カテゴリー「 \ 宙 組 !!/」の234件の記事

2021/09/24

ひとりひとりの人と人が生きた軌跡が見えてくる。

9月14日と15日に東京宝塚劇場にて宙組公演シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」「Délicieux!-甘美なる巴里-」を見てきました。

東京宝塚劇場のサイズのせいなのか音響のせいなのか、大劇場公演で数回見ているのでお芝居もショーも見どころがわかった状態だからか、東京宝塚劇場には特別な魔法があるのかなと思うくらい、ひたすらパフォーマンスを愉しむことができて2日間3公演があっという間でした。

初っ端から真風ホームズが歌うテーマ曲「鎖の一環」の歌詞が心に沁みました。なんだろうとてもせつない。薄暗いロンドンの閉塞感と情景が目に浮かびました。
そして1人ひとりのキャラクターがとても愛おしかったです。

シャーロックが滝の上で戦っている時、ワトソンはあんなに彼の身を心配しているんですね。アイリーンより心配してるんじゃないかな。(アイリーンは後ろ向きだからよくわからないのもあるけど)
滝から落ちた時には気の毒なくらいに嘆いていて、あれは絶対心の傷として引き摺ると思いました。カウンセリングが必要な状態では。あのままほうっておいていいのかな。メアリーが癒してくれるのかな。(でもメアリーも・・と考えてしまう)

とぼけたホームズ兄弟も好きでした。どことなく似ている気がするシャーロックとマイクロフト。真風さんと凛城きらさん、同期なんですよね。
凛城さんはこの公演をさいごに宙組生じゃなくなってしまうんだなぁ。「ベルばら」のダグー大佐のキャラ作りが好きだったなぁ。ある時期の宙組は元雪組生がお芝居を支えているんじゃないかと思うほど彼女たちが突出してて、そのうちのメンバーだったんですよね。
(雪組生は初日からキャラを作ってくるのが巧いと思っているのですが、潤花ちゃんにもその片鱗が
うかがえて私の心の中の雪組リスペクトが発動しました)
「サンクチュアリ」のギーズ公も印象的でした。そして「神々の土地」の美しくて繊細で茨の棘の上に立っているような痛々しいアレクサンドラ皇后の衝撃は忘れられません。
どこか一歩退いたようなクールな印象がありつつ面白さと端正さを兼ね備えた凛城さんが演じるマイクロフトは今作私の中のベストアクトです。
専科異動第1作目「プロミセス・プロミセス」見れたらいいなぁ。「NEVER SAY GOODBYE」にも出演してほしいなぁ。(ジョルジュたちと行動を共にするラジオバルセロナのパオロを凛城さんでどうでしょう小池先生)

あんなに優秀な部下を揃えておいて間の抜けた失敗をするモリアーティも好き。
世界を支配しようとする彼はマッドサイエンティストの類なんでしょうか。兄のモリアーティ大佐の動機や目的はなんなんだろう。弟よりはよほどまともな人に見えるのに。陸軍大佐にまで出世しているのに。なぜ弟のいいなり? 溺愛? それとも弱みを握られているのでしょうか。これだという確信がないまま千秋楽になっちゃうのかな。
ムラの初見ではいろんな疑問が湧き、それも何度か見ているうちに一つ一つ納得できていったのですが、まさかこの疑問が最後まで残るとは思っていませんでした。

もう一つ残っていた疑問はレストレード警部がマイクロフトを撲ることでしたが、これはマイクロフトが女王陛下から直接お声を賜る政府高官にもかかわらず「偉そうに見えないという特殊能力の持ち主」というのと、フロックコートに勲章まで付けているマイクロフトを官僚と気づかないようなレストレードの「観察眼のなさゆえ」の複合的理由かなと思いました。これでは事件解決なんて無理。それで警部なのも不思議ですが。
あれでレストレードの進退に一切不問のマイクロフトは本当に「いい人」だなと思います。それが成立するマイクロフトなんですよね。


「デリシュー」はとにかくとってもとっても楽しかったです。愉しくて可愛くてせつなくて。
東京公演初見では、久しぶりに体感する生のショーに心が震えて、中詰めの「Amor Amor Amor」の歌詞で「・・決して忘れはしない」を耳にしたとたんにわわわわ~っと退団される方のことが浮かんできてそれからは何を見ても胸がいっぱいになってしまい、その後のキャンディーマンもI love Parisも虹色の薔薇も笑いながら涙という状態で、マスクをしていて良かったと思いました。

