カテゴリー「♕ 月組」の27件の記事

2022/12/06

明日を待つこの思い。

12月3日と4日に福岡市民会館にて、宝塚歌劇月組公演「ブラック・ジャック 危険な賭け」「FULL SWING!」を見てきました。

「ブラック・ジャック 危険な賭け」は、マサツカ作品あるあるで、主題歌や挿入歌がとても良くて歌詞を噛みしめて聞きたいと思う作品でした。
主題歌は良いけれど主人公がなんか腹立つなぁと思うのもあるあるで、とはいうものの男役さんのカッコよさに誤魔化されてしまうのもまたあるあるなのですが、今回は誤魔化されたわ~♡とならずに終わってしまって、あら。でした。

話の筋は通っていて演出もうまいなぁと思うところもあるし月組生の芝居は流石だなぁと感心しましたが、純粋にこれ面白いかな?となりました。
クスリとさせる芝居も織り込まれていて、そういうところは笑いましたし、これは芝居の呼吸がよいからできるんだなぁとも思いましたけど。

ブラック・ジャックの思想も主張も嫌いじゃなかったのだけど、なんでこんなに偉そうなんだろうなぁと思いました。
漫画のブラック・ジャックってこんなだったかな。
どちらかというとマサツカ作品の嫌なところが表に出ていた気がします。
そしてそれをカバーする何かも足りなかったなと。
真面目すぎなのかな。愛せる隙がないというか。

私はマサツカ作品の頭ごなしに相手に「馬鹿かおまえは!」と怒鳴りつける主人公が好きになれないのです。
威張るなら大病院の院長とかマフィアのボスにでも怒鳴ればいいのに。
反権力の無頼漢を気取った男性の中のセクシズムが露骨だったのも嫌だなぁと思ってしまいました。
そういうところが信頼できるキャラに見えなくて詰みました。

言い返してくる女性には、その自尊心をへし折って悔い改めさせたらいい気持ちになるのかなぁ。「おれが最高のオペというものを見せてやる」は失笑。
「今夜のことは忘れないと思います」と平伏させるのは何が狙いなのかな。
逆に自己肯定感が低く自分を卑下する女性がお好きなんだろうなぁと思いました。そんな女性を気遣い励ます自分が好きなのかなと。
ブラック・ジャックではない別の誰かが透けて見えてしらけてしまいました。

そこまで偉そうにしておきながらピノコに自分をケアさせるのもなんだかなぁと思いました。
ピノコもまた「愛される幼妻」のロールモデルをなぞっているんですよね。訳あってそうやって自分の居場所をみつけているキャラクターなんだけど、それを舞台で生身の女性が幼児語で演じるといたたまれない気分になりました。

ラストに女王を登場させるのも権威にちゃっかり擦り寄っているように見えて、組織に長くいる人はさすがだなと思ってしまいました。
(007ならああいうのも気が利いていると思えるけれど)

そういう一つ一つが支障になってしまって、世界観に入りきれなかったのかなと思います。

人の世に対する諦観のようなものがあればこそ、生きること生かすことに必死で、不可能なことに抗い挑む人。それがブラック・ジャックだと思うのだけど。
生き方そのものが弱きものを痛めつける世の中へのレジスタンス。抵抗なんだと。
でもこの作品のブラック・ジャックはそうは見えませんでした。

芝居の技術は5組の中でも一番かなぁと思うのに、何か巻き込まれるものがなかったなぁと思います。
硬い印象を受けたというか人間的な魅力が見えたらなぁ。

と思ったら、カーテンコールのご当地出身者の紹介やトップスターの月城かなとさんの挨拶が面白くてチャーミングで、なんとしたこと!と。
福岡出身者は今回美海そらさんお1人ということもあり、しっかりネタを仕込んで笑わせにくるのが流石「芝居の月組生」でした。
3日の夜公演は、博多弁のピノコを披露。4日の夜公演はライブ配信の回だったのですが、可愛い博多弁でご挨拶中に突然ピノコ宛てに電話が鳴ってピノコの小芝居も入れたりとひとり芝居状態で楽しませてもらいました。なかなか度胸のあるチャレンジャーだし可愛いし、お名前しっかり覚えました。

月城さんは月城さんで、3日の夜は組長の光月るうさんから「月組のお天気お兄さん月城かなとが——」とふられると耳元のイヤホンを探る仕草から入って「こちら福岡市民会館、明日のお天気は—— 」とお天気中継をはじめて、翌日のお天気や気温を淀みなく話し出して(ちゃんと仕込んでいたのですよね)会場が一気に和みました。
これまでいくども全国ツアーでのトップさんのご挨拶を聞いてきましたが、こんなの初めてじゃないかな笑。客席は一気に月城さんを好きになったと思います。
お芝居自体も演じている人々を愛せる演目だったらなぁと思ったりも。


