皙の美男執事。うん、半ズボンだよね。わっ靴下止め♡ 燕尾だよね。テール長いなぁ(=脚長っ!!)。
世紀末で耽美でデカダンで悪魔主義とか(私の趣味の)ど真ん中だよね。

がしかし。
数分後、メイドのメイリンや庭師のフィニ、料理人のバルドさんが登場したあたりで、こ、これは・・・(汗)。

そういう世界観ですか?! わかりました、そのつもりで見ます!(笑)

―― まさに演出家の思うツボ?!

チャールズさんたちとかドルイットさんとか(笑)。

最初は構えて見ていた私ですが、出てくる人出てくる人に畳み掛けるようにアピールされて心鷲掴みにされてどんどん引き込まれてました。
こういうものって世界観に対して演じる人たちが負けていると見ていられなくなるものですが、皆さんの放つものが半端なくてグイグイいっちゃいました。
ドルイットさんの振り切り方とかもうギリギリ。崖から落ちる寸前のThrillとグルーヴの世界にいざなわれました(笑)。―― そうかこういう世界だったのか。佐々木喜英さんってこういう方だったのか。

ストーリーが動いている場所も見たいですが、舞台の別のところに居る人も何かしらされているみたいで目が足りません。
ダブルチャールズのお1人フィップスさんは硬派な軍人のような見た目に反して手芸とかお裁縫とかがお好きみたいで。羽根枕の綻びを瞬時に繕ったりさりげなくグレイさんのジレに施されたレースを整えたり。そういうのが目に入るとうれしくなってしまって^^ 
演じていらっしゃるのが広瀬友祐さんなので、1789でマリー・アントワネットのドレスを見たら質問攻めにしそう~~~~happy02と思わずレースの産地やドレープの出し方を真剣な顔で聴き回るフェルゼンを想像してさらに1人で可笑しくなってしまいました。

アンダーテイカーさんは声が素晴らしい。含み笑いの口元と意味深なものの言い方が印象的。まぁいわゆる変態さんと思ってよろしい? お金や名誉よりもひとときの快楽をおもとめになるのですね。ひとときの快楽―― 千秋楽では執事殿のおぱんつが彼に愉悦をもたらしていたようですが。(どんなおぱんつだったのでしょうか)
それからファントムハイヴ家ご一行様が行ってしまわれた後の場面で、初見ではノド越しの良い「にわかせんぺい」にびっくりして大笑いしちゃいました。ここはアドリブの場面なのですね。ご当地ネタをありがとうございますm(_ _)m 私もノド越しの良いにわかせんぺいを探してみたいと思います。
千秋楽は美味しそうにバブを飲んでいらしたけど大丈夫でしょうか? っていうかなぜに入浴剤???^^;
ほんとうに笑いの間がお見事ですよね。客席の期待に応えてどんなモノでも笑わせてしまわれる。

アドリブといえば、スコットランドヤードのお2人の掛け合いは初見でも大笑いさせていただきました。ネタをご存知のリピーターさんたちにはさらに可笑しいのだろうなぁ。
あの客席の空気を変える勢い。すごくエネルギーがいるだろうなぁ。客席からの(笑いへの)期待を一身に浴びるのって。
たぶん毎回毎回アドリブを考えられていたのだと思いますが、中国公演ではどうなるんですかね(笑)

ストーリーはとてもわかりやすかったです。初見でも世界観にさえ入りきれれば無問題。
わたくし的には犯人が最初の犯行に至る心理にもっとリアリズムがほしかったかな。二度目以降の犯行は死神に魅入られたということで納得できますけども。
深い悲しみが憎悪に変わるのはわかるけれど、憎悪のままに犯罪を実行する人は稀なわけで。あんなに魅力的な人物が我を忘れてしまった瞬間、きっかけが何か足りない気がしてピースが嵌らない。逆にいうとその「何か」とは娼婦に対する差別意識なのかな? それは犯人だけの個人的なものなのか、それともこの作品の世界観の根底にあるのものなのか、とかもひっかかってしまって。けどそこはひっかからずにあっさりと乗り越えるのがこの種の作品を見る流儀なのかな。
それにAKANEさんの素晴らしい歌唱をはじめ、皆さんのパフォーマンスを見せられてあっという間にどうでもいいやになっちゃいましたしね^^;

