カテゴリー「♗ 宙組 風と共に去りぬ」の8件の記事

2013/12/19

...be kind to him...he loves you so.

映画版『風と共に去りぬ』のDVDを見ました。

たぶん、ちゃんと見るのは初めてです。

原作小説の深みにはとうていかなわないけれど
でもとてもおもしろかったです。
映画のほうは登場人物の造形の魅力が勝っているかんじかな。

とにかく、ヴィヴィアン・リーのスカーレットが可愛い!

ワガママで自尊心が強くて、
相手の気持ちを思いやることを知らない
ほんとにひどい女性なんだけど、
こんなに可愛いくて魅力的なら、バトラーが夢中になるのも肯けます。
原作小説では、こんなひと、どこがいいのーーー!ふんとにもーーー!(ーー;)だったから。

いかに、見た目(目からの情報)が人の心に作用するものが大きいかを
痛感いたしました。身をもって。

スカーレットが強情だけど可愛く見える分、アシュレがひどい男に見えます。
映画はヒロインに同情的かな。
アシュレがどっちつかずの態度で彼女を縛りつけているような印象。

たしかに、原作でもそういう面はあり、それをバトラーが仄めかしたりもしてますが、
とにもかくにも、原作のスカーレットは強引すぎて、
それによってアシュレの自尊心を粉々にして、有無を言わさず彼女の思い通りに
してしまっているような部分も原作には描かれていたので
私はアシュレだけを責めることができない気がしたのです。

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2013/12/18

目の前でくずれ去る世界に憑かれているんだ。

『風と共に去りぬ』(マーガレット・ミッチェル著、大久保康雄・竹内道之助訳)全5巻読了しました。

これまで一度も手に取ったことがなかったのですが、
前月26日、東京公演観劇の帰り道、引き込まれたお芝居を思い起こすにつけ、
これはやっぱり読まなくちゃとキャトルレーヴで1巻を手にとりました。
それから3週間でようやく読み終えました。

うん。いまだからこそ、理解できる。
きっと若い頃だったら、物語の中にあるいろんなものに気づかず理解できず、ただストーリーを追って終わってしまっただろうなぁ。
公演を見たからこそ、なおさら心に落ちることも多々。
いま、出会えたことに感謝。

なるほど。
宝塚版はかなり原作とは設定がちがっているんだなぁ。
あのセリフは、原作ではこういう場面で使われていたんだなぁ。

悠未アシュレは、ほんとうに原作寄りな役作りだったのだと
つくづくと思います。
私が受けた印象はまちがっていなかったようです。(たぶん)

そして、これだけのものが詰め込まれた物語に生きているレット・バトラーという人物像と
その心情を、かなめさんが巧みに繊細に表現していることがわかって驚嘆。

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2013/12/14

ぼくはもう何も聞きたくないんだ。

お茶会に合わせて、12月8日と12月11日の
東京宝塚劇場宙組公演「風と共に去りぬ」を見てきました。

東京公演の初日あけてすぐの11月23日、26日に見たときと比べて、
かなめさんのレット・バトラーのテンポがかなりちがっていました。

脈が遅いというか、落ち着いているというか。
敏捷さを隠した、しなやかな緩慢といいますか。

記憶の中にある宝塚大劇場で見たレット・バトラーは
それに比べると、息遣いがまだ速かったと思います。
そこが、「どこか軽い」かんじにつながっていたのかもしれません。

いまは、足取りも息遣いも緩やかで、でもスーツの下には猫科の筋肉が。
という雰囲気で、身のこなしが、私が考えるレット・バトラーそのものでした。

いやはやもう、どうしたらよいかわからないくらい、好きでした。
思えば、演目が発表になったときには、あんなにヤサグレていたのに。
こんなに、かなめさんのバトラーに胸が疼いてたまらないことになるとは。

かなめさんのことだから、きっとまた、モンテ・クリスト伯のときのように
作り込んで、入り込んで、私を夢中にさせてくれるだろうという期待は
もちろんあったのですが、それにしても、こんなレット・バトラーを見せてくれるとは
ここまでとは、思っていなかったです。

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2013/11/29

いつだって。

11月23日と26日、東京宝塚劇場にて
宙組公演「風と共に去りぬ」を見てきました。

正直、3公演ぽっちじゃぜんぜん見たりません~~~~゚゚(´O`)°゚

かなめさんのバトラーは、ほんとうにほんとうにステキなのだ。
どうステキなのか、、、言葉では尽くせないけれど、ステキなのです。
なんというか、とてもせつないバトラーです。