「FULL SWING!」は、大劇場公演は見ることができなくて配信を見たのですが、月組らしいジャズの演目で全国ツアー版を楽しみにしていました。
三木先生で月組といえば「ジャズマニア」が好きだったので、ちょっと懐かしくもあり今のタカラジェンヌさんたちのリズム感に感心したりしながら楽しみました。
夢奈瑠音さんの「ジャズマニア」からのラインダンスは爆上がりました。

ジャズのビートを楽しんでいるうちにあっという間に終わってしまったショーでしたが、なかでも風間柚乃さんの活躍が印象的でした。
去年のバウ公演でもジャズを歌ってらっしゃったのが素敵だったので、また風間さんが歌うジャズが聞きたいなぁと思っていたので望みが叶いました。

礼華はるくんが公演を通して3番手ポジションにいたのもびっくりでした。「親孝行そうないい息子さん」と言いたくなる下級生だったのに、いつのまにかスターさんなんだなぁと感慨深かったです。

それから月組といえば私のイチオシ結愛かれんちゃん♡ 今回も表情豊かで素敵でした。
そしてデリシューの初舞台ロケットで気になっていた一輝翔琉さんを発見。月組配属だったんですね。やはり私の目線泥棒でずっと追いかけて見てしまいました。

ここのところ大人っぽいといいますか渋めの演目が多い月組ですが、来年は下級生の1人ひとりまで目が留まるような派手な演目が来たらいいなぁと思います。
芝居の月組なのは承知なのだけど、明るいショー作品を期待します。

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2022/05/27

たとえ悲しみでもいいから。

5月25日にシアター・ドラマシティにて宝塚歌劇月組公演「ブエノスアイレスの風」を見てきました。

演目が発表された時、若々しさが持ち味のありちゃん(暁千星さん)には合わないんじゃないかなと思ったのですが、豈図らんや。
反政府ゲリラとしての活動に青春のすべてを捧げ仲間を亡くし生き残り、心に癒えぬ傷を抱えて虚しさに抗いながらいまを受け容れて生きて行こうとする男を、ありちゃんは丁寧にそして真摯に演じてその人物の像と影を浮き彫りにしていました。
あのありちゃんが——!ときっと多くの人が思ったのではないかな。

歴代のニコラスとも違ったクセのない芝居で、セリフがすっと入ってくるかんじ。
初演は映像で繰り返し見た作品ですが、ありちゃんが演じることで気づけたニコラスの心情もありました。

当時は紫吹淳さんのカッコよさにひたすら痺れて、じつは物語のシチュエーションについてよくわかっていない部分もあったかも。
宝塚を見初めの頃で男役のカッコよさに耐性がないところにもってきて、あの煮凝りのような濃さを浴びてしまって思考力よりも感性で見てました。
紫吹さん独特の洗練された身のこなしから繰り出される溜め台詞に完全ノックアウトされてたと思います。
「友達が、」(カウントできるくらいの間)「・・・死んだんだ」。
ここだけ切り取って見たら堪らず爆笑してしまうかもしれないけれど、作品の流れの中に緊張感をつくり観客を自分に集中させてから一気に感情の堰を切る技量はお見事。
まさに「ザ・紫吹淳」の真骨頂でした。

あのニコラスを、ありちゃんがどう演じるのだろうと思っていたのですが、思いのほかナチュラルなニコラスで、感情の流れも物語の文脈もしっかり表現していて、腑に落ちること腑に落ちること。
初演の頃は、人間やその関係性の複雑さ曖昧さが模糊としていても、その割り切れなさこそが現実だとストレスを感じずに鑑賞していたけれど、いまはなるべくわかりやすくクリアに演じるのが時流なのかな。とも思いました。
(悲しみの感情さえ自己責任という言葉で突き放される時代だからなぁ)

マサツカ作品にたびたび出てくる「7年」。
がむしゃらに理想を貫こうと世の中との軋轢に身を削り生きていた「あの頃」と、交わしてきた幾多の約束や人間関係がしがらみとなり折り合いを探しながら生きる「今」。
世の中を俯瞰し「あの頃」を冷静に思い返せるようになる時間が「7年」なのかぁ。
ありちゃんのニコラスは風間柚乃さんのリカルドとともに「あの頃」の想像を掻き立てるニコラスでした。
青春を共に過ごし理想を求めて熱く突っ走っていたんだろうなぁ。

