カテゴリー「♖ 観劇 」の420件の記事

2018/08/11

明日をめざし歩いて行こう友を信じて。(ハッスルメイツ!)

8月9日(木)宝塚バウホールにて、宙組公演「ハッスルメイツ!」を見てきました。
宙組創立20周年の年に上演される和希そら君主演のソング&ダンス・エンターテイメントショーという宙組ファンにはたまらない趣向でした。

第1幕の海外ミュージカルコーナーでコパカバーナの前奏が流れてきた時からテンションが振り切ってしまい、ショーの主題歌メドレーでさらにボルテージが上がり、そして「明日へのエナジー」で幕が下りた直後にお隣の方に「凄く楽しんでいらっしゃたのが伝わりました(笑)」とご指摘を受ける始末(^^;

「コパカバーナ」の瑠風輝さん、「ファントム」の鷹翔千空さん、長身の立ち姿に独特の品、ザ・宙組の男役さん!ってかんじで素敵でした。これでお2人とも歌うまさんとは。このまま宙の中心で輝いていてください。

「ファントム」で鷹翔さんが歌っている時、背後に現れた幻想的な白燕尾のお2人が印象深く心に残っていて、プログラムで最下級生のなつ颯都さんと亜音有星さんだとわかりました。
なつさんはアカペラのコーナーでもパートをうけもっておられた歌うまさんですね。
亜音さんは笑顔が可愛らしい方で視線泥棒でした。客席降りで近くで拝見できて心が昂り、それからさらに目で追ってしまいました。(観劇後もあちこちで亜音さんが亜音さんがと言ってる・・・やばし私。笑)
お2人とも端正な宙組男役の片鱗がいまから漂っていて楽しみです。

若いメンバーが多い中で、あおいちゃん(美風舞良さん)とまっぷー(松風輝さん)の「TOP HAT」はやはり見せ方が綺麗だなぁと思いました。
まっぷーは歌もとても良いなぁと、2幕の雨男の場面でも思いました。
「NEVER SAY GOODBYE」の初舞ロケットで見ていた方がもはや宙組になくてならない人になっていらっしゃる(涙)。

「雨に唄えば」は娘役さんだけで歌っていたのが新鮮でした。
瀬戸花まりさん、華妃まいあちゃん、天彩峰里ちゃん、それぞれに持ち味のある歌うまさんの歌がとてもよかったです。
娘役さんたちが2人ずつペアで歌い継いでいく「私だけに」も聞惚れました。劇中ではないので、綺麗に歌われるのも新鮮にかんじました。
男役さんたちが2人ずつ歌い継ぐ「最後のダンス」もそれぞれに味があり、ラストに登場して歌いあげるそら君のリズムの乗り方が気持ちよくて最高でした。

そしてそら君のルイジ・ルキーニ。「キッチュ」。
新人公演の時以上にイキイキと客席をいじりまくっていました(笑)。
最前の小さいお客さんに顔を寄せて歌っていたのがとても微笑ましく、そら君が行ってしまった後の小さいお客さんの反応も可愛くて、しあわせな気分にさせていただきました。
(和希そらと小さいお客さんの隔たりのなさ、マッチングを認識)

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2018/08/10

腐ったはらわた抉り出す。

「1789 -バスティーユの恋人たち- 」博多座公演。
私の心にいろんなものを残していった公演でした。
書き始めると長くなってしまう感想を書き綴っていますが、そのつづきです。

上原理生さんの【ジョルジュ・ダントン】は初演よりも磊落さが増している印象を受けました。
初演ではイケメン革命家3人組といった大雑把な印象だったのですが、再演ではそれぞれの個性がはっきり見えて面白かったです。

初演から大好きだった「パレ・ロワイヤル」のナンバーですが、再演でますます好きになりました。
パレロワイヤルに集う娼婦や宿無しの人たちと分け隔てなく陽気に盃を酌み交わし、デムーランの小難しい演説の意味をわかりやすく楽しく語るダントンに、皆がポジティブな気持ちになっていく感じとか。

『人間であることに変わりない』。
それがダントンの一番の主張、そして理想なんだなぁと思いました。
ソレーヌが娼婦だろうと本気で好きになる。
『氏素性なんて関係ない。どんな育ちだろうと』