マダムレッドのAKANEさんはほんとうに素晴らしかったです。作品を引き締める重要な存在だなぁと思いました。
エレガントな身のこなし、デコルテのドレスからこぼれそうなお胸lovely 艶やかな口元。華やかな表情。どうしても目が惹き付けられてしまいます。髪の毛からドレスから口元からあんなに全身真赤でそれがうっとりするほど美しいというのはなんなんでしょうね。
聞き取りやすいセリフの口跡。歌による表現力はさすがです。
1幕の終わりの優しい子守唄?からの印象的な表情。あれは2幕へ引っ張りますよね。なんなの?!なんなの?!ってなりますよね。
セバスチャンのお尻を触るときのアドリブもお上手で(笑)。5日マチネは博多弁でしたよね。「柔いお尻」とかなんとかおっしゃってたのですが失念bearing 千秋楽ではセバスチャンのお尻にむかって手を合わせて拝んでいらっしゃいましたよね(笑)。他のキャストの皆さんが何かされた時のマダムのリアクションも面白ポイントでした。
笑わせて聴かせて泣かせて。ほんとうに素晴らしかったです。

劉さんは何者? だけどいかにもヴィクトリアンですね。シノワズリ♡ もっといろいろ知りたかったです。
敵なのか味方なのか。いやそんな概念ではなくてたぶんニュートラルにそこにいるんでしょうね。マーチャント? なんともいえない笑みが印象的でした。後を引くなぁ^^;

グレルさんは誰かに似てる誰かに似てる・・・とずっと気になって仕方なくて、やっとわかりました。かいちゃん(七海ひろきさん)に似てるんだ~って^^;
最初はドジな執事さんで、まさかあんなに変身されるとは思ってもいなくて。びっくりでした。
そしてもの凄い身体能力!?
セバスチャンとのアクション場面が凄くてあんぐり。スピードにタイミング。だ、だいじょうぶなの??? いつもは女性ばかりの華麗な世界にどっぷりな私には刺激が強かったです^^;

そして突然現れた死神のひと。なんですかあれ。たったあれだけのために? あの慇懃無礼さ。好きだわ~~♡ あの額。あの眼鏡。忘れられないheart01

セバスチャンの古川君はほんとに2次元まんまのボディでびっくり。薄い。細い。長い。
宝塚とちがって燕尾服を肩で着こなしているのが、男性だなぁって思いました。
それからスワローテールの長さにびっくり。どれだけ脚が長いの。腰から膝までの長さが男性美だなぁ。
シエルに向かって話すとき、目を見て話すときと目を逸らしているとき。表情がちがってて、なにかありそうと思わせる雰囲気がたまらなかったです。シエルに忠誠を尽くしつつ別の目的もあるみたいな。
「あくまで執事ですから」―― と温順に笑う眼差しが一瞬閃めいた。あ、そうなのね(笑) このとき私は原作を知らない者だけが味わう悦楽を覚えたと思います^^
猥雑で端正。シリアスでコミカル。悪魔で執事。従順と詭謀。さまざまな二面性。それらを見せ分けていて。それがこの役の醍醐味でもあるんだろうなぁ。
いろんな面が見れてファンにはたまらないよねと思いました。

シエルは13歳の設定とか。ちょうど成長期にあたるから大変だろうな。
役的に大人に負けてはいけないし。かなり精神力がいりそう。
少年だけど女性ファンから投影される役だろうからきっと見る目も厳しいと思うし(宝塚でいうとトップ娘役さんを見るファン目線みたいなのがあると思う)、精神的にもしんどいポジションだと思うのですがどうでしょう。
そんな不遜な態度で笑わない設定の彼が、女装させられてちょっとした意趣返しを受けるシーンの、なんだかけっきょく可愛がられてる感じが見ていてたのしかったです。
ダンスで振り回されて意識朦朧のかんじも可愛かったです。
あ、千秋楽の全キャスト挨拶で、列の前後が入れ替わるときに彼も後列に下がろうとして、古川セバスチャンから「あなたは下がらなくていいから」(意訳)と言われたときの一瞬のおろおろっぷりが、素で可愛いなぁと思いました。役柄とのギャップheart01

どの役の人も、ほんとうに全力で観客を楽しませようというオーラが全開でとてもたのしい舞台でした。
誰もが一生懸命っていうのがつたわってきて、それでいっそう心を揺さぶられた気がします。
カーテンコールでの雰囲気もとてもよくて、皆さんの充実感が客席にもつたわり眩しかったです。
福岡で国内大千秋楽を終えたあとは中国公演と聞きました。
中国でも良い公演になりますように。舞台の幸運を!

そして観劇から一夜明けて、私は思わず原作コミックをポチってしまいました(笑)。
舞台とどこがちがってどこが同じなのか、楽しみに読みたいと思います。

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