そしてマサツカ作品に描かれるのは「不如意でも生きて行く人びとの悲哀」。
思い通りに生きている人なんていない、それでも生きて行く。というのはあたりまえのことだった。
いつまでも自己実現を諦めずにいられる時代になった今、この物語に描かれる人びとに共感することができるのか。
そんな危惧も杞憂に終わり、ピンと張りつめた糸のような芝居に終始見入り、終幕と同時に心からの拍手を送りました。
ありちゃんと月組メンバーの真摯な芝居を見ることで忘れていたことを思い起こさせられた気がします。

ありちゃん、下級生時代は芝居が課題だったとは思えないくらいいい芝居をするようになったなぁ。
心に響く歌、そしてダンスはもちろん素晴らしくて、異動後の星組を見に行くのがいまから楽しみで仕方ありません。

カーテンコールの時にありちゃんが「月組の好きなところ」を挙げていましたが、下級生たちが自分なりに考えて芝居に取り組みそれを上級生が温かく見守っているところ、皆が芝居に真摯なところ、袖ではふざけているのに、と語っていたと思います。
この「ブエノスアイレスの風」でも感じた月組の地に足の着いた芝居をまた見に行きたいなと思いました。

 たとえ悲しみでもいいから
 生きていればお前に会えるだろう
 忘れることはないよ・・・

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2021/11/22

もうどこへも行くな。

10月26日と11月3日に博多座にて、宝塚歌劇月組公演「川霧の橋」「Dream Chaser -新たな夢へ-」を見てきました。
11月3日は千秋楽でした。

「川霧の橋」は23日に見た時よりもさらに深まっている印象をうけました。
月組の皆さん本当にお芝居が上手い!
舞台の上の1人ひとりがさまざまなキャラクターたちを魅力的に演じ、それぞれの場面で自分の役目をきっちり熟しつつ自らも光っていて、人の愛おしさに胸をふるわせながら見ていました。
そんな人々について思いつくままに書き残しておきたいと思います。

芸妓の小りん姐さん(晴音アキさん)は女性1人で芸で身を立てて生きているような小粋な姐さん。杉田屋の幸次郎
(月城かなとさん)に想いを寄せながら傍観者でいる道を貫いている健気なところもあり。いまでいうところの「押し活」に近い想いなのかもしれないな。「押し」が幸せに笑っていてくれたら自分も幸せというような。
作中では状況説明も担っている役を、晴音さんはとても巧い塩梅で演じてらっしゃいました。お光(海乃美月さん)が若夫婦となった幸次郎とおよしに出会う場面では「とてもここには居られない」に毎回笑わせてもらいました。

杉田屋の杉太郎(蓮つかささん)は口跡もよくて気持ちよい人。朗らかで気遣いもできてコミュ力あり。大工としての腕は半次や清吉に劣るのかもしれないけど、コーディネーター、渉外担当として良い仕事をしてそう。じつはいないと困る人だと思うので、幸さんもっと大事にしてやってと思いました笑。
「杉太郎です」「千代松です」の場面は面白かったなぁ。
あの場面は一緒にいる千代松(柊木絢斗さん)も口跡よく芝居の間も良いので毎回笑いました。

鳶の小頭辰吉(英かおとさん)は着流しがすらりと似合ういい男でした。恋女房が自分を心配して迎えに来たのが男同士の手前決まりが悪くて叱りつけたりしながらも、寄り添いながら帰っていく姿は微笑ましかったです。
火消しとして纏を担って駆け抜ける姿もいい男でした。

杉田屋の女将お蝶さん(夏月都さん)は祭りのご接待をテキパキと采配する有能な女性。ほかの人より先に発言する人だし、言いたいことはすべて逃さずに言うタイプ。
うん、この人なら悪気なく人を傷つけて気づかないでいそうだなぁって女性を、夏月さんが説得力のある芝居で見せていました。

杉田屋の棟梁巳之吉さん(夢奈瑠音さん)は腕と人柄を見込まれて入り婿になったんじゃないかな。お蝶さんが惚れたのかもね。と思いました。
怒鳴りつけるような人柄ではなさそうなのにまちがいなく徒弟たちに尊敬されていることがよくわかる人物。次期棟梁の選び方をとっても皆を納得させてまとめるタイプなのでしょうね。彼が言葉を発すると場が締まります。