「自由と平等」でロナンが革命家3人の胸に突き立てた言葉にダントンもまた心を抉られている。
生まれや育ちが違う者同士が理解しあうというのは、なかなか難しい。同じ人間であっても。

『人は同じと信じていたいが現実も知っている』。
そう歌うダントンの表情や声にお腹の底に抑えているものを口にする辛さが滲み出ていると思いました。
理想と現実の狭間でいつも葛藤しているダントンの本当の姿が見えたような気がしました。
階層の違う人たちとも隔てなく付き合う優しい人だからこそ見てきた現実があるのだなぁ。

ソレーヌを傷つけずに一緒にいられるのも彼だからだろうなと思いました。
サイラモナムールでもダントンはいつもソレーヌを見守り庇おうとしているのが好きでした。
自分のことを顧みず飛び出して行きそうなソレーヌを。(無鉄砲は兄に似てるよね)

王宮から暇をもらいロナンのもとに駆けつけたオランプを、銃砲身の手入れをしながら見ているソレーヌとダントンの様子も好きでした。
初めて見る兄の恋人になんとなく面白くなさそうなソレーヌ(笑)。
ダントンがソレーヌに何と言っているのかはわからないのですが、だんだん口喧嘩っぽくなっている日があって・・・。
今日はいつにも増してソレーヌちゃん御機嫌斜めだなぁと面白かったです。
ダントンには本音を言えてあんなふうに甘えられるんだなぁと。
ダントンの包容力にじわりときました。
2人を見るのが好きで、でも2人でいる場面はほかにも見たい人たちがいる場面でもあって、ほんとうに目が足りなかったなぁ。

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2018/08/05

語りあう理想を口づけに重ねよう。

博多座「1789 -バスティーユの恋人たち- 」。とうとう大千秋楽も終わってしまいました。
関西遠征のため7月30日の大千秋楽は見ることができませんでしたが、追加したチケットで29日の加藤ロナン夢咲オランプの千秋楽を見ることができて本当によかったと思っています。
正直こんなにハマる予定ではなかったので、千秋楽とか考えていなかったのが悔やまれます。 

何度もリピートしたくなったのは、Wキャストの組み合わせが異なるごとに新鮮な感動があったこと。
そして「パレ・ロワイヤル」や「サ・イラ・モナムール」などのナンバーでそれぞれに息づく革命家たちをもっともっと見たくなっていったからかなと思います。
1つの場面に、1人1人に物凄い量の情報がつまっていてすべてを見切ってしまうことが出来なくて・・・。


渡辺大輔さんの【カミーユ・デムーラン】は初演の印象とあまりに違っていて驚きました。
初演では親しみやすいキャラクターだった気がしますが、再演では不器用なほどに真面目で折り目正しくて、多少なりとも後ろ暗いものを持つ凡人にはどこかとっつきにくいような眩しいデムーランになっていました。
力強く真っすぐに響く歌声がまたその印象を濃くしていたように思います。

自由と平等を説く持論にはひとかたならぬ自信があるけれども、なかなか民衆に耳を貸してもらえない。
その日の暮らしで精いっぱいな人々に自分の理想までたどり着けと激励しても、現実離れした話と鼻で笑われ受け流されてしまう。
そんな様子が1幕の「パレ・ロワイヤル」のナンバーでも見て取れました。

そんな彼の高尚な理想も、上原理生さん演じる【ジョルジュ・ダントン】が人懐っこく人々と安酒を酌み交わしながらわかりやすい言葉で語ると民衆の心に入っていく。
皆が笑顔になり、いつか一緒に世界を変えられる日が来るのではないかという希望に替わる。
その2人の対比がとても面白かったです。
デムーランにはダントンが、ダントンにはデムーランがいてこそ世界を変える力になるんだなぁと思いました。
すごく楽しいナンバーなのに、なぜか涙ぐんでしまうナンバーでした。

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2018/07/24

夜が呼んでる王座に就けと。

博多座で公演中の「1789 -バスティーユの恋人たち- 」にはまっております。
7月3日の初日から18日の凰稀かなめさん単独千秋楽の18日まで7公演見て、それでもまだ足りなくてチケットを追加しました。
自分の手持ちのチケットを見て、14日が加藤ロナンとねねオランプの見納めだったのかと思うと、やっぱりもう1度見ておかないと後悔しそうで・・・。
単独キャストの方々もWキャストの方々も全員好きで、どの組み合わせも好きという、わたくし的になかなかに稀有な公演で、バリエーションが多くて回数が足りないです。

