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2022/04/06

And Music and Love and Romance.

3月28日と29日に梅田芸術劇場メインホールにて宝塚歌劇花組公演「TOP HAT」を見てきました。

見ているだけで幸福感に満たされる柚香光さんと星風まどかちゃんのデュエットダンスに夢見心地になりました。
いつまでも見ていたい。終わってしまわないで。そんな気持ちになりました。

恋するまどかちゃん(as デイル)、輝いてました。なんてまぁこんなに綺麗な女性になって(感嘆)。(研1さんから見ているもので感慨無量)
ジェリー役のれいちゃん(柚香さん)は組んでいる娘役さんを魅力的にする魔法をもっているみたい。
そして女性から平手打ちをされてこんなに素敵に見えるなんて只者じゃあないです。知ってたけど知ってた以上です。
毎晩夢で見たい2人だなぁ。目を閉じたられいちゃんとまどかちゃんが踊っている・・想像するだけで至福。

じつを言うと、初演を見ているのに1幕は細部をほとんど覚えていなくて、あれ?こんなだったっけ?そういえばこんなだったかも??などなど新鮮に見てしまいました。
CSで放送されることもなくて映像を見返すチャンスがなかったからかなぁ。
なんて思ったんですが、いやいやいや。2幕を見終わってわかりました。
たぶん初演の時も、2幕のまぁさま(朝夏まなとさん)とみりおん(実咲凜音さん)のダンスにうっとりして細かいことは全部忘れたんじゃないかな(笑)。あとは愛ちゃん(愛月ひかるさん)のべディーニの衝撃(笑)。
初演も再演もこの2幕のために1幕があったと言って過言じゃないかも。2幕を見たら1幕のことを忘れてしまう(笑)。

終演後に公演プログラム巻末の初演の写真を見て、あああこんなだった!と記憶がすこし戻りました。
かんたんな比較をすれば、宙組初演はシックでスタイリッシュで、花組再演版はキュートでスウィートかな。
(みりおんとまどかちゃんのドレスがまさにそんなかんじ)
初演はコメディが強めで、再演はロマンスが強めな印象かな。

翌日は劇場に着く前から楽しみで楽しみで。またあのペアダンスが見られるのかと思うと心ウキウキ顔面ニマニマしてました。(マスクよ今日もありがとう)
終演後は身も心もめろめろに溶けて液体になった私が客席の染みになっていたのではなかなと思います。
(送り出しのバンドが奏でる「TOP HAT, WHITE TIE~」を聞きながらなんとか人の形に戻れました)

ドリーミングな主演の2人に勝るとも劣らずラブリーだったのが、水美舞斗さんと音くり寿ちゃんが演じたホレス&マッジのカップル。
初演よりも若い役づくりだったかな。相手の言葉に対する表情などまだまだハネムーン感が漂ってました。
ホレスの貶し言葉に一瞬ズキッときてる表情のマッジにキュン。そこからさっと気を取り直して相手を貶す言葉を紡いでたような。
どこまでOKかまだまだ探り合いを残しているカップルの様子がちょっぴりスリリングで微笑ましかったです。
(初演はどこまでOKか熟知して戯れている大人のカップルだった記憶)

音くり寿ちゃんは芝居を引っ張る力があるなぁ。
デイル役のまどかちゃんと女同士の会話が面白くて可愛くて。2人同期ということもあって、なんか可愛い2人がわちゃわちゃしてる~♡ってとってもときめきました。
あんまり大人なマッジに作っていないところも効いていて、花組のこのキャストで演るならこれで正解な気がします。

れいちゃんジェリーと水美さんホレスのやりとりも同期ならではの気安さがいい感じに効いていました。
ジェリーってほんと自分本位でホレスの心配事に対しても上の空だったりするのに、そんなジェリーのために一生懸命になってくれるホレスってほんと好い人。
私の知らないところでホレスのために尽力してあげてないとジェリー許さんぞなレベルなのだけど、ホレス本人がいちばん気にしていなさそう。
とっても良いお金持ち。
デイルがハネムーンスイートに押し掛けてきた時のヘアーキャップとガウン姿のあれやこれ最高でした。

初演で愛月ひかるさんが怪演したべディーニ役の帆純まひろさん、面白可愛かったです。
デイルのことを真剣に幸せにしてあげようとしてたような気がします。人の好さが滲み出ててラストはちょっとお気の毒な気持ちになりました。
(初演の愛月べディーニは俺様感と変人感が強かったんだなと再認識・・笑)
「雨に唄えば」のリナ・ラモントにしてもこの「TOP HAT」のべディーニにしても、主人公たちのライバルがとんでもない目に遭わされながらも反撃しないから大団円で終われるんだけど、宝塚で上演するとなんともいえない後味も残るなぁ。演じた人への愛着もあるからかなぁ。

ハネムーンスイートで服を脱いでいく場面、スーツの下に着ているのは派手なインナーってことでいいのかな。
28日はイタリアのトリコローレにべディーニの顔入りで、29日マチネは甲冑の柄のようでした(騎士っぽいアドリブ付)。
デイルにあんな素敵なドレスをデザインする人なのに、自分のインナーはこうなの? 
盛り上がる場面にしたいのだろうけど方向性に疑問も感じました。
おなじことをやったとしても初演の衝撃は超えられないと思うし、だからといってエスカレーションするべきではないし、宝塚歌劇にとってもタカラジェンヌにとってもメリットがない気がして。

ベイツ役の輝月ゆうまさん、「プロミセス・プロミセス」に続いて特別出演を見ることができました。
不自然な役を自然に演じてるというか、客席に見せないといけないところは見せつつ、邪魔になってはならないところでは存在感を出さない、その塩梅が巧いなぁと思いました。
場面とリンクしないことを滔々としゃべる役でもあるので、何を言っているのかわからないと笑えなくなるのだけど、言葉がはっきりしていてセリフが生きていました。
大団円にもっていく場面も気持ちよかったです。

あと気になってプログラムでお名前を確認したのが2幕冒頭のウェイター役の愛乃一真さん。(で合ってるかな)
デイルに積極的にコナを掛けにくるかんじがイタリアーノらしくって、ベニスに来たんだなぁ感がしてニヤついてしまいました。
しかもいちいちキザな身振りで花組を見ている満足感もありました。美味しい役をここぞと愉しんでいるなぁ。
大劇場公演ではどんな役をされているのかな。

2幕は冒頭から、音楽もダンスも楽しくてここは天国なんじゃないかな?と思いました。「ピコリーノ」大好き。いよいよはじまるぞってかんじ。
ホテル・ベネチアのぜんぶが好きです。歌もダンスも小芝居も。タカラジェンヌの尊さをひしひしと感じる場面でした。

ここからラストまで名場面、名曲の連続で目も耳も心も大忙しでした。
いまの花組で「TOP HAT」を演ろうと思った人は天才だと思います。

(そして翌日私はドラマシティに花組別チームの「冬霞の巴里」を見に行きました。。。同じ場所の上と下で。。。花組の恐ろしさを思い知る私。。。)

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