飛脚の権二郎(春海ゆうさん)は、はじめはふつうに酒好きのご近所さんなんだなぁと思っていましたが、じつは大事なところを担っている役でした。
源六(光月るうさん)が幸次郎を遠ざける時に近所の目があることを理由にしていたけれど、酔っぱらった権二郎の「妾宅からのお帰りですか」という軽口で、まんざらそれが口実ではないのだとわかりました。
酔っぱらいの戯言が、それを聴いた人から人への伝聞で、いつの間にかそれらしい醜聞になっていくことは人の世にはありがちすぎて

そんなつまらないことに左右されてしまうのも人生だなぁとほろ苦く思いました。
そして、そんな酒に人生を売っ払って生きているような彼の職業が飛脚だからこそ、江戸から遠い大坂で清吉(暁千星さん)とばったり会い、後半の話へと展開するのだなと。
冒頭の祭りのシーンからすでに質の悪い飲み方をしていて、お酒のためなら恥も体裁もほっぽってしまう性格を春海さんはうまく演じられているなぁと思いました。

お甲(麗泉里さん)は、最初の登場では芸妓姿で「お金よりココ(気持ち)が大事」ときっぱり啖呵を切る気風の良い女性。
大火の後では河原で春を売る夜鷹姿となって「金が命の世の中さ」と世を嗤う。女性が生きて行くには信念などは後回しにしなければやっていけない無念さが滲んでいるよう。
それでもやっぱり心根は気持ちの良い姉御肌の女性のようで、芸妓の頃から妹分のように一緒だったお銀(花時舞香さん)たちを従えている。きっとなにかと目を懸けてあげているんだろうな。
なにより半次にお組の行方についての情報を教えてもお金は受け取らない。その情報はお酒一杯の値というのが彼女にとっての理、それを違えないのが矜持なのだろうなと。たとえ100%理想の生き方は無理でも通すところは通して生きようと抗っている。かっこいいぞお甲姐さん。

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2021/10/27

待っていてくれるんだな。

10月23日に博多座にて、宝塚歌劇月組公演「川霧の橋」「Dream Chaser -新たな夢へ-」のソワレを見てきました。
(幸さんのセリフの語尾が記憶していたのとちがっていたので、前回の感想のタイトルを修正しました汗)

この日は中日とのことで、10月11日の初日と翌日のマチネ以来の観劇だったのですが、もの凄い進化を遂げているなと感じました。
舞台の上のひとつひとつのセリフや感情が真っすぐに心に届いてきて私は冒頭からラストまで入り込んで見ていました。

初日もとても感動したのですが、1点引っ掛かるとしたら「おみっちゃんはあれで2年待つの凄いなぁ」だったのですが、今回は「いやぁこの清さんになら初心な娘は勘違いしちゃうわ、初心でない私もコロリだわ~」と思いました。
暁千星さん演じる清吉の雰囲気が大きく変わった気がします。危なっかしい捨てておけないような色気が出たといいますか。
おみっちゃんを見る目の輝きに、この瞳にロックオンされたら敵わないわと思いました。

告白されて豆鉄砲を喰らった鳩になったところから、清さんが行ってしまってウフフってなってるおみっちゃんがとても可愛くて。
清さんの雰囲気が変わったことでおみっちゃんの反応も変わったなと思いました。
この日のことを思い出すたびにきっと、おみっちゃんもまんざらではない気持ちになっちゃって、待っていなくちゃと思ってしまうのじゃないかな。
あの一瞬に絆されてしまったのよね。
そう見えると、その後の幸さんの真摯な想いをなかなか受け入れられないのも納得でした。
一瞬の夢見心地と約束は守らなくてはと思う少女らしい律義さのために自分の将来を決定づけてしまった、愛情についてなにもわかっていない娘なのだなぁと思いました。

そんなおみっちゃんをずっと思っている月城かなとさん演じる幸次郎は、
なんていうのか、やっぱり融通の利かない頑固者だけど信用のおける人だなと思います。
自分の大工道具を自分の手で大事に手入れして仕事をする人柄は、きっと愛情の面でも同じなのではないかなと。おみっちゃんのことも大事に大事に想い続けているのだろうなぁ。
口下手は直した方がいいかもと思いましたが、大人になった彼はそこもちゃんとわかっていますよね。
回り道をしたけれど、やっぱり2人にとって必要なことだったのだなと思いました。

一緒に見た方が初見だったのですが、1時間半とは思えないくらい長く感じだとおっしゃっていました。
私も初日にそう感じたのを思い出しました。つまらなくて長いのではなくて、ヒロインたちの境遇が幾度も変化していき、まだこれで終わりじゃないんだ、どうなっていくんだろう?と思うポイントが何回もあったのに1時間半しか経っていないことに驚いたのです。
それぞれ登場人物たちの情報もてんこもりでしたし、登場人物たちそれぞれの場面が主人公たちの結末にちゃんと意味を成していたことも驚きでした。