それから東京公演になっていちばん変わったのが「フォレノワール」のレザンちゃん(桜木みなとさん)かもと思いました。
のっけからプンスカしていて表情がとても可愛くて目が離せませんでした。ベラミの真風涼帆さんやアメリカンチェリーの潤花ちゃんに対してコロコロと表情が変わって、ムラよりコミカルに感じました。
大劇場公演で苦手だったのは、レザンちゃんが何を考えているのかわからない、というかわかりたくなかったからというのも大きかったかもしれません。
登場人物の気持ちを誰ひとりわかりたくなかった、そんな場面だったのが、ちょっとだけレザンちゃんが好きになることで紛れたかも。
それでもやっぱり誰かの尊厳を貶めるのはだめだと思うし、弱い立場にある人が尊厳を傷つけられていることを当たり前だと思ってしまうようなストーリーは受け入れ難いなと思います。

いろんなことを思ってたくさんのことを考えたこの公演もあと数日で終わってしまいます。
そして千秋楽を最後にもう宝塚の舞台では逢えなくなってしまう人も・・。
千秋楽まで何事もなく公演が続きますように。そして千秋楽は卒業する方々がしあわせな1日となりますように。

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2021/08/22

あの日すれ違った道は。

7月29日と30日そして8月3日に宝塚大劇場にて宙組公演シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」「Délicieux!-甘美なる巴里-」を見てきました。8月3日は千秋楽でした。
(お盆に大雨に新型コロナの感染拡大等々に振り回されているうちに東京公演の初日を迎えていました)

千秋楽は2階から、30日は前方センターで観劇(お隣にはひっそりとOG娘役さんがお座りでした)。
初見の頃は思ったほど奇人ではないホームズにもの足りなさを感じていましたが、おちゃめで誠実な真風ホームズも見慣れて楽しめるようになっていました。
ショーも苦手なところから目を逸らすタイミングも覚えてひたすら多幸感に浸り夢の中にいる心地で過ごした数時間でした。

両作品とも中堅から下の出演者に見せ場が用意されているのも楽しめた理由の一つだったなと思います。
生徒さんたちのステップアップを喜ぶことができるのも宝塚を見つづける理由であることをしみじみと感じる公演でした。
千秋楽には恒例の胸元のコサージュ、そして退団者のアドリブや見せ場に拍手。
パレード後に並んだ時には退団者にスポットも当たっていて、スタッフさんの心づくしに温かい気もちになりました。
愛しい生徒さんたちが卒業していくのがこの公演でよかったと思えたことが私にとってなによりも幸せなことでした。

毎年40人の生徒(と呼ぶ劇団員)を受け入れる宝塚歌劇団ですから、毎年それくらいの生徒さんが退団していかれるのは経営システム上仕方のないことだとは思っています。
彼女たちの有限で尊い時間を売り物にするというある意味とても残酷ともいえるシステムで成り立つ世界。
そこに惜しみなく青春のすべてを懸ける彼女たちへのリスペクトと、その輝ける時間を個人
の楽しみのために消費していることに対する罪悪感とで、言葉では言い尽くせない思いが胸に渦巻いているのですが、それゆえに幸せに卒業の日を迎えてほしいと願い、そののちも1人ひとりが誇りをもって新しい人生を歩んでゆかれることを心から願わずにいられません。

そして始まったばかりの東京公演が千秋楽まで無事に上演され、退団される皆さんを無事に見送ることができますように。
昨今さまざまな舞台の公演中止のニュースを聞くたびに、そう切に切に願わずにいられません。
そのためにもどうか、客席もご協力をと。

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2021/08/07

いちばん大切なものを手に入れた。

愛ちゃんこと愛月ひかるさんが「柳生忍法帖」「モア―・ダンディズム!」の千秋楽(2021年12月26日)で退団することが発表されました。
予感はありつつ外れてほしいと祈っていたのですが、現実になってしまいました。
ようやく世界が愛ちゃんに追いついたところだったのに。

人にも物事にも正直に本音で向き合う愛ちゃん。
甘くコーティングされた関係性を見ているのが好きな人には敬遠されてしまうのかなと悲しく思った頃もあるのですが、いま彼女を認めてくれる人がこんなにいることが素直にうれしいです。

先月バウホールで見た愛ちゃん主演の「マノン」は、学年の若い役者同士ならなんとなくほわほわと埋まって夢のような物語で終わっただろうところを、相手役の有沙瞳ちゃんともども
実直に緻密に演じて、エゴとエゴが絡んで導きあった因果が見える作品になっていました。
これまで愛ちゃんが演じてきた役やその役づくりを思い返すと単純な人物造形にはとてもならなかったのだろうなぁと思います。なにも考えていないなにも思っていない無心の役がいちばん演じにくいだろうなぁと。
ただ存在し動き見つめるだけで見る側の想像を掻き立て成立させてしまう圧倒的
真ん中タイプの役者さんもいますが、愛ちゃんも有沙瞳ちゃんもキャラクターを演じることに長けた役者さんで、これまでの来し方を経ていまがあるのだなぁとしみじみ思いました。