この週末は凰稀さんを見に小倉まで行ってきて、それでちょっと冷静さを取り戻せて自分的にはたすかったのかもしれません。
いまは1週間のインターバルをあけてからの観劇を心待ちにしています。

さて、感動が多すぎて書ききれないからキャスト別に書いていこうという趣旨で前回はロナン・マズリエ役のお2人について書いて力尽きてしまっておりましたが、その続きを・・・。
ロナンときたらオランプなんですけど、私にはどうしても書いておきたい役があってそちらを先に。(心の中に溢れているものを出しておかないと落ち着かない(^^;)


そいうことで、ロナンの妹の【ソレーヌ・マズリエ】。
ソニンちゃんです。

初演からいちばん変わった印象を受けたのが、ソレーヌでした。
初演では世界観から浮いて見えるのが気になっていました。
けれども今回は、もうロナンの妹にしか見えない。加藤和樹君のときも小池徹平君のときも。
加藤ロナンが腰をかがめて妹に話しかけるのを見てきゃっ妹♡と思うし、小池ロナンと心配そうに並んでいる姿を見ると涙が出そうになります。
なんでこの子を置いていってしまうんだ?!というのはずっと思います。兄ちゃんひどいweep

「夜のプリンセス」も再演ではソレーヌの悲しみが深く感じられました。
すごく傷ついているんだ彼女は、男たちに・・・と思いました。
男たちが作った社会の不条理に、女性の価値を決めるダブルスタンダードに。
受け止めきれないほどの。
他に生きるすべのない娘に向けられる眼差しを思うとかなしい。
がんばってよく生きてきたと褒める人などまずいないでしょう。
そこまでして生きていることを蔑まれ死ねないことを咎められている感覚に心を殺されていく。
踊り終えたあとの魂が抜けたような人形のような表情を見ていると、こんなふうに自分を空っぽにしないと耐えられないような経験をしたのだろうと思ったりしました。
(ダントンだけは彼女によくがんばって生きてきたねと言ったにちがいないと信じています)

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2018/07/22

果てのない旅。

7月21日(土)北九州芸術劇場大ホールにて、「銀河鉄道999」の舞台をマチソワで見てきました。

北九州芸術劇場はこけら落とし以来、興味ある作品がいろいろと上演されているのですが、やはり博多からだと気軽に行けるかんじではなくて、ついつい逃してきていました。
過去に小倉に行ったのも、宝塚公演と野村萬斎さんの舞台だけで、私にとって誰が出演するかは重要なポイントです。
今回も凰稀かなめさんのクイーン・エメラルダス役に惹かれて行ってまいりました。

でも・・・あまりにもマッチョイムズな世界観にショックをうけてしまいました。
『男なら』『男には』『男ですけん』のバリエーション、『男の子ときたら』『男の子ってのは』のバリエーションを合わせて1幕だけで15回くらい言っていました。(あまりに耳障りだったのでソワレで数えてしまった)
たしかに原作は少年がいろんな見聞や経験を経て大人になっていく少年漫画の王道作品だった記憶がありますが、ここまでだったかしら・・・?

また、もともと松本零士氏の作品には、聖母のような自己犠牲で主人公を救う女性、女神のように崇められる女性、そして依存的で精神を病んでいる女性が多いなとはなんとなく感じていたのですが、今回見た舞台ではそのエッセンスを凝り固めたような女性キャラばかりで見ていて暗い気持ちになりました。

原作の漫画自体はそれぞれのエピソードの面白さに引き込まれて読んでいたから薄まっていたものが、舞台ではエピソードは省いて精神性だけを抽出した結果がこれなのでしょうか。

もうすこし配慮した脚本にできなかったのかと思いましたが、マチネ終演後に登壇した松本氏の若き日の武勇伝そして故郷を出るときの覚悟の中で幾度も出てきた『九州男児たるもの』という言葉に、この方が監修されている間は無理なのかなぁと思いました。