日本もの人情ものということで、最近見た宝塚の作品に比べて登場人物が心情を歌ったり踊ったりする場面が少なめだったので、その分の時間で情報がいろいろ盛り込まれていたというのもあったかもしれません。
説明台詞がほとんどなくて、状況や関係性が会話形式で描かれていたことで、たくさんの登場人物にセリフがあったことも情報量が濃いと感じた理由かもしれません。そのセリフ自体は短いものであっても。
「お嬢さん、水溜りがあります」のひと言で、お組さんがどんな育ちの人なのかが浮かび上がって鳥肌でした。
その育ちこそがあの大火の日の行動につながるし、その行動がその後の人生が変わってしまうきっかけともなっていて心で唸るしかありませんでした。

おみっちゃんの家のお隣のお常さんとの関係性も秋鯵のセリフのやり取りでわかりましたし、同じように茅町の人びとの関係や杉田屋さんの内の人間関係や序列もセリフで理解できました。そうそう意外と大事な権さんの職業も。
女性たちの上方言葉で清さんと権さんが大阪で再会していることも説明なしでわかりました。これは日本物ならではの効果でしょうか。
脚本を書いた人のセンスの冴え、そして観客を信じて書かれた脚本だなということもしみじみと感じます。
今回の再演にあたって、初演と演出をほとんど変えていないとのことですが、それも良かったのかもと思います。

この日は、初演の主演コンビ剣幸さんとこだま愛さんがご観劇で、カーテンコールで挨拶された月城かなとさんに大きな拍手をおくっていらっしゃるのが後ろからよく見えました。
月城さんがお2人がご観劇であることを、お稽古場でいただいたお言葉を交えながら紹介されていました。そのお言葉は月城さんにとって宝物なのだなぁという印象をうけました。
一瞬柴田先生のお顏が浮かんだこともおっしゃっていて、こうして宝塚は続いていくんだなぁと感慨深かったです。
月城かなとさんと海乃美月さんのプレお披露目がこの作品でよかったなと私も幸せな気持ちにさせていただきました。

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2021/10/16

スウィングしなけりゃ意味がない。

10月15日の宝塚バウホール月組公演「LOVE AND ALL THAT JAZZ」を見てきました。
風間柚乃さんのバウホール初主演作品です。

感じたのはひたすら「恐怖」でした。
これを書いた人に人の心があるのかと疑いました。
スウィング? 否、洗脳でしょ?
「恐怖による支配」を「善導」と勘違いしている人による。

独善と自己満足のために出逢った人々を次々と不幸に陥れていく主人公が怖かったです。
不穏な時代に突然店に飛び込んで来た娘のただならぬ様子にお構いもなく、訊かれもしない自分の正当性をべらべらと話し出し、相手の事情を察するや怒鳴りつけて叱りつけて自分のビジョンに従わせるところから嫌な予感はしていましたが、それは最後まで払拭されず、それどころかますます増長していく主人公が恐怖でした。

愛とか人は誰もが違ってよいとか、どんなに立派なことを言っていても相手の心に寄り添わなければそれはただの独善では。
他人を自分の理想に巻き込み命をも懸けさせながら、この人はそれをどう思っているのだろう。
相手の同意を一度だってとっていたかな。若い娘には判断力も意思もないと思っているのかな。
仲間たちの憧れのジャズマンの自分だから、皆が諸手を挙げて賛同するのが当然と思っているのかな。

善良な仲間たちの前で、命に関わる重大な機微情報をするっと口にするヒロインも怖かったし、それを勝手に解釈して自分の主張のために取り込み自分の正義に利用する主人公も怖かったです。
仲間の命の意味や重さまでも彼が解釈して誰にも口を挟ませないことも。
恋人の死の報せを受けたばかりで錯乱する娘に微笑みを強要するのも怖かったし、その状況で彼の言葉(歌)に感銘を受けて娘が心を改めることも怖かったです。

彼の微笑みには不思議な魅力があるそうな。
だから皆彼のために瞳をキラキラ輝かせて、命まで懸けてくれるらしい。
強制労働の最中でもひとたび彼がジャズを歌い出せば、皆憑りつかれたように笑顔になって踊り出していました。
音楽は人の心を支配する手段なの?
彼の奏でるジャズは人の心を彼の思いのままに動かす技のよう。
ストーリーにお構いなくジャズナンバーになると客席からぜんぜんスウィングしていない平坦な集団手拍子が起きるのも怖かったです。
自由であるはずのジャズなのに全体主義のお手本みたいで。

私は何を見せられているのだろう? 人の心を思いのままに支配したい「教祖様になりたい男の夢」?
その主張は誰からも否定されずすべて受け入れられて、誰も彼もが自分のために命を懸けてくれる「不思議な魅力をもった俺」の夢?