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2021/07/14

ブローニュの森の奥で。

7月6日に宝塚大劇場にて宙組「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」「Délicieux!-甘美なる巴里-」のぴあ貸切公演を見てきました。

Délicieux!」はベルエポックからレザネフォルの時代のパリの雰囲気を甘やかで可愛いお菓子たちになぞらえ、これでもかと可愛いや華やか楽しいを盛り盛りに盛ったショーでした。
クリームでデコレーションしたケーキの上にカラフルなマカロンやフルーツ、さらにさまざまな砂糖菓子を食べきれないほどのっけたみたいな欲張りな甘くて甘くて甘いショーでした。

例年だと7月にホテル阪急インターナショナルで開催されている巴里祭を贅沢に大劇場でやったらこんな感じでしょうか。
プロローグからLEDの彩り華やかな大階段がドーン、お菓子の箱をひっくり返したように段上から次々に繰り出してくるホワイトにラベンダーカラーがアクセントのアイシングクッキーみたいなコスチュームの出演者のパフォーマンスに心躍り、宙組生、初舞台生も総出のフレンチカンカンまで体感時間あっという間でした。
舞台花道銀橋に居並ぶタカラジェンヌたちの真ん中で真風さんがお遊戯指導の先生みたいに一緒に踊りましょうとマカロン型スティックをフリフリしてた絵は意味がわからなくなるくらいリッチでファンシーなパノラマでした。

つづいて大階段をしずしずと降りてくるローブアラフランセーズ(輪っかのドレス)の長身の美女、マリー・アントワネットの芹香さん。プティトリアノンで退屈しのぎにスウィーツをご所望。
マカロン男爵の紫藤りゅうさんとご友人の留依蒔世さん、すべてが可愛い夢の世界でなにを血迷いマッチョを目指すのか、あんな可愛い上着を着て(笑)。あえて意外性を突いて王妃さま(と観客)を攪乱させる作戦なのかなぁ。

ガトーフレーズの風色日向さん、亜音有星さん、大路りせさんの苺可愛いアイドルトリオ、ポージングとウィンクが鼻につくくらい可愛いくて胸きゅん。ですが王妃さまのお好みには合わないみたいで残念。
ヴィオレット・クリスタリゼ(菫の砂糖漬け)の瑠風輝さんと鷹翔千空さん、このどこぞの辺境伯のご子息だといういかにもな宙組の貴公子たちに思わずオペラグラスでロックオン。すみれ色の宮廷服が映える超絶スタイルに金縁眼鏡、憂いと知性を宿したお顔立ちと美声が鬱になるほど素敵。ですがやっぱり王妃さまはお気に召さないご様子。
クレープ侯爵(公爵?)の和希そらさんはキザりと甘く深い美声でアントワネットさまを虜にする作戦だったようですが功を奏さずアントワネットさまの厳しいツッコミが。

そこにアントワネットさまのお好みを知り尽くしたあのお方がご登場。
その手にはアイスクリームの銀の器が。これまでとはアントワネットさまの食いつきがちがいます。アイスクリームになのかフェルゼン伯爵になのか・・その両方、彼女を喜ばせるためにアイスクリームを選ばれたフェルゼン伯爵にでしょうか。アントワネットさまはたいへん暑くていらしたようなのです。あーそんな慎みのないお姿で、おみおみおみおみおみ足を~~(素敵)。
金髪ロングヘアの麗しい真風さんを見るのはいつぶりでしょう。もしかして王妃の館以来??

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2021/07/09

かならずおまえに辿り着く。

7月6日に宝塚大劇場にて宙組「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」「Délicieux!-甘美なる巴里-」のぴあ貸切公演を見てきました。

4回観劇して初の2階席でしたが、2階席から見ると舞台セットやライティング、フォーメーションなどがダイナミックでとても見応えがありました。
ホームズがアイリーンの楽屋を訪れる時のノックは、ライティングとノックの音と真風さんの仕草が絶妙にスマートで素敵だなぁと思いました。2階席からじゃなかったら気づかなかったなぁと思います。
ほかにもセットに投影された鎖やライヘンバッハの滝の映像も壮観でしたし、ロンドンの街は舞台奥にいる人々の様子も見えて物語の世界観により浸ることができました。

1週間前の観劇では作品の世界観を掴めず戸惑いましたが、今回はすっと問題なく入り込んで見ることができました。
前回はいちいちショックを受けたり戸惑っていたりしていたのでそれぞれのキャストのお芝居も頭の中で整合性がとれず意味がよくわからずにいたのですが、今回は芝居の方向性や塩梅も自然に受け止められ面白く見ることができました。
そのうえでホームズが落ち着いてきたなぁという
印象をうけました。なにもセリフのない間を安心して見ることができました。
“真風ホームズ”が存在していました。

