愛はさらにさらにさらに強く。
11月1日に宝塚大劇場にて星組公演「柳生忍法帖」と「モア―・ダンディズム!」の千秋楽を観劇し、引き続き行われた「愛月ひかるサヨナラショー」を見てきました。
開演間にまず座席に貼り付けてあったペンライトに、とうとうこの日が来てしまったかと覚悟をあらたにしました。
お隣には愛ちゃんを「誰がために鐘は鳴る」の新人公演から応援されている方が座られていましたが、ペンライトを手に取り添え書きに点灯する曲として「幸せの鐘の鳴る日」とあるのを目にしたとたん、「泣きそう・・」と目を潤ませていらっしゃいました。
ちなみにですが、添え書きにもう1曲「エル・ミ・アモール」とあったのを私は「マノン」のナンバーだと思ってしまって、曲がはじまって、あ、これじゃないやと思いバッグにしまってしまったのでした涙。
(「シークレットハンター」の主題歌は宝塚の曲でも1・2を争うくらい好きな曲なのですが、日本語タイトルの「大切な人」で覚えてしまっていました・・涙目)
私は「誰がために鐘は鳴る」の頃はあまり宝塚を見ていない時期でもあり、CSでも本公演、新人公演ともに見たことがなくて、記憶に間違いがなければ、サヨナラショーではじめて愛ちゃんが歌うのを聴きました。楽曲自体はタカラヅカ・スペシャルなどで何度か歌われていて知っているのですけど。
初新公で「誰がために」のロバート、しかも大空祐飛さんの役とは。プレッシャーも含めて大変だっただろうなぁ。それがこんなに堂々と情感を込めて歌えるようになって・・と新公を見てもいないくせに涙目の私。
私ですらこうなのですから、お隣の方はどんなに万感胸に迫っていらっしゃったことかと。聴きながらハンカチで目元を拭っていらっしゃる様子が窺えました。
つづいて流れてきたイントロに、え?え?と。これはシークレットハンター?? そっか初舞台公演! そっか星組公演!!
この時点でペンライトの添え書きの「エル・ミ・アモール」が「シークレットハンター」の主題歌のタイトルだとは気づいていなかったもので驚きとともに、大好きな曲をまさか愛ちゃんの歌声で聴けるとは思っていなかった私の鼓動は跳ね上がりました。
こんなふうに1曲1曲がきっと誰かの心に刺さっていたのだろうなといまになって思います。たくさんの人の心に爪痕を残していたのですよね、愛ちゃんは。
そして大階段の真ん中に立つ愛ちゃんの背後から男役さんたちが、「マノン」より「マドリードへ」のボレロ調アレンジの曲に合わせて降りてきて、黒燕尾の男役群舞へ。
逆三角形の頂点に愛ちゃん。愛ちゃんにピタリと揃えてくる星組男役さんたち。ザ・男役の美学。
黒燕尾の群舞が美しいのはカタチ以上に心映えが重要なのだということをあらためて見せてくれる黒燕尾でした。
愛ちゃんに向かって静かに熱いエナジーが注がれていることを感じることができる黒燕尾の群舞は息をのむほど美しかったです。
(この1回のために皆でお稽古を繰り返してくれたのだなぁ・・)
退団同期の皆さんが銀橋を渡りながら「Bouquet de TAKARAZUKA」の主題歌を歌い継いだ後に、まさかのこれは!!??
それが「うたかたの恋」のプロローグだとわかった瞬間、私はお隣の方にすがりついていました。まさかのまさか。
愛ちゃんが「うたかたの恋」が大好きということは下級生時代から聞いていましたし(それもちょっとやそっとの好きさ加減じゃないってことも)、専科異動から星組異動と激動だった2019年暮れの「タカラヅカ・スペシャル」で「うたかたの恋」のプロローグを舞空瞳ちゃんと演じたときには、心から良かったと思いました。これだけでも星組に異動できてほんとうに良かったと。
まさかふたたび、それも大劇場の大階段で!「うたかたの恋」のルドルフを演じる愛ちゃんを見ることができるとは。それもトップ娘役の舞空瞳ちゃんがマリー役で。しかも2発目の銃声まで聴けるとは。誰にお礼を言えばよいでしょう???(通りもんを贈答させていただきます!)
宝塚大劇場の大階段に白軍服で佇む愛ちゃんの姿、しっかりと脳裏に焼き付いています。
それからまた星組生で歌い継がれる「You Are My Sunshine」。「Ray」のこの場面大好きだったなぁと思い出してうるうる。
大階段の真ん中でトップの礼さんが美声を響かせ最高潮に達したところで、上手袖から愛ちゃん登場。裾の長い白い変わり燕尾? 後ろについているのはモフモフのフェザー? なんて素敵な。愛ちゃんだから着こなせる愛ちゃんのための衣装だぁ涙。
愛ちゃんを交えて星組生全員で歌う「You Are My Sunshine」のなんて温かいこと。みんなみんな好い人すぎて胸がいっぱいで泣いてしまいそうでした。
そして礼さんはじめ舞台の全員が白い衣装。あっ。
つぎは「不滅の棘」だと。これは私でも予測できました。
愛ちゃんと星組の皆さんが「バンバン」を歌い盛り上がりながら幕がおりた瞬間、ああよかったと思うことができました。
幸せそうに輝く愛ちゃんを見ることができて心がいっぱいになりました。
こんなに素敵なサヨナラショーで愛ちゃんを送り出してくれる星組の皆さん、関係者の皆さんの愛を感じることができました。
短い期間ではあったけれど、どうか愛ちゃんが在たことが星組の財産になっていますように。
東京公演のサヨナラショーはライブビューイングで見る予定ですが、またあの感動を味わえるのは幸せに思います。
どうか無事に千秋楽まで東京公演が上演されますように。心から心から祈ります。
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