本編が終わってフィナーレの「Sing,Sing,Sing」でようやく私はナイトメアから解放された気分になりました。
演じきった人たちに心から拍手を送りました。

主演の風間柚乃さんにジャズを歌わせたことは買います。どう歌えば聴く人が心地よくなるのかわかってらっしゃるなぁと思いました。
ストーリーを考えずにもっと聴きたいと思う歌声でした。
芝居をぐいぐいと引っ張っていく力も凄いなぁと思いました。
とくにあの雪山のソロを1人でもたせてしまう力は素晴らしいなと。

主演以外の出演者にも目に留まった若手の方が何人もいたのですが(風間さんより下級生ってことですよね)、プログラムを見ても誰が誰だかわからなくて。
とくにジャズナンバーを踊っている場面では役名ともちがって、月組さんについて履修不足の私には難易度高しでした・・汗。
博多座公演、バウ公演と見て、月組の芝居力に感服です。これからが楽しみです。
(来年からは組に偏らずに見ていきたいなと思い中・・です・・)

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2021/10/12

俺はいつでもいいぞ。

10月11日の博多座宝塚歌劇月組公演「川霧の橋」「Dream Chaser -新たな夢へ-」の初日と10月12日のマチネを見てきました。
この公演は月組新トップコンビ月城かなとさんと海乃美月さんのプレお披露目公演です。
そして2年8ヵ月ぶりの宝塚歌劇博多座公演です。

まずは、月城さん海乃さん、おめでとうございます。
そして、、
遅ぇぜ、いつまで待たせるんでぃ!――― ではなくて笑
ようこそ博多へ!!!
久方ぶりに宝塚歌劇が博多座で上演されるこの日を待ちに待っていました。

「川霧の橋」はほんとうによく出来た脚本で、初日終演後は唸るしかなかったです。
あの紆余曲折が、2人には必要だったんだなぁと納得しかなくて。

さいしょの求愛で結ばれていたら、おみっちゃんは愛されることしか知らない傲慢な娘のままだったかもしれないし、幸さんはおみっちゃんの気持ちを重んじて「俺ァいつでもいいぜ」と待てる男にはなっていなかったかもしれない。
あの言葉がするっと口からでる幸さんの人間の器の大きさに私は痺れました。その言葉が口にできるまで、いったいどれほど傷ついてきたのだろう彼は。
「おまえが欲しい」という自分本位の愛から、「俺ァいつでもいいぜ」という相手を尊重できる愛に至るまでに。
おみっちゃんも、自分が求められたことにのぼせて、その心の本音を見誤ってしまう初心な娘から、ひとの心の痛み苦しみ —— 幸さんの苦しみ、自分の心、そして清さんの苦しみまでも―― がわかる女性となって、幸さんと結ばれてほんとうによかったなぁと思えました


2人が結ばれたことを心から喜びたい気持ちになれたこともいい作品だったなぁと思うのですが、私はこの町に生きる人々が出逢った人1人ひとりを見捨てないことがたまらなく好きで泣きたいような気持ちになりました。誰しも自分のことで大変な人々なのに。
またあの人たちに逢いたいなぁ。
―― と思いながら、今日は眠りにつきます。

(またゆっくりと感想を書けたらいいな)

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2018/09/09

誰にも束縛されず自由に生きるの。

9月6日と7日に宝塚大劇場にて月組公演「エリザベート」を見てきました。
ちょうど役替わりの境目で、両方のルドルフを1回ずつ見ることができました。

期待以上に面白かったです。
とてもわかりやすく具体性が見えるエリザベートでした。
舞台センスの良い人たちが芝居で見せるエリザベートだなと思いました。

結婚式翌朝のシシィの「私だけに」に心の中で100万回肯きました。
この場面でこんなに納得できるなんて。

ゾフィーが強烈でなくても、フランツがシシィの心情に鈍感でも(むしろ今回のフランツはよく理解しているように見えました)、シシィには「あたりまえ」のことがもう窮屈で耐えられないのだと感じました。

世間からしたらどうしようもないワガママ女でしょう。
常識をわきまえ国母の責任を背負って生きてきたしゅうとめゾフィーの手にはとても負えない女性だと思いました。
まして彼女を心から愛しているフランツにはなおさら。
トートですら最後まで手を焼いてしまう。
そんな愛希れいかさん(ちゃぴちゃん)の自我の強いシシィが清々しくて、とっても好ましかったです。