ホームズを取り巻く人びとのキャラ立ちも面白かったです。
遥羽ららちゃん演じるハドスン夫人はホームズに振り回されてお怒りになりながらもその実とても協力的でいつもご苦労様!って思いました。本当はホームズのことが大好きなんだなと(笑)。
天彩峰里ちゃんのメアリーの浮世離れしているようで核心を突くひと言にその瞬間誰もがなにかを察することができている感じがとても良かったです。ワトスンぜったい彼女を手放しちゃだめだぞと思いました。ワトスンにとってメアリーとホームズは両極の対となる存在なんだなと思いました。
そしてやっぱり凜城きらさんのマイクロフトが好き。弟に甘いんだから~~と思います。
芹香斗亜さんのモリアーティも見慣れてきたゆえ、ストーリーを面白く見ることができたと思います。(前回はモリアーティが登場するたびに、おー、おぉ、おー?って感じで最後まで慣れませんでした笑)

潤花ちゃんのアイリーン・アドラーが人を出し抜くかんじのシーンが好きで、マイリンゲンでのモリアーティとのやり取り、ラストの墓地でのホームズとのやり取りはたのしくて仕方がないです。潤花ちゃんの話し方のペースとか耳障りのよい声音とか含めてお芝居が好きです。
アイリーンに非難がましいことを言われているホームズも好き。相手が自分を責めるのを黙って聞いている時の真風さんが好きなのかも。懐の大きいかんじが。彼女との信頼関係が見える気がして幸せな気持ちにさせてもらいました。

桜木みなとさん演じるワトスンのメアリーに向けるまなざしが好きでした。とくにメアリーが不思議と真実をついたひと言を発した時。彼女に対する深いリスペクトが感じられました。
ホームズが滝から落ちてからの一連の深い感情表現は唐突に感じられ、そんなに?と思い
ました。それというのもそれまでにホームズとの深い絆を感じさせるエピソードが描かれていなかったせいだなと思います。ワトスンとしてのその感情は正解なのだと思うけれども。ちょっと置いてけぼりな気持ちになりました。

ポーロックの瑠風輝さん、モラン大佐の鷹翔千空さんがカッコよくて加点倍増でした。それぞれの魅力を引き出せる役になっていて生田先生わかってらっしゃる。
美声揃いのスコットランドヤードのメンバー(和希そらさん、留依蒔世さん、希峰かなたさん、真名瀬みらさん、湖風珀さん、風色日向さん、亜音有星さん)が歌い継ぐ場面も好きでした。美声がヤードの採用条件? それとも配属されたら毎日歌の鍛錬があるのかな。

そして今回も、モリアーティチーム(芹香さん、松風輝さん、紫藤りゅうさん、瑠風さん、鷹翔さん)からホームズチーム(真風さん、凛城さん、桜木さん、和希さん、留依さん、遥羽ららちゃん、瑠風さん、希峰さん、天彩峰里ちゃん)と歌い継ぐ「The Game Is Afoot!」は最高に気持ちが盛り上がりました。真風さんがちょうカッコイイし。

女王陛下(瀬戸花まりさん)とマイクロフト、そして大臣たちのやりとりも関係性が面白くて好きでした。
これはエンタメ作品なんだとわかって見ると見どころがいろいろみつかって、リピートが楽しみです。

見終わった後で、ホームズが歌っていた曲の1フレーズが頭をぐるぐる。「かならずおまえに辿り着く」って“おまえ”って誰なのかなぁ。
帰宅してプログラムを見ると「真実」に“おまえ”のルビが。
生田先生こういうのお好きですよねぇ。

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2021/07/03

雨が降らなければ虹は出ない。

6月28日と29日に宝塚大劇場にて宙組公演「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」「Délicieux!-甘美なる巴里-」を見てきました。

「Délicieux!」はベルエポック、レザネフォルのパリに可愛いアイシングをかけたような世界観。おそらく地上のどこにもない空想上の「パリ」という憧れの世界を具現化したような多幸感でいっぱいになるショーでした。

でも、甘やかなシャンソンを歌い継ぎ、舞台上のタカラジェンヌと客席とがペンライトで愉しくシンクロしたり甘く美しい狂騒のカンカンで最高潮に盛り上がったり、プチトリアノンで王妃さまと個性的なスイーツを愉しんだりした後で、突如としてR指定の世界になるのがどうしても受け入れられませんでした。
初めはけっこうリアルな小道具たちだなぁ、なかなか本気のボンデージファッションだなぁと思って暢気に見ていたのですが。
だんだん、えっ・・これ・・?となりました。