自分で勝ち取ることの大切さ。困難に負けない強さ。仲間を思う気持ち。
原作から若かった私はそんな精神を読み取っていたと思います。
でもそれは男だけに許されていたことだったのか、というショックと失望で舞台を見終わった後に心がどんよりとしてしまいました。

出演者の方々が素晴らしかっただけに無念。
とくにトチロー役の入野自由さんの口跡の良さが印象に残りました。
凰稀さんのエメラルダスも、こんな凰稀さんを見たかった~~~!という役で、この先このような役が見られるかどうかわからないだけに・・・。

ハルカさんがプログラムに載せておられた「星野鉄子」の物語を考えさせられます。

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2018/07/20

おまえのために必ず生きて帰る。

ミュージカル「1789-バスティーユの恋人たち-」博多座公演を、初日からマリー・アントワネット役の凰稀かなめさんの大千秋楽も含めて7公演見てきました。
台風の日、大雨特別警報が出た翌日、自身の体調不良(内耳性のめまい等)といろいろある中でしたが、メインキャストは全員見ることができました。
また7月14日のフランス革命記念日はスペシャルカーテンコールということで、客席全体でトリコロールに分けられたサイリウムを振ってお祭り気分を存分にたのしみました。

再演となった今年の「1789」。2016年の初演と楽曲は変わらないと思うのですが、格段に何かが変わったようでがっつりと心を掴まれてしまいました。
2回目の観劇を終えたところで我慢できずにリピーターズチケットで2公演増やしましたが、それでもまだまだ見たい気持ちがおさまりません。

初見では初演から出演のキャストの方々の進化に目を瞠りました。
渡辺大輔さんのデムーランはより理想を目指す人らしく端正で力強い人に。そしてこんなに声が良い人だったかしらと驚きました。
上原理生さんのダントンはより磊落に。隔てなく娼婦や無宿の人びとと付き合う懐の深さと人の好さが滲み出ていました。
初演の時はお2人ともイケメン3人組の1人という印象でしたが、今回は場面場面でナンバーの中で、役としての生き様が明確に見えて引き込まれました。

また再演から加わったキャストの方々も初演の方とは違う個性と魅力で惹きつけられました。
1公演1公演と見るたびに違う見どころに気づかされ、キャストの組み合わせが変わるごとに新たな発見がありました。
感想も感動もたくさんたくさん心に溢れかえっていますが、それをどう書いたら良いのか。メインキャストの3役はWキャストでもありましたし、ここは役名毎に書いていこうかと思います。

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2018/06/30

ボクはボクと友だちになった。

6月22日(金)に福岡サンパレスにて地球ゴージャスプロデュース公演Vol.15「ZEROTOPIA」を見てきました。

地球ゴージャス公演を見るのは3回目なのですが、会場に着いたらこれまでになく人が溢れていてプログラムを買いたかったけれども販売の列がどうなっているのかわからないほどの混雑で諦めて自分の席に向かいました。

今年の地球ゴージャス公演には柚希礼音さんが出演されると知り、ファンの方を通じてチケットをお願いしました。
同行の方からは新田真剣佑さんが見られますよと聞かされていましたが、芸能人に疎い私はマッケンユーさん???状態でした(笑)
エントランスに出ているお花のスタンドへの宛名に植原卓也さんのお名前が書いてあったような気がしてもしかして黒執事の???
・・・と、予備知識としてはこれくらいの状況でした。

開演してみると、プロローグでまず、え?西川貴教さん???とびっくり。(出演されているとは知らなかった)
遠くへ真っ直ぐに届くヴォーカルがさすがだなぁと思いました。
脱いだら凄い筋肉で、びっくりしておもわず変な声が出てしまいました。
笑いの間がお上手でおかっぱにポンチョ風コートがまさに狙い通り?に河童にそっくり(笑)。
ロマンといういじめられっ子の過去を持つ役を熱演で一つ一つのセリフの意味がストレートに響くお芝居をされていました。
悲しみや孤独は1人の人間にとってネガティブなものだけをもたらすわけではない。その経験の中で見つめてきたものから、彼はジュン(柚希さん)を救うことができたのだなと思いました。
孤独の中で自分自身と対話を続けたという彼の「ボクはボクと友だちになった」というセリフが私は大好きでした。
孤独を知る人が私は好きです。