「私だけに」の歌詞も内面の比喩ではなくて、ほんとうにそのまんまなのだと思いました。
ことの善悪なんかではない。正義感やモラルでは動かない。責任感も彼女を動かしはしない。
何ものにも束縛を受けずに「自由」に生きて行く ―― そう意志を固めた清々しさが全身から発せられる「私だけに」に私は心酔し、ただただ惹きつけられて見てしまいました。

シシィがこれだけ強いので、ほかの役が過剰にニュアンス付けをしなくても筋が通ってしまう。
もともとの楽曲、もともとのストーリーにかなり寄っているから頭の中を疑問符でいっぱいにすることがなく、ノンストレスで見られるエリザベートでした。

またほかの人びとも緩急のある芝居やセリフ回しで、カギとなる言葉、仕草、などがはっきりと印象づいてとてもわかりやすかったです。
とにもかくにも全部出し切る、というのではなく、引くところは引いている印象。
熱いパワーで圧倒されるという作風とは違う、とてもセンスの良いもの見ることができたと思いました。

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2017/12/09

あの瞬きに導かれ。

12月2日と3日、福岡市民会館にて宝塚歌劇月組公演「鳳凰伝」と「CRYSTAL TAKARAZUKA」を見てきました。

「鳳凰伝」。楽しみで仕方ありませんでした。
まずバラクは誰?と思いましたよね。れいこちゃん(月城かなとさん)か、いいではないか、楽しみだなと思いましたよ(笑)。

脚本の部分で物を申したいところもあるのですが、それでもこの作品が好きだなとあらためて思いました。
主演のカラフ役の珠城りょうさんが歌う主題歌にしみじみと聞き入りました。
甲斐先生の曲はいいなぁ。盛り上がるなぁ。木村先生の歌詞もいいなぁ。木村先生なのになぁ。

カラフは実感を求めてさすらっている若者なんだなぁ。
かつての華々しい凱旋も彼には熱き血潮を滾らせるものではなかったのだなぁ。

初演の和央ようかさんのカラフは、圧倒的なビジュアルと比類なき実力のある男、なにもかもがこの世界と乖離している自己を感じずにはいられず、世界との齟齬を埋める何かに出逢うことを夢見ている男に見えていました。
どうしようもなく孤独に生まれついた人だなぁと。
そして、いずれ世界を手に入れる男だぁと。
ゼリムもタマルも心から彼を慕っているけれども、彼らでは彼の心を埋められない。
そんな彼が対等でいられる唯一の男が、バラク。
この人と対になるのはもうトゥーランドットしかないよねと思えるカラフでした。

その初演のイメージとはまったく異なる珠城さんのカラフを読み解くように見るのはとても面白かったです。
珠城さんのカラフは内面が若い印象をうけました。若くて清々しいカラフでした。
孤高ではない。世界を信じている人だなぁという印象を受けました。
国は滅ぼされてしまったけれど不幸ではない。
ただ恵まれていた過去に実感がないのだなぁと。
愛情深い父の存在、自分を心から慕うゼリムやタマルのような人びとが他にもきっとたくさんいて。
皆が自分によくしてくれて、皆を大事にも思っていて。だから感謝の言葉も素直に発せられて。
慈愛に満ちた世界に育ち、うたがいもなく幸福であったのだろうけれど、それゆえに心から渇望するものがない。
恵まれた環境を失ってもそれを惜しいとも思わないでいる青年、それが珠城カラフだなと思いました。

そんな彼の目に飛び込んで来た星。
初めてその熱い血潮を滾らせたもの。
手に入れること以外考えられない希望。
彼に「いま生きている自分」「いのち」を感じさせたもの。
それがトゥーランドットなのだなぁと思いました。

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2017/05/22

帰ろうよ。

5月11日と18日に博多座にて宝塚月組公演「長崎しぐれ坂」と「カルーセル輪舞曲」を見てきました。

「長崎しぐれ坂」上演が発表になった時点で、なぜこの演目なんだろうという思いが拭えませんでした。
年に一度のこの時期だけは地元で数週間、好きな時に宝塚を見に行けることを楽しみにしている身としては。
でも生で見たら気持ちは変わるんじゃないかと期待して1回目の観劇をしましたが、やはり気持ちは盛り上がりませんでした。

博多座には盆もセリもあるのに一切使わず、書き割りとカーテン前の芝居の繰り返し。
まるで大衆演劇を見ているようで宝塚を見た時に感じる高揚を感じることができませんでした。
脳内麻薬に支配されるあの感じを楽しみにしていたのに。