様式や設定にそうしたものを取り入れたショーならこれまでもありましたが、性的な嗜好そのものをショーとして見せていたものはなかったと思います。
どうぞ性的対象として見てくださいというような。その中には盲目の少女までいて。

これが閉じられた劇場の中だけで完結するならまだいいのですが、映像となってネットにでも流れたら取り返しのつかないことになりはしないのかと心配です。
その前にこれは放送しても良いものなのかも疑問です。
「清く正しく美しく」というモットーは、彼女たちが性的対象として見られないようにと守ってきたものでもあったのではないのでしょうか。
それを自ら破ってしまってどこへ向かおうというのでしょうか。

このあとのラテンの場面からはまた盛り上がって、キュートな娘役さんたちの銀橋渡りやキャンディーケーンを手にした軽快なスウィング、マカロンカラーの衣装が目に涼やかで美しいコーラスの場面ではこの公演での退団者のピックアップもあったりして胸がいっぱいになりました。
カッコイイ男役スターさんたちの歌とダンスに心でキャーキャー叫んで、とてつもなく可愛いピンクのドレスとハットの娘役さんたちに囲まれた芹香さんが華やかに大階段で名曲を歌ったり、黒燕尾の男役さんたちがペアでタンゴを踊った後は、シフォンのブルードレスの潤花ちゃんが登場して芹香さんの歌で真風さんとデュエットダンス・・・こういうのが見たかった!と思うものがこれでもかこれでもかと噴水のように溢れてきて、
最後は振り切れるほど幸せな気分になれるのでまた見に行くのが楽しみなのですが。
切にあの場面は変更を加えてほしいなぁと思います。
安心して宝塚を見に行きたいから。

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2021/07/02

The Game Is Afoot!

6月28日と29日に宝塚大劇場にて宙組公演「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」「Délicieux!-甘美なる巴里-」を見てきました。

シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」は期待していた方向と違っていて初見は戸惑いました。
生田先生の余計な設定を膨らませる癖は治らないのかなぁ。
ホームズが女性嫌いの傾向だからこそアイリーン・アドラーが稀有な存在として輝いているのに過去の恋人を創作する必要があるのかな。(アドラーを登場させない映画等ではヒロインとして原作にはいないホームズの恋人が登場する場合もあるけど)

世界観が幼い気がするのもイマドキなのかなぁ。物語上意味のあるワードが軽いのも気になりました。
これはアイリーンではないアイリーン、モリアーティではないモリアーティ、ホームズではないホームズと思って見るのが良さそうです。
モリアーティの一味からホームズの仲間へと歌い継ぐ「The Game Is Afoot!」は声の良いメンバー揃いで耳に最高だし、ザ男役の真風さんがとってもカッコよくてこのうえなく気分が高揚したのでこのシーンのためにリピートできると思いました。そこからラストにかけては隙なく好きだったので、だからこそいろいろと惜しいなぁと思いました。

主演の真風涼帆さん演じるホームズ像はどうもしっくりきませんでした。
真風さんって男役のなかでも最高な部類の素材だと思うんですけど、その魅力を活かしきれていなくてもやもや。
ホームズの造形としてのカッコよさもない。高い声で抑揚がつきすぎる話し方、過去の恋人を思って苦悩する等、どう考えても原作とは程遠い。
これは“あのホームズ”ではないと思って見るべきなのだなと思うけど、じゃあこの作品のホームズはどんな人物?となると見えてこない。なので魅力的な人物に思えない。
それでいてワトスンとの掛け合いの歌では原作の設定を引用していて、もはやどうしたいのかよくわからない。設定は使っていながらそのワトスンへの反論の仕方がホームズらしくない。
見ている側としては過去の作品のスタンやディミトリに似ていて混乱する。真風さん引き出し少ない?と思ってしまう。
人を見透かしたような態度の偏屈な英国紳士が思わぬリアクションを見せた時、それがとてつもなくチャーミングに見えるのがホームズの魅力だと私は思っているのだけど、そういうところが見えなかったのが肩透かしでした。
いつもはぞんざいに扱っているワトスンを実はかけがえなく思っているのが見えたり、女性嫌いかと思っていたらリスペクトしてる女性がいたり、クールだと思っていたら子供っぽい面があったり情熱的に悪と対峙したり、前提条件が明確にあるからホームズは面白いのになぁ。

