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2017年12月の2件の記事

2017/12/17

アンタイトル。

11月19日宙組7代目トップスター朝夏まなとさんが宝塚を卒業しました。
同時に私にとって宙組を見る楽しみの1つであった伶美うららちゃんも宝塚を卒業しました。
私は地元の映画館でその最後の公演の千秋楽をライブビューイングで見ていました。

レトロな老舗映画館のスクリーンで見る上田久美子先生作演出の「神々の土地」はまるで名画のようでした。
映画館の廊下やレストルームに掛かっていた往年の映画女優さんたちのポートレートにも負けない伶美うららちゃんの「麗しのイレーネ」にうっとりして、無冠であってもその輝き美しさは宙組の永遠だったよと心の中で語りかけていました。
うららちゃんの未来に幸あれと思いつつ映画館を後にしました。

それから幾日か過ぎ、うららちゃんの今後の動向がネット等で届いてきました。
凰稀かなめさんも出演される「越路吹雪に捧ぐ~トリビュートコンサート」への出演。
かなめさん主演の朗読劇で共演もするそうな。
そしてかなめさんのLIVEイベントにゲスト出演。
私はいまになって彼女の在団中には感じなかった感情が溢れてきてモヤモヤしています。

うららちゃんがトップ娘役としてかなめさんの隣に立つ「目」はなかったのだろうか・・・。
卒業後に一緒にお仕事をする2人にそんなことを考えてしまう自分を止められません。
あの時ああでなかったら。エリザ20周年公演の構想がなかったらもしや。いやいやいやいや。
そうしたら花乃まりあちゃんが宙で就任する可能性もあったかも・・・いやいやいやいや。
そしたら実咲凜音さんや朝夏さんの活躍を否定することになってしまうからダメでしょ。。。
いやいやダメダメもやもやもやもや。

すべてはタイミング。
トップスター構想、演目予定、周年イベントetc.
娘役はいろんなことに左右される。
わかってはいることだけど。
もうしばらくモヤモヤしていようと思います。

伶美うららちゃんはその姿も好きですが、深い落ち着いた声が私はとても好きです。
豪華なコスチュームが活き、舞台が華やぐ麗人オーラは彼女の持つ稀なる魅力だと思います。

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2017/12/09

あの瞬きに導かれ。

12月2日と3日、福岡市民会館にて宝塚歌劇月組公演「鳳凰伝」と「CRYSTAL TAKARAZUKA」を見てきました。

「鳳凰伝」。楽しみで仕方ありませんでした。
まずバラクは誰?と思いましたよね。れいこちゃん(月城かなとさん)か、いいではないか、楽しみだなと思いましたよ(笑)。

脚本の部分で物を申したいところもあるのですが、それでもこの作品が好きだなとあらためて思いました。
主演のカラフ役の珠城りょうさんが歌う主題歌にしみじみと聞き入りました。
甲斐先生の曲はいいなぁ。盛り上がるなぁ。木村先生の歌詞もいいなぁ。木村先生なのになぁ。

カラフは実感を求めてさすらっている若者なんだなぁ。
かつての華々しい凱旋も彼には熱き血潮を滾らせるものではなかったのだなぁ。

初演の和央ようかさんのカラフは、圧倒的なビジュアルと比類なき実力のある男、なにもかもがこの世界と乖離している自己を感じずにはいられず、世界との齟齬を埋める何かに出逢うことを夢見ている男に見えていました。
どうしようもなく孤独に生まれついた人だなぁと。
そして、いずれ世界を手に入れる男だぁと。
ゼリムもタマルも心から彼を慕っているけれども、彼らでは彼の心を埋められない。
そんな彼が対等でいられる唯一の男が、バラク。
この人と対になるのはもうトゥーランドットしかないよねと思えるカラフでした。

その初演のイメージとはまったく異なる珠城さんのカラフを読み解くように見るのはとても面白かったです。
珠城さんのカラフは内面が若い印象をうけました。若くて清々しいカラフでした。
孤高ではない。世界を信じている人だなぁという印象を受けました。
国は滅ぼされてしまったけれど不幸ではない。
ただ恵まれていた過去に実感がないのだなぁと。
愛情深い父の存在、自分を心から慕うゼリムやタマルのような人びとが他にもきっとたくさんいて。
皆が自分によくしてくれて、皆を大事にも思っていて。だから感謝の言葉も素直に発せられて。
慈愛に満ちた世界に育ち、うたがいもなく幸福であったのだろうけれど、それゆえに心から渇望するものがない。
恵まれた環境を失ってもそれを惜しいとも思わないでいる青年、それが珠城カラフだなと思いました。

そんな彼の目に飛び込んで来た星。
初めてその熱い血潮を滾らせたもの。
手に入れること以外考えられない希望。
彼に「いま生きている自分」「いのち」を感じさせたもの。
それがトゥーランドットなのだなぁと思いました。

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