昔のバスガイドのような轟悠さんのセリフ回しがもともと苦手ではあるのですが、今回の伊佐次はとくにそのクセが強烈なのもダメでした。
こざっぱりとした江戸言葉が聞きたかったのに。
どすを利かせればいいというものではないと思うのです。

轟さんもトップの珠城さんももの凄く熱演されているのは伝わってくるので、そんなふうに思う自分が嫌になって客席にいるのがいたたまれなくなってきます。
なんでこんな思いをしながらここにいるのだろうと。

とはいえ1週間前よりも格段に芝居が上達している暁さんに感動したり、愛希さんの和物のお化粧もきれいになっているのに気づいて嬉しくなったり。
有限の日々の中で精いっぱいに努力し成長されていく生徒さんを見るのは宝塚を見る喜びであり愉しみであることをあらためて思いました。
私がもとめる宝塚は、瑞々しい夢を見せてくれる世界であることです。
技術は及ばないところがあっても輝くものを持っている宝石たちを演出や舞台効果で手厚くフォローし輝かせて見せてくれる世界が好きなのです。
もちろんその手厚いフォローに甘んじず惜しまず自分を発する姿がそこにあってこそですが。

私としてはもっと宝塚らしく華のある舞台を期待していたのでがっかりではあるのですが、こんなに地味なお芝居でも、客席が集中しているのは、轟さん珠城さんをはじめとする出演者の芝居力が高いからだと思います。
皆セリフがクリアで聴きやすいです。

「カルーセル輪舞曲」は大劇場で見たとき以上に楽しくて、このショーを見るため、そしてお芝居で成長していく生徒さんたちを見るためにリピートするか、それともショーだけの幕見をするか、愛を試されている気がしています。

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2017/01/28

旨酒を飲もう。

1月16日に宝塚大劇場にて月組公演「グランドホテル」とショー「カルーセル輪舞曲」を、1月17日に「グランドホテル」の新人公演を見てきました。
月組新トップ珠城りょうさんの本拠地お披露目公演でした。


フェリックス・アマデウス・ベンヴェヌート・フォン・ガイゲルン男爵役の珠城さんは異例の研9でのトップ就任で学年のわりに地に足の着いた落ち着いた雰囲気を持つ男役さんでした。
大きな欠点もなく安心して見られるタイプだなぁと思いました。
いかにも貴族で上流風だけど、ちょっといわくありげな男爵といったかんじが良く出ているなぁと思いました。

エリザヴェッタ・グルーシンスカヤ役の愛希れいかさんはさすが!でした。
どこか現実とは乖離した感覚の女性。名高いバレリーナとして若い頃はロマノフ王家とも親交があり沢山の贈り物と栄誉を授かっていた人が革命と重ねた年月によって残酷にも多くのものを失ってしまって。
唯一残った彼女にとっての人生そのものであったはずの踊ることにさえも喜びを失いかけていた時に若い男爵と恋に落ちて生きる喜びを取り戻す。
そのもう若くはない女性のキャリアや人生を感じさせる役づくりで、心の動きの見せ方も素晴らしかったです。
珠城さんとのボレロの場面は最高でした。珠城さんの肩から降りるときの脚の流れの素晴らしいこと。
もう娘役の域を超えてしまってるかなぁとも思えました。女優さんだなと。
彼女見たさに劇場に行きたくなるジェンヌさんです。
実咲凜音さんが「双頭の鷲」に出演したみたいにさらにハイレベルな作品に出演する機会があるといいのになぁと思います。

オットー・クリンゲライン役の美弥るりかさんはしょぼしょぼの役でも華があるのが宝塚らしくていいなぁと思いました。宝塚スターが演じるオットーという感じでした。
「We'll Take A Glass Together」での男爵との掛け合い、とても愛嬌があって魅力的でした。あの場面とてもいいですねぇ♡

役替わりのフラムシェン(フリーダ・フラム)は海乃美月さんが演じていました。
歌、芝居、ダンスともにお上手で娘役として出来上がってる方だなぁと思いました。
上昇志向でチャンスのために自分自身の女性性を駆け引きに使ってしまうという宝塚の娘役さんが演じるには珍しいタイプの役ですがちゃんとそんな女の子に見えましたし、こういう女の子たちがいたのが1928年のベルリンなのだろうなと思えました。
その上で上品さも残っている娘役さんらしさが海乃さんの持ち味なのかなと思いました。
彼女に対してプライジングがとても酷い男に見えました(笑)。

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