新田真剣佑さんは、登場の時から「この人が噂のマッケンユーさんかぁ」とわかる爽やかな風景の絵はがきが良く似合う人でした(笑)。その雰囲気からのアクションのキレが凄すぎる。
そんな彼が演じるアトラスという人は見目麗しい男性でもって生まれたあらゆるスペックが高いのに、ほかの人に見えているものが彼には目に入っていないような?・・・そんな捉えがたい印象のキャラでした。
すべてにおいて考え方が子どもな印象で、それも稚くして拉致されて洗脳されてしまったせいなのか。
思考を鍛えてこなかった人というか短絡的で、これでは誰かに利用される都合の良い傀儡にされてしまうなぁと思いました。
そうならなかったのがジュンへの湧きあがる感情によるものなのかな。
あそこで彼は人間らしさを取り戻したのかな。

宮澤佐江さんはお若いのに達者だなぁと思いました。
一つ間違うと同性に反発されそうなキャラの役なのにちゃんと笑いもとるし共感される役にしてるし、際どい場面も変に重く見せないし、そのうえ殺陣ももの凄くがんばってて応援したくなる女の子って感じでした。
彼女が演じるサンディに共感した人多いんじゃないかな。本当は傷ついているのにそれを受け流して生きている人ってたくさんいると思うから。それを代弁してくれるキャラだなと思いました。

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2018/06/02

そうなることもそう遠いことではないかもしれませんよ。

宝塚歌劇花組博多座公演「あかねさす紫の花」と「Santé!!」、千秋楽を含めて7公演見ることができました。(当初の倍近くになっていました)
ライブビューイングもAB両パターン見ましたし(博多座公演のライビュなんて珍事)、この5月は博多座公演に浸った日々でした。

観劇するたびにさらにさらにと感動したこと思ったことが溜まっていくばかりで書けないまま日にちだけが経ってしまいました。
これまでに書いた人のこともさらにいろいろ書きたいのですが、収拾がつけられなくなるに決まっているので、今回は主に書いていない役ついての感想を残しておきたいと思います。


とうことで、天比古のことを。
ABパターンでまったく違った中大兄皇子と大海人皇子を見ることができましたが、天比古もまたABパターンではまったく違う印象でした。

柚香光さんの天比古は、ほんとうにもう額田王しか見えていない人でした。ほかのことは1ミリも。
心は浮世から遠く離れて、ただ額田に思い焦がれ寝食も忘れてしまうような。
けれども年月を経て再会した額田を見て、自分が思い描いていた理想はこの世には存在しないことを思い知り、これまでの自分の漂泊の人生の意味を見失って絶望したように見えました。
とてつもない暗闇に堕ちて光を見失っているいまだけれど、時が経ち憑物が落ちてしまえば息を吹き返し、また新たに己が希求する理想を彫り出す道を歩きはじめることができるかもしれない。
プロセスの途中にいる若き芸術家の印象をうけました。

こんな生活力のない芸術家肌の天比古を支える小月。
こういうダメな男性に惹かれる人いるよねぇと思って見ていました。
一緒に夢を見ているというよりはダメであればあるほど惹かれ支えたくなるある意味共依存関係だなと思いました。
(でも小月がいなくなってもまた誰かしらお世話をしたい女性が現れるんじゃないかなぁ。このタイプは)

鳳月杏さんの天比古は、現世の濁流の中でもがきながら唯一額田王を心の拠り所としている人のようでした。
額田だけがこの穢土から彼を救い出してくれるはずだった。
なのに成長し女性としての情念に身を焦がす額田を目の当たりにして、忽ちにして自分の菩薩を見失ったように見えました。
生きるよすがを失った彼がどうすれば蘇生できるのか想像できませんでした。
別人として生まれ変わる? 新たな信仰をみつける? 小月との生活に意味を見出して良い夫になる?

小月を演じた乙羽映見さんは三場の冒頭で物憂くしっとりと歌う歌がとても印象的でした。
惚れた相手に身を尽くす女性の姿に説得力がありました。

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2018/05/30

皇太弟とは次の天皇だ。

花組博多座公演「あかねさす紫の花」「Santé!!」が千秋楽が終わってしまい呆けているところに花組の11月以降の公演スケジュールが発表されて呆然としております。

そっかぁ。明日海さんは全ツではないのかぁ。また地元でお会いできると思ってしまっていたので残念です。
でも柚香さんに会えるのは確定したからうれしいな。
「メランコリック・ジゴロ」の2番手役スタンは誰になるのかな。ヒロインのフェリシアは誰だろう?