アイリーン・アドラーもあのアイリーン・アドラーではないなと思いました。
でも演じている潤花ちゃんがとても華やかで上流階級でスキャンダルの中心になるのはなるほどと思いました。お衣装部さんも頑張り甲斐がありそうです。どのドレスも着こなしていて素敵だなと思いました。
ただ生田先生のこだわりかヘアスタイルに縛りがあるみたいで、どのドレスを着ていても同じように見えたのが面白くないなと思いました。ドレスに合わせたいろんなヘアスタイルが見られたらよかったのになと思います。
女王陛下主催の祝祭に出席する時も旅着でドーバーを超える時もおなじなんてアニメみたいでなんだかなと。いやアニメでも、ここぞという時はいつもとちがったヘアスタイルで登場してわぁっと言わせるものですが。
潤花ちゃんがこんなにたくさんの
セリフを話す作品を生で見たのは初めてでしたが、日本語のイントネーションに癖がなくて綺麗な話し方ができるのがとても素敵だなと思いました。

芹香斗亜さんのモリアーティの造形はもう原作のイメージとはかけ離れていました。
宝塚ですから役づくりが若くなるのは予想していましたしポスターを見てもそれはわかっているつもりでしたが、想像以上に子どもっぽい役づくりで「黒執事」に出てきそうなキャラだなぁと。
ヘアスタイルもアイリーンと同様にアニメっぽいアッシュ系カラーとカットで2.5次元ミュージカルのキャラみたい。
といいますか舞台セットも「黒執事」みたいだなーと思ったし、もしかして生田先生は2.5次元ミュージカルをやりたかったのかな。(本当は「憂国のモリアーティ」をやりたかった??)
そうならそうと最初から言ってくれればいいのに——!
新潮文庫を読んでいるつもりが電撃文庫を読んでいた!みたいな(誰かがカバー掛け替えた??)感覚に陥ってどうしていいのかわからなかった時間を返して。
生田先生の場合、たびたび公演解説と実際の舞台のテイストがちがう問題が。
見る側も初見で受け入れるのに戸惑うけど、演じる側も戸惑うんじゃなのかな。舞台上に存在する人びとにも齟齬があった気がします。19世紀の写実主義な人びとの中にデジタル彩色の人がいる印象でした。

ほかに気になったところは、レストレード警部(和希そらさん)がマイクロフト(凛城きらさん)を殴る場面。
ガチガチの身分社会であるヴィクトリア朝時代に法と秩序を守る立場のスコットランドヤードが一門の紳士を殴ったりするかな。あれくらいのことで。それも政府高官を・・と。設定崩壊してるなぁと見るたびにあーあとなりました。

若手スターや娘役の起用の仕方とか、顔見世的場面を作ったりとか(地下の武器工場の場面やロイヤルオペラハウスの場面など)、役者それぞれに愛がある作り方がされているのは見ていて嬉しいし、ラストの趣向もとても好きなので、世界観がまとまって「んん??」と思わずにすむといいなぁと思います。
次の観劇では好きなところをたくさん見つけてきたいと思います。
——まだ獲物は飛び出したばかり!

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2020/12/18

彼女を信じてくれてありがとうございます。

12月13日と14日に宝塚大劇場にて、宙組公演「アナスタシア」の前楽と千秋楽公演を見てきました。

約2週間ぶりの観劇でしたが、こんなにも深まるものなのかと驚きでした。
特に前楽はすべてがピッタリとはまった快感と夢見心地が途切れることなくラストシーンに導かれました。

ほんとうにあえて挙げるとすれば1か所だけ、1幕の終幕間際のヴラドのアドリブへの客席の笑い声が次のディミトリのセリフまで残ってしまったのが惜しかったことくらいでしょうか。時間にして何秒もないタイミングなんですけど、ほらやっぱりアーニャはアナスタシアでしょ?と確信できる私の好きなセリフに被ってしまったのが・・。でも客席が湧くのを禁ずるのは違うと思うし、さりげない言葉だから良いのであって語気を強めても興ざめだし、まさに舞台は生ものだなぁと思いました。でもほんとに一瞬現実に戻ったのはそこだけで、夢を見続けた3時間でした。

千秋楽は客席も雰囲気がちがったし、舞台の上も独特の緊張があった気がします。
ディミトリ(真風涼帆さん)がアーニャ(星風まどかちゃん)との別れを意識する歌を歌えば、私もつい「ああ大劇場で宙組のまどかちゃんを見るのも今日が最後なんだ・・寂しいなぁ」などと雑念が入ってしまい、前日のように無心で見ることができませんでした。
1幕で真風さんは喉をいかしてしまわれたのかな。前楽の方が声が自在に伸びていたと思います。慎重に音を置いて歌われていたようで、前楽よりもおとなしめなディミトリでした。そのぶんせつなさは千秋楽のほうが増して感じられた気がしますが私の気持ちのせいもあったかもしれません・・。

アーニャ役の星風まどかちゃんも、前楽はオールパーフェクトだったのに千秋楽は何回かセリフを噛んでいてこれも千秋楽かなぁと思いました。でもセリフを言いなおししてもダウンせずクオリティを保てるのは流石だなぁと思いました。これほど信頼できるパフォーマーはそうそういないなぁとあらためて星風まどかちゃんという存在の稀有さをおもいました。