この人、ほんとうに良い育ちなんだろうな。
人の弱さに寄り添える人なんだろうな。
心やさしい少年だったんだろうな。
そんな気がします。

チャールストンの裕福な家庭に育って。
でもどこか自分をとりまく環境になじめない。
孤独を知っている少年が青年になり大人の男になり。
自分の力で、自分を信じて、のしあがって
誰にもない魅力を備える男になった。

アトランタの貴婦人の1人であるメラニーに挨拶の言葉を掛けられたベルに
「よかったな」とそっと告げるバトラーが好きでした。

ベルはとっても気丈な女のようだけれど、ほんとうはとても純な人のようだ。
「こんな商売はしていても・・・」
人として神様の前では良い行いをしたいと思っている人みたい。

田舎から出てきた純朴そうなベティちゃんが、
だんだんと娼館の生活に慣れていっているのを見ていると
ベルもこうだったんだろうなぁと思う。
きっと口減らしのために田舎の家を出されて街へ来たんだろうなぁ。
寂しさと惨めさを、虚勢に変えて生きてきた人なんだろうなぁ。
慈しみに飢えて。

そんな彼女の心の傷を知っているバトラーは、
メラニーに声を掛けられたベルが、どんなに嬉しいか知っているんだなぁ。
それをそっと喜んであげるバトラー船長が大好きでした。

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2013/11/02

ずっとひとりだったんだから。

10月28日と29日。
宝塚大劇場で宙組公演「風と共に去りぬ」を見てきました。

や、やばいです。
かなめバトラーがストーレンマイハート♡

同作品は、今月配役違いのBパターンを見ていました。
七海ひろきさん(かいちゃん)演じるスカーレットをとても愛しているバトラーに
でへへー(〃▽〃)となりました。

今回は、朝夏まなとさん(まぁくん)演じるスカーレットを熱く愛するバトラーに
ドキドキ。ハクハク。(;´д`)
なんていうか、、、参りました。完敗です。

かいスカーレットは、とにかく可愛いし何をしても憎めないし、
バトラーもそんなスカーレットに寛大で、何をしても「可愛いやつめ」と
ゆるしているように見えました。

それは、1幕はもちろん、2幕でスカーレットとアシュレの噂に嫉妬して、
真夜中に帰ってきたスカーレットに対して、酔っ払って酷い言葉と暴力的な態度で
接するときにも、残っているように感じられました。

メラニーが亡くなって、とりみだしたスカーレットが自分を無視して
アシュレにとりすがるときも、彼女を可愛いと思う気持ちが
彼を葛藤させているように見えました。

それが・・・
まぁスカーレットは本当に、バトラーに対して憎たらしいのです。
いや、そこが可愛いのですが、憎たらしくて可愛いのです。

アシュレにはデレデレしちゃうくせに、バトラーにはツーン!
「あなたなんてなんとも思っていないわ」って態度を
これでもかと醸してバトラーに接するのです。
「私が気になるのは、ほんとーに【帽子】だけですからね」ツーン。

口とは裏腹にけっこうバトラーLOVEが見えたかいスカーレットとの違いが
とても面白かったです。

この、なかなか勝気なまぁスカーレットとバトラーとの駆け引きが面白くて。

相手役が変わるとこんなに変わるんだ!
という妙に、心が躍りました。

役替わりってこんなに面白いの?!

こういうことって、役替わりがなかったら気づかなかったかもしれません。
それくらい個性が異なるスカーレットを見られたことが僥倖。

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2013/11/01

こわれたものはこわれたものさ。

10月28日と29日に宝塚大劇場にて宙組公演「風と共に去りぬ」を見ました。

同作品は2週間ぶりの観劇ですが、28日がAパターン後半の初日で
朝夏まなと(まぁくん)スカーレット、悠未ひろ(ともさん)アシュレ、
七海ひろき(かいちゃん)ルネ、怜美うらら(ゆうりちゃん)メイベル、
純矢ちとせ(せーこちゃん)スカーレットⅡでした。

Bパターンのかいちゃんスカーレットがとっても可愛くて大好きだったのですが、
このAパターンもとてもよかったです。
バトラー、スカーレット、アシュレ、メラニーのバランスの妙に魅せられました。

とくにアシュレの悠未さんの芝居が細やかで、普段は大人な雰囲気なのに
2幕冒頭でスカーレットにキスをしてしまうところの葛藤や、
メラニーを喪ったときの茫然自失ぶりなど、その落差が鮮やかで、
なんだか妙に女心をキュン♡とさせてしまうようなアシュレでした。

そして、まぁスカーレットはそんなアシュレに対して
可愛らしい恋心が見える夢見るスカーレットでした。
アシュレにはデレデレで、バトラーにはツーン!として(笑)
可愛いったらないわ(〃▽〃)

