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2018年12月の1件の記事

2018/12/06

古い小さな傷痛むように懐かしさが込みあげてくる。

12月1日と2日に福岡市民会館にて宝塚歌劇花組全国ツアー公演「メランコリック・ジゴロ」と「EXCITER!! 2018」を見てきました。

主演の花組2番手スターの柚香光さん、そして助演の水美舞斗さん、ヒロイン格の華優希さんと舞空瞳さんを中心とした若さスパークリングな熱く楽しい公演でした。
貸切公演を含めて4公演見ることができましたが、飽きることなく楽しめました。(それどころかもっと見たいと思うほど・・・)
お芝居だけでなくショーでもうるうるとしてしまったんですが、これってなんなんでしょうね。
命の輝きをいっぱい見せていただいたような・・・そんな気持ちです。

「メランコリック・ジゴロ」は柚香さんと水美さんの同期コンビにとても合っていて掛け合いがとても面白かったです。ナンバー中のさりげないじゃれ合いも。

柚香ダニエルがふと見せる物憂げな表情に惹かれました。
ジゴロを気取って計算づくな生き方をしているようでも薄い皮膚の一枚下には繊細なものが流れていそう。
見る者の想像をかきたてる天性の魅力がある人だなぁと思いました。
オトナになりきれない余裕のなさ、その弱さを魅力にしてしまう人だなぁと。
ノスタルジックな主題歌を歌うときの純朴さと、身にまとったスマートな物憂さがミックスされてとても魅力的に感じられました。
歌詞を聴きながら、彼の過去を様々に想像していました。

計算高く生きようとしているけれどどうしてもお人好しなところが出てしまうダニエル。
ドライに割り切れるスタン。(たぶんそうでないとならない人生を生きてきたのだろうな)
田舎育ちのダニエルと都会育ちのスタンの対比がはっきり見えて面白かったです。

スタンはちゃっかりしてて一見薄情なことを言っているようだけど彼の言うことは一理あって、2人揃って捕まってしまうよりは、どちらか片方つまりスタンだけでも逃げて別動で問題解決にあたったほうが得策ですよね。
過剰な情けは掛けないのは信頼関係があってこそ。
ダニエルをわかっているからこそ任せるところは任せて自分のすべきことを冷静に見極めている。頭の回転が速い人なんだなと思います。
(とはいえ、まぁあれだけど・・笑)

水美スタンの軽妙さが面白くて好きでした。わかってて言っているのか無意識なのか?の絶妙なライン(笑)。
ちょっと危ない話やエキサイトメントな情報を持ち込んでくる陽気な友人の魅力。
柚香ダニエルと並ぶとお互いに魅力倍増でした。

「おまえ居直るとキツイな」というスタンの言葉が好き。
都会育ちな彼は世間慣れに関しては自分にアドバンテージを感じているんだろうな。
初心なところのあるダニエルに「世間ってもの」を教えてやるのは自分だと思っていそう。
でも、ダニエルのそのスレていない純なところを彼はけっこう好きなのではないかな。
おたがい自分にないものを持つ相手に魅かれあっているかんじ。
相手を認めつつも負けん気も発揮しあう同士。
2人の関係を探りながら見るのもたのしい作品でした。

マサツカ作品はややもするとマンスプレイングが鼻につくことがあって、この作品もまた相変わらず女は馬鹿だと思ってるよねーとは思うけれども、登場する男たちもまた主人公を含めてそれぞれが愚かな人間の1人として描かれているのが、人間への愛おしみと感じることができたような気がします。
答えを自分の中の常識の内に落とし込んでしまわない、問いかけは問いかけのままなのがいいのかなと思います。

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