ふりかえると1か月前にはじめて観劇して以来、ディミトリのことばかり考えています。
サンクトペテルブルクの路地裏で生きるストリートチルドレンだったんですよね。お父さんは強制収容所で亡くなり、お母さんはそのずっと前からいない。
この街で生き抜くには賢く抜け目なく立ち回らなくては。まともなことをしたって生きてはいけない。盗んだり人を騙したり。力のない子どもは捕まれば殴られたり蹴られたりはあたりまえ。自分を生かすので精一杯だったよね。

悪びれてはいるけれど、アーニャに出逢って、彼女をパリに連れて行くために一生懸命お金を作ろうとする姿は胸を締め付けました。人様のお財布からお札を抜いている姿も。そうしたって出国許可証を手に入れるだけのお金は作れないんですよね。それもとてもせつない。
ヴラドやアーニャに出逢わなければ、ディミトリも悪友たちとウォッカに溺れるしかない人生だったかもしれない・・・この街で。

親のいないストリートチルドレンだった彼が大公女様のプリンスになるというおとぎ話なんだなぁ、これは。

おとぎ話は自分で作ればよいと強がりを言っていたけれど。アーニャがダイヤモンドを持っていなかったら成立していないお話。

彼がアーニャを心から信じたから起きた奇跡の夢物語なんだなぁ。
そんなことが自分に起きるなんて少年の頃の彼は思いもしなかっただろうなぁ。ほかの誰かになれたらと、そんな無邪気な空想を少年だった彼も想い描いたことがあるのだろうかと、凍えてひもじい夜にどんな夢を見ていたのだろうと思うとせつなくてたまらなくなります。誰かの温もりの中にいた幸せな記憶はいつのことだったのだろうと。

ほんとうはアーニャが主人公の物語なのだろうけど、宝塚版だからこそのディミトリの比重が私は好きです。アナスタシアの過去ほどは彼の過去は描かれていないけれど、だからこそもっともっと彼のことを知りたいもどかしさはあるけれども。

でもそれも前楽と千秋楽にはみんな真風ディミトリに見ることができました。
彼が歌う歌詞が情景となってはっきりと見えた前楽、そして千秋楽でした。
「In A Crowd Of Thousands」で浮かび上がってきた痩せて汚れた少年と大公女様の邂逅。2人がともに記憶していたおなじ情景。
そしていま目の前で彼女に跪くディミトリの姿。幾度かつながりかけては消えた線と線が交わった奇跡の瞬間を私は目の当たりにしている——。
アーニャに出逢う前、少年の頃の思い出、アーニャに出逢ってから・・・どのディミトリも私は愛おしくてたまらなくて大好きです。

自分をみつけても手を振ったり笑いかけたりしてはだめだというディミトリの言葉に、千秋楽は専科に異動してしまうまどかちゃんと宙組に残る真風さんが重なって、たまらなくせつなくもなりました。こんなところでも雑念が・・・涙。
けれどあんなに鳥肌が立つほど息の合った「In A Crowd Of Thousands」を聴いたあとでは・・・。
このコンビだからこそのハーモニーを私はもう生では聴けないのだと思うと寂しさがぐっと押し寄せてきました。たぶんこの状況(コロナ禍)では私は東京まで公演を見に行くことは叶わないだろうから・・。
この作品を真風さんとまどかちゃんの主演で見ることができて良かったと思います。

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2020/12/03

ロシアのねずみは賢くなけりゃ死ぬだけ。

11月24日に宝塚大劇場にて宙組公演「アナスタシア」を見てきました。

2週間前に見たときよりもさらに面白く感じました。
2幕のベッドサイドで歌われるディミトリとアーニャのデュエットなどはあまりに息ぴったりで鳥肌が立ちました。

そしてやっぱり私はディミトリの過去と現在が気になり物語から置いて行かれかけました。
親のいない少年がどうやっていままで生きてきたのかと・・・「My Peterburg」を歌う彼の心情はどういうものかと、思いをめぐらせているうちにナンバーが終わってしまう。同情させないところがディミトリらしいところなのだろうなと思うけれども。

落ち込んでいるアーニャにご褒美だと言ってオルゴールを手渡したり、彼女のために人形を買って荷物にしのばせてあげたりしているところを見ると、見かけによらずロマンティックな一面があるのだなと思います。
そんなことをしてあげている時の彼の心の中は、どんなにかあたたかだっただろうなとか、彼自身はそんなことを誰かにしてもらったことがあるのだろうかとか、考えずにいられませんでした。
彼の心の中の甘美な空想と彼が過ごしてきた現実を思うとせつなくて。