さいしょはそんなスカーレットを可愛いなぁって思って見ていたのですが、
メラニーが亡くなったあと居間に飛び込んでくるスカーレットが
脇目もくれずアシュレにすがりつくシーンは、ちょちょちょっと!
それじゃあ、あまりにもバトラーが可哀想だと胸が痛くなりました

そりゃあメラニーを亡くした悲しみをいちばん共有できるのはアシュレかもしれないけどさ…。
あまりにもあまりにも、アシュレに一直線なんだもん
そんなスカーレットなんだもん。
そりゃあさ、欲しいものに一直線で正直なのが魅力だけどさ…。
バトラーがあまりにも・・・つД`)・゚・

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2013/10/24

君は子供なんだ。

10月13日から15日までの3日間、お茶会に合わせて
宙組宝塚大劇場公演「風と共に去りぬ」を見てきました。

13日はBパターンの2日目でした。
七海ひろき(かいちゃん)スカーレット、朝夏まなと(まぁくん)アシュレ、
悠未ひろ(ともちん)ルネ、純矢ちとせ(せーこちゃん)メイベル、
そしてスカーレットⅡが伶美うらら(ゆうり)ちゃん。

Bパターンのかなめさんバトラーは、傷ついた様が胸にきゅんとくるバトラーでした。
全体的には、ジェントルな感じ。
スカーレットへの愛がそこかしこに見えるバトラーでした。

スカーレットをさんざんからかったあとで、バトラーが1人銀橋で歌う
「君はマグノリアの花の如く」は、『可愛いやつめ♡』という声が聞こえてくるような
そんな錯覚を覚えるほど(^^;

なんでそうなるのか?っつたら、そりゃもうかいちゃんスカーレットが可愛いのだ♡
可愛いのだ、猛烈に。
ちょっと鼻にかかった声と弾むような動き。
こ、この人、キャプテン・ヴァンパやってたよね、眼帯つけて・・・(゚д゚;)
部下に頭突きとかしてたよね???
やっ、そんなことは考えたらイカン。。

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レット・バトラーを信じている。

瀕死の白鳥が好きだ。
プライド高い美人さんが弱っているのが大好物だ。

そもそもそれで、ラインハルトのかなめさんに落ちた。
理想の、『プライド高い美人さんが弱っている姿』がそこにあったから。

この『プライドが高い』というのは高慢という意味ではなくて、
『美意識が高い』という意味に近いかな。

美意識が高くて出来ないことがある。
美意識の高さゆえ、自分に手枷足枷を掛けてしまう。
美意識が高くって、自分も他人もゆるせない。
そんな人が、その美意識の高さゆえに、自分を制御できなくて、あるいは制御しようと
苦しんでいる姿を見ると、、、(^q^)じゅるる・・

かなめさんの芝居はセンシティブで繊細だ。
内面の葛藤で苦しむ姿がなんとも美しくて苦しくてデリシャスだ。
ラインハルトの後のモンテ・クリスト伯もまさかのそれで、
ベルばらのオスカルは言うに及ばず。

そしてまた、バトラーも弱ってた!!!\(^o^)/

あのバトラーが!!!

レット・バトラー曰く「私は、レット・バトラーを信じている」

このセリフは宝塚版では出てこなかったけど、レット・バトラーっぽくて好き。
自分の力だけで、のしあがってきた男の自信があらわれているから。
他の誰でもなく、レット・バトラーとして生きている自負が感じられるから。

投機で利益を得てのし上がってきた男。
機を見る目は確かだ。他人の本心を見破る眼力も鋭い。

スカーレットのことも、とうの本人よりもずっと理解していて
その誤魔化しのない欲深い性質を可愛く思って
手玉にとってからかっている。
愚かにも、アシュレという活力の乏しい男を白馬の王子のように思って追いかける様も
いつか目が覚め、自分という男の絶対的な魅力に気づくだろうと鷹揚に構えて面白がっている。

すべてを見極め、すべてを支配できると思い、
レット・バトラーという己を信じて、余裕しゃくしゃく自信満々に生きていたのに。

その自分が自分を裏切り、自分がアシュレに嫉妬し傷ついていた。
レット・バトラーがレット・バトラーを裏切っていた。
この致命的な抉創。

そこのところの感じが、もうっ)^o^(

あの銀橋のかなめバトラーのよろよろぶりをまた見たい。
マミーを見上げる、傷ついた子供のような甘えを含んだ目が見たい。
見せないはずのものを見せてしまう、そこがたまらなくキュンと来ました。
あれは、レット・バトラーが見せるからいいんです

涎を垂らしながら次の観劇をたのしみにしている今日この頃なのであります。
おあずけワンコ状態。。。

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