世間で君のことをなんと呼んでいるか知っているか。
2月2日(土)、宝塚歌劇宙組博多座公演「黒い瞳」「VIVA! FESTA! in HAKATA」の初日があけました。
初日から2月11日までほぼ1日おきに8公演を見た感想です。
「黒い瞳」は初日から完成度が高く見応えがありました。
“まかまど”こと真風涼帆さんと星風まどかさんのトップコンビには純愛ものが似合うなぁとしみじみ。
真風さん演じるニコライは、漠然とした表面的な華やかさや称賛に憧れる人生の経験値の浅い初々しい青年士官が、運命の出会いと恋によって、さらに恋人とわが身が命の危険に晒される酷しい経験を通じて、心逞しく成長する様が鮮やかでした。
「ウエストサイド・ストーリー」のトニーにも感じましたが、恋に落ち純粋に相手を想う役がとってもはまる方だなぁと思いました。大人っぽい外見とはうらはらに。そのギャップが魅力だなぁ。
初日から日を追うごとにお坊ちゃま感が増していて、好きだわぁと思います。そのお坊ちゃまが試練を経て責任ある大人になっていく感じがより鮮明になって。
大尉の娘マーシャを演じるまどかちゃんは、もうひたすらに愛らしい。まさに柴田作品のヒロインという印象。
冒頭の雪の少女の愛くるしさと躍動感溢れるダンスからがっちりと心を掴まれました。目を奪われます。
中盤までは、両親や恋人に従順な娘の印象ですが、愛のために大胆に行動するところからが見せ場かな。
ペテルブルクへの道を急ぐダンスも素晴らしい。トリオにリフトされるところはとても印象的でした。
踊れる娘役さんいいなぁ。
エカテリーナに陳情する場面もその必死さが伝わってきて毎回うるうるしてしまいます。
愛ちゃん(愛月ひかるさん)演じるプガチョフは冒頭から物語の手綱を握る役。トップさんと拮抗する2番手男役さんの大きさと華が必要な役。
愛ちゃんとうとう声変わりしたの?と初日に思って以来、日を追うごとにさらに低い声に余裕が出てきた感じ。声量も凄いですし、雄叫びのような太い声に艶が出ています。
愛ちゃんの低音に酔い痴れる日がくるとは。と胸を熱くしました。