マリア皇太后に彼女を信じてもらえてはじめて褒美をもらった気分だと言うところは、彼のこれまでの人生にご褒美、プライズをもらえるような場面がはたしてどれだけあったのだろうと、そしてこの褒賞が彼にとってどんなに輝かしいものだろうと思って胸が熱くなりました。
お金をもらうよりも大切なものが彼の中にあること・・・。ペテルブルクの街で生きて行くために盗んだり騙したり殴られたり蹴られたりしていた少年を思うと。

自分が信じたアーニャを皇太后に認めてもらうことがご褒美。そんなディミトリの気持ちはジェンヌさんを応援する宝塚ファンにも似ているなと思いました。自分ではない誰かのために一生懸命になる気持ち。その人のしあわせを願う気持ち。その人が輝くことを誇りに思う気持ち。
宝塚ファンには入り待ち出待ちにお茶会があるけれど、ディミトリはこの先一切アーニャと関わらずに生きて行こうとしていたのですよね。それはとてもせつないなぁ。馬車の上から手を振ってもだめだぞと。

ディミトリに訪れたしあわせな結末を、ディミトリの中の少年にも語って聞かせてあげてほしいなと、そんなことを思いながらラストの家族写真を見ていました。

このハッピーエンドだけれどもどこかせつない物語。
今月のチケットがあと2回分あるのですが、どうぞ無事に見られますように。
しあわせな千秋楽を迎えられますようにと心から祈っています。

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2020/11/18

あの日の12月。

11月12日と13日に宝塚大劇場にて、宙組公演「アナスタシア」を見てきました。

アーニャ役の星風まどかちゃん、知ってはいたけれどほんとうに素晴らしいパフォーマーだなぁ。
開幕1週間にしてこの安定感。声の張り、伸び、コントロール。気持ちの良い歌声でした。

リトルアナスタシア役の天彩峰里ちゃんの愛らしいこと! ほんとうにそこにちいさなグランドプリンセスが存在していました。
祖母マリア皇太后(寿つかささん)に「私のいちばんのお気に入り」とハグされ、父ロシア皇帝ニコライⅡ世(瑠風輝さん)からも「今宵のさいしょのダンスの相手」としてエスコートされるなど大切に愛情を注がれて、尊重されて育ち培われた自尊心。それがのちの彼女につながっているなぁと思いました。

アナスタシアの長姉大公女オリガ役の愛海ひかるさん、娘役転向後のはじめての役でしたが笑顔輝く美人さんでドレスもよく似合って違和感なし(笑)。実咲凛音さんに面影が似ている気がしました。
次姉大公女タチアナ役の水音志保さん、宙組にこんな素敵な娘役さんがいたのか~♡ ほかの場面でもモブの中に素敵な娘役さんがいるな~と思うと彼女でした。大公女の豪華なドレス姿もとてもお似合いでした。これからどんどん注目したいです。

アナスタシアのすぐ上の姉大公女マリア役は、宙組にようこその潤花ちゃん。とても華があり目を惹きました。クラシカルな雰囲気もありお姫様役がぴったり。バレエの場面ではオデットとしてジークフリート役の亜音有星さんとの並びが夢夢しかったです。
白い生地に金の錦繍のドレスを纏ったこの三姉妹がとてもとても眼福で、私は目を離すことができませんでした。

アナスタシアの弟、幼い皇太子アレクセイ役は遥羽ららちゃん。アナスタシアの夢の中で語りかける場面はその鈴の音のような声と不思議な言葉が印象的でした。
そのアレクセイを平然とお姫様抱っこ?していたロマノフ家の鷹翔千空さん、涼しいお顏を少しも崩さずすごいなぁと思いました。
ニコライⅡ世役の瑠風輝さんも、リトルアナスタシアを(こちらはまさに)お姫様抱っこしていて、なんだかもうタカラヅカなんだけども、さらにその先の超タカラヅカといいますか、夢心地でした。

ロマノフ家のプリンスとして登場する4人の美麗な白軍服の男役さんは、秋音光さん、紫藤りゅうさん、留依蒔世さんそして鷹翔千空さん。大公女姉妹をエスコートする立ち姿も凛々しく優しく一滴の毒もなくこれはまさしくタカラヅカじゃなければどこで見るのかと。
このなかのいちばん若い人がドミトリー大公かな?と思ったけれど、彼は革命の時にはロシアを追放されていたのだっけ。
ではこのロマノフたちは、処刑された別の若き大公や公たちかなぁ。
まるで砂糖菓子のようにロマンチックなロマノフたちに陶然となりながら、その煌めきと幸福感がいっそうせつなくなりました。

彼らに富と幸福が集約されるシステムの陰で、お腹も心も満たされず凍えて走り回っていた少年がいたのよね。ペテルブルクの街で。(と心の中でもうひとりの私が囁きました)

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