カテゴリー「♘ 波津彬子の本」の7件の記事

2010/09/25

お望みの結末。

波津彬子さんの『扉をあける風』を読みました。
シリーズ最終巻です。

猫のヴィルヘルムがどんどん猫又化してる~(^_^;)

  猫はね
  体が眠っている間
  魂はどこでも行けちゃうんだよ

結婚できない男、コーネリアス・エヴァディーンも
とうとう結婚。
読者の誰もが望んでいただろう相手と(笑)。

重たい扉がとつぜん軽々と開いて、なんなく隣の部屋に行けてしまうことがある――
結婚って、タイミングですよねー。

異国のホテルで知り合った上流の人々の交流。
うさんくさい人や、偽名の人も混ざったりして。
荻田先生の「マラケシュ」を思い出しました。

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2010/09/24

Under the Moonlight.

波津彬子さんの『花々のゆううつ』を読みました。
シリーズ4冊目。

猫のヴィルヘルムがたまりません。
表情豊か。

エヴァディーン卿の結婚はなかなか決まりませんねぇ…(^_^;)
富も爵位も美貌もあるのに。。。。
残る1巻(最終巻)で決まるんですよね。
やっぱり相手はヴィルヘルムゆかりの彼女かな。
(そういえば、坂田先生のバジル氏は結婚しないままでしたよね・・・)


今夜も月が綺麗です。
ディナーショーの申し込みもしなくては。
がんばって働かなくちゃ。

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2010/09/23

十六夜月に。

雲間から、月が煌々と輝いています。

昨夜は十五夜、中秋の名月でしたが、
じつは、今年は十六夜の今夜が満月です。

たしかに今夜の月は、昨夜の月よりほんのすこしメタボかも(笑)。
肌寒いくらいの澄んだ空気に、冴え冴えと輝く望月。
十六夜こそと云うのもうなづけるような。

こんな夜はやはり波津彬子さんでしょう…ということで
『空中楼閣の住人』を読みました。

「うるわしの英国シリーズ」の3冊目。
前2巻は読みきりの短編集でしたが、
これは3回連載が2作収められています。

エヴァディーン卿や猫のヴィルヘルムは出てきません。
かわりに出てくる骨董古美術を扱う貿易商のマクラウドは素直な感情表現が苦手っぽい。
なのであまり軽快洒脱に話がすすむ・・・ってかんじではないです。
むしろ、引き取った少年ヴィクターとのあいだに誤解が生じてしまう。
考えたら、この2人って性格が似ているのかもしれないけど…(^_^;)。
とりまく気の好い人々のおかげで、なんとか上手くいくけど。。。
愛すべき、めんどうくさい奴らです(笑)。

黒猫のユーイェンが可愛いです。
あの目で語りかけられたら、たまらん

妖精がいて、小鬼がいて、ドラゴンがいて(小さくて可愛い)、
五爪の龍やキマイラが動き出す。
波津さんの美意識の高さに感歎。

そういえば、お金持ちの男爵がパトロンの座を狙っている歌姫が
私の脳内では、彩乃かなみちゃんでした。

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2010/09/22

夢のありか。

波津彬子さんの『中国チャイナの鳥』を読みました。
同じシリーズの『月の出をまって』がよかったので。

子どもの頃からコミックは大好きで、
ずっと読み続けていたのですが、7,8年前から
どれを読んでもわくわくしなくなってて・・・
いつしか、コミックを読まない生活になってました。

原因はきっと、大和悠河さんですけど(笑)。
脳みその出来がお粗末なので、2つ以上のことを並行して処理できにゃいみたい。。。(^_^;)

宝塚って、舞台公演中のみならず、お稽古期間もそれ以外も
CSや機関誌やもろもろもろもろで、心を贔屓役者さんに縛りつけるところですね。
それに捉まると、私みたいな脳みその人間は、ほかのことが考えられなくなります。

さすがに、彼女が退団して1年余たち、
いまのスケジュールにカラダが慣れてきたようで、
「次」の告知があるまでは、焦れても無駄、
ただいつなんどき告知があってもいいようにニュートラルにかまえているしかないと
体得できるまでになったかな。

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2010/09/21

やさしい嘘を。

もうすぐ十五夜。中秋の名月です。
それにちなんで・・・というわけではありませんが、
波津彬子さんの『月の出をまって』という短編集を読みました。
「うるわしの英国シリーズ」という副題があらわすように
ヴィクトリア朝の貴族たちが登場します。

中国や日本の骨董品の精が
語りかけてきたりお茶を入れてくれたり。
そそっかしい幽霊が人ちがいをしたり。
ふてぶてしくも愛すべき猫に翻弄されたり。

不思議なことに驚きながらも、それに巻き込まれることを厭わず
受け入れている人たちがステキ。

優雅ってこういうことかも。

 ―― うそだとわかってもいい
     もちろん信じたままでもかまわない
     ただ この家族がしあわせそうだと思ってくれて
     この絵を大切にしてくれる人にこの館を譲りたい ――

ある老紳士のねがい。

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2010/09/17

魔性と純情。

波津彬子さんの『幻想綺帖 二 玉藻の前』を読みました。

一は、短編集でしたが、二であるこちらは、
岡本綺堂の伝奇小説が原作です。
岡本綺堂といえば、本邦における探偵小説(捕物帳)の先駆者!
っていっても、私は未だ「半七捕物帳」を読んだことがないですが…

中国では妲己、天竺では華陽夫人に化けて
国を滅ぼそうとした九尾の千年狐狸精が本邦で化けたのが
この玉藻の前・・・そして、保元の乱につながる――
という歌舞伎や人形浄瑠璃にもなっている伝説が元ネタです。

妖狐にとり憑つかれる前の藻(みずく)という少女と千枝松との
淡い恋のくだりが綺堂のオリジナルなのかな。

玉藻の前の魔性ぶりと、
彼女の中の藻の面影と師匠(陰陽師の安倍泰親)との間で
揺れ動く千枝松の葛藤が読みどころ。
ラストが好きでした。
愚かで一途ではかなくて ―― でも、これもひとつのしあわせかな。

波津さんやっぱりいいなぁ。
「半七捕物帳」も読んでみたい。

(追)
宝塚GRAPH 10月号の表紙のまりも姐さんに、
玉藻の前をやってもらいたいです。
まさおちゃんとみりおちゃんは、
姐さんに誑かされなさい!(笑)って。
←コレね。

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2010/09/14

儚くてやさしい。

波津彬子さんの『幻想綺帖 一』を読みました。

波津さんの描く幽霊や妖しのものたちは、
おどろおどろしいのとはちょっとちがって、なんだかやさしい。
じつは、波津さんの作品を読むのは7~8年ぶりだと思うのだけど
不思議なやさしさ健在でうれしかったです。

この作品は、古今東西の幻想奇想譚を漫画化した原作ありものなのですが、そのチョイスが、波津さんらしいなぁ。と思いました。

怪談雑誌からの依頼で「耳袋」から選んで執筆したのが
「幽霊、恩を謝する事」。
亡くなった人の幽霊が、恨みに出てくるんじゃなくて
感謝の言葉を伝えに出てくるというもの。

芥川龍之介をネタに依頼されたときに選んで描いたのが
「夜半の膳」。
亡くなった前妻といまの奥さんが、夜な夜な台所で仲良くご飯を食べる話(笑)。
いまの奥さんは、自分が夜中にそうしていることに気づいていないのね。
仲がいいからいいのかな(笑)。
目撃した旦那様はフクザツですよね。
そのなんともいえないほのぼのさ?が波津さんらしいタッチで描かれていて
大好きです。

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