舞浜アンフィシアターの明日海さんの公演、気になるけどチケット難でとても見れないだろうなぁ。
花組DCとKAATはかちゃ(凪七瑠海さん)が主演なのかぁ。
蘭陵王は宝塚で見てみたい題材ではあったけど木村先生かぁ。サブタイトルの「美しすぎる武将」っていうのが・・・どうにかならないかな。

そして今後の人事の行方も気になるところ。
まぁ様(朝夏まなとさん)宙組が順調だったのは前任の凰稀さんからそのまま組を引き継げたことも大きいと思います。
組の2番手さんがすんなりトップになれないのにはその2番手さんにも事情(不安要素)がある訳で、その事情が猶予期間に払拭されれば問題ないのでしょうけど、不安要素を抱えたままで就任したとしたら順風満帆には行かないのは肯けます。
2番手さんに未だ不安要素があるのなら、それが払拭できるまで現トップさんにいていただくのがいちばん組のためにも延いては業績のためにも良いと思うのですよね。トップさんにも都合というものがあるかもしれませんけども。そこをWIN-WINにもっていくのがマネジメント側の手腕かと。

「あかねさす紫の花」で中大兄が大海人皇子に「皇太弟とは次の天皇だ」と言って、自分とともに政を為して行くことを求めるけれど、後日譚でいえば大海人皇子ではなく大友皇子に皇位を継承させようとして壬申の乱へとつながっていくのですよね。

中大兄に全幅の信頼を置いて「兄上は私にいずれ2人でこの国を治めていくことになる、よくものを見ておけと言っておられる」と額田に語って聞かせていた大海人皇子の輝くかんばせ。
最高権力者の苦しい胸の内を弟大海人に理解してもらいたくもそうはなりえず、「ばかものーーッ!!」と一喝したものの崩れそうになる表情を必死で堪えていた中大兄の弱音を吐くこともゆるされない孤独とかなしみ。
それらがいまだ鮮やかにまなこに焼き付いている現状で、この発表はなかなかきついものが。
(千秋楽の感想を書くつもりが飛んでしまうほどに。。。)

とりあえずは夏の大劇場公演「MESSIAH」と「Beautiful Garden -百花繚乱-」の観劇を増やせるか悩むことにします。
(家族が帰省する8月の遠征は難しいのだ。。。涙目)

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2018/05/24

射竦められていたというのもほんとうです。

5月17日、22日、23日に博多座にて宝塚歌劇花組公演「あかねさす紫の花」役替わりBパターンを見てきました。

主演の明日海りおさんの役が大海人皇子から中大兄に替わることで役の比重も変わり、セリフ、歌、場面もいろいろと変わっていました。

17日の初回の観劇時はまだAパターンの可哀想でたまらなかった明日海さんの大海人皇子の記憶が鮮やかに残っていて、中大兄の大海人への理不尽に気持ちがついていけなくて、また明らかにAパターンよりも額田が中大兄寄りで葛藤があまり見えないことに、心が混乱したまま観劇が終わってしまった気がします。
私のこの大海人皇子への気持ちのやり処は? Bパターンを好きになれるのかな。などと。

日を置いて22日の観劇時、私はガツンと衝撃をうけました。
どのあたりからかは定かではないのですが、気づいたら明日海さんの中大兄の目線に射すくめられていました。

有馬で中大兄が額田に心情を吐露する場面で、この人はとっても孤独な人なのだと思いました。
この華奢にも見える背中にどれだけ重荷を背負っているのだろうと。
有能さゆえに人の何十倍何百倍も責任を負い、決断し実行し、誹られもし反発もされ、その一本一本の矢を満身に受けてギリギリのところで踏みとどまっている誇り高い皇子がそこに見えました。
その皇子が、国を守り、治めていくために、自分の傍らにどうしても額田が必要だと言う。
その苦しい心のうちが伝わってきて、これはもう仕方のないことなのだと納得せざるを得